まわりの山が少しずつ新緑に彩られ、山が盛り上がっていくように見える。
タラの芽もすっかり大きくなったが、今年は採る人もなく、はじけてぐんぐん大きくなっていく。
今日は小雨の降る中を、田んぼの畦塗りをした。
田植えまでの作業は概ね、荒起こし、あらくれ、畔塗り、代かきである。
畔塗りの前作業として、前年塗った泥を、鍬を使って切り離す畦切りは、すでに先日終わっている。
畦切りをしていると、モグラの穴がたくさん見つかるので、その穴に小石や泥を棒を使ってしっかりと押し込む。
いい加減な塞ぎ方だと、田んぼに水を張った時に、水圧で抜けてしまうので、丁寧にやらなければならない。
畦塗りは、田んぼの水を保つためと、雑草を抑える効果もある重要な作業であるが、手間が掛かるので鍬1本でやる人は少ない。
トラクターに専用の畦塗り機を取り付けて、畦の上部と側面を削り、その上に泥を塗っていく便利な方法もある。
また、コンクリートで固めたり、畦専用のアクリル板や波型トタンなども農業資材として販売されている。
小さな田んぼで機械は使えないし、余分な資材も使いたくないので、昔ながらの畦塗りをすることにしている。
田んぼの泥を鍬ですくって、畦の上部と田んぼ側の側面に塗り付けていく。
塗り方は、左官の要領であるが、側面はズレ落ちやすいので、傾斜をつけて鍬で叩いたり押さえたりしながら泥を塗っていく。
叩いた後の凸凹は、鍬を滑らすようにして、表面を滑らかにしていく。
午前中に終わると思っていたが、ロの字の全部を塗り終わったら1時を回っていた。
塗り終えた畦を見ると、凸凹やズレ落ち個所がやけに目立ち、見た目も美しくない。
中腰の長時間労働を、泥まみれでやり遂げた割には、今日の達成感はいまいちだった。
幸い雨降りで応援団の目も無く、冷やかされないですんだ。 明日は仕上げ塗り?で取り繕うことにしよう。