2023年04月19日
北海道機船漁業協同組合連合会内 一般社団法人北洋開発協会 原口聖二
[2024年極東地方キンコ・ナマコTAC設定勧告 沿海地方激減評価]
ロシア科学研究機関は、今般、来年2024年の極東地方沿岸のキンコ・ナマコのTAC設定勧告を発表した。
キンコは8,355トンで前年となる今年2023年比12.4%減となる。
特に、沿海地方は大幅な72.6%減の396トンだが、前年となる今年2023年設定の1,445トンは、昨年2022年の2,234トンより35.3%削減された数量であり、これと比較した時、2年間で82.2%の激減評価となる。
全ロシア海洋漁業研究所ヴニロ太平洋支部チンロは、この大きな資源評価のブレについて、トロール調査の技術的な問題の可能性もあるが、横行していた密漁の影響を排除できないと指摘している。
現在、沿海地方沿岸の修正された商業対象当該資源量が3,961トンと算定されており、資源保護のため開発率10%を与え396トンを勧告したと説明している。
なお、ナマコは、前年となる今年2023年比微減の79.9トンの勧告で、この内、南クリール沿岸が98.6%となる78.8トンを占めている。