2023年12月21日
リポート 北海道機船漁業協同組連合会 原口聖二
[ロシア科学研究機関 北海道太平洋等資源分布重複南クリール海域マダラ漁業動向を発表]
全ロシア海洋漁業研究所ヴニロ・サハリン支部サフニロは、今般、北海道太平洋等と資源分布が重複する南クリール海域のマダラの漁業動向等をリポートした。
2014年、南クリール海域のマダラの商業対象資源のバイオマスは4万6,000トンと算定されていたが、2018年の調査結果では7万3,000トンまで増加した。
更に2020年の調査結果に基づく分析では、9万6,700トンと算定されている。
南クリール海域における2003年-2022年の平均漁獲量は4,700トンでTACの開発率が76.4%となっている。
ただし、2023年-2024年にかけ、南クリール海域のマダラ資源は徐々に減少が始まると予想されており、過剰漁獲防止のための措置が必要となる。
今年2023年の南クリール海域の商業対象資源のバイオマスは6万6,200トンで、TACは1万4,000トンに設定されており、同年11月20日までの漁獲量は7,000トンでTAC開発率が50%となっている。
なお、来年2024年のTAC設定は、前年となる今年2023年比、12.9%減の1万2,200トンとなっている。