ロシア漁業ニュースヘッドライン

北海道機船漁業協同組合連合会
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一般社団法人北洋開発協会

第6回東方経済フォーラム ビジネス・プログラム“投資クオータ 2.0”が開催される

2021-09-04 16:52:40 | 日記

 

2021年09月02日

リポート 北海道機船漁業協同組合連合会 原口聖二

[第6回東方経済フォーラム ビジネス・プログラム“投資クオータ 2.0”が開催される]

第6回東方経済フォーラムが、今日2021年9月2日から、ウラヂオストクで開催され、同日現地時間12:30-14:00の間、ビジネス・プログラムとして、漁業分野の“投資クオータ”の第2弾のあり方に関する円卓会議“投資クオータ 2.0”が行われた。

報告担当者もこれにLIVE視聴参加をした。

ロシア漁業庁長官イリヤ・シェスタコフ、ロシア統一造船会社代表アレクセイ・ラクマノフ、大手漁業会社“ロシア漁業会社”代表グレブ・フランク、レーニン漁業コルホーズ代表セルゲイ・タルソフ、そして択捉島“ギドロストロイ”創業者アレクサンドル・ベルホフスキーらが参加した。

会議においてシェスタコフは、”投資クオータ”の見通を報告、その構成プロジェクトはまだ議論中であること、また、カニ等、商業価値の極めて高い魚種のオークションによる再配分の可能性などを概説した。

シェスタコフは、極東海域において”投資クオータ”のメカニズムを引き続き利用することが提案されていると言及、漁獲された水棲生物資源の80%-90%をこの地域において処理することが必要だと語り、第2弾では、スケトウダラ、ニシン等のTACの更に20%を対象とする計画となっているが、その割合は漁船が10%、陸上施設を10%とすることを提案すると表明した。

これが実行された時、約80施設の大規模水産加工場と、最大30隻の大型漁船を含めたさまざまな規模の漁船建造が行われることになる。

一方でシェスタコフは、プログラムは柔軟に、必要に応じて、これらの配分は調整されるべきで、冷蔵施設や港湾インフラを整備する等のプロジェクトも対象とする可能性を排除していない旨を言及した。

また、カニの漁獲割当オークションと、義務付けられた漁船建造プロジェクトは、複雑なメカニズムの側面をもっているが、産業にとって効果的だと証明されたと認識しており、この継続のほか、他の商業価値の高い魚種を対象とすることにも財務省と合意していると語り、特に、カニについては、前払い金を小さくし、事業の経過の中で落札金額を支払っていくシステムを検討していることを明らかにした。

今回の同フォーラムでは “変化する世界での極東の新たな機会”“新時代の経済:何が変わり何が残るのか”“極東-新たな課題と機会”そして“変化する世界での責任の共有”の4つの主要テーマが設定されており、同年9月4日までを開催期間としている。

(投資クオータ)

2017年から導入された”投資クオータ”の第1弾では、商業的需要の高い魚種を対象にTACの20%以内において、漁船建造が15%、陸上水産加工場建設が5%の割合で漁獲割当配分が行われた。

“投資クオータ”のプロジェクトは、2021年7月現在、79件の契約が締結され、総投資額は2,130億ルーブルとロシア漁業庁は見積もっている。

この内、漁船建造プロジェクトは55隻(極東地方30隻/北部地方25隻)、陸上加工場建設プロジェクトが24施設(極東地方13施設/北部地方11施設)となっている。

 

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