2023年12月13日
北海道機船漁業協同組合連合会内 一般社団法人北洋開発協会 原口聖二
[ポスト英国EU離脱 英国保守党議員 英国海域での漁業機会継続を求めているEU議会報告書を批判]
英国保守党議員ジョン・レッドウッド(John Redwood)は、EUが、英国・EU貿易協力協定(TCA)の実施に関する公式報告書の中で、2026年7月1日以降も、英国海域での漁業機会を諦めず、これを維持し、実質、漁獲割当が維持されることを求めていると批判している。
ジョン・レッドウッドは、当該報告書が、再び漁業問題が将来の通商交渉で武器化される可能性があることを示唆していると指摘、英国のEU電力市場へのアクセスや、TCAの下にある他の関連分野などとのリンクを検討することを求めており、英国のEU離脱派への復讐願望を浮き彫りにしていると言及、英国政府はこれらの脅威を無視し、漁業の再建に取り組むべきで、電力の自給力も確保する必要があると語った。
英国のEU離脱による漁獲割当の譲渡は、2021年から開始されており、2026年6月まで実行される。
譲渡のプロセスは(括弧内は全体に対する比率)次のとおりとなる。
2021年:60%(15.0%) 2022年:70%(17.5%) 2023年:80%(20.0%) 2024年:92%(23.0%)
2025年:100%(25.0%)
非TAC魚種については、2012年から2016年の間に記録された平均漁獲量をベースに、2026年半ばまでに制限されることになっている。