強い北西の風が吹き、朝の散歩は久しぶりに寒さを感じた。
田んぼに入って仕事をしていても、鼻水がやたらに出るし、体が固まって重かった。
既に体は春モードに変わっているので、余計に応えるようだ。
田んぼで羽を休める鴨の姿も寒々として、冬を思わせる風景だった。
昨日あたりから、JAに注文した人たちの苗が届き始めているが、この低温で田植えをためらっている人が多い。
温室で育った苗を、寒くて水も冷たい田に植えても弱ってしまうので、寒気が抜けるのを待っているようだ。
わが田の苗は、近所の農家の苗代で育苗中で、20日頃が予定日になっている。
品種は「ひとめぼれ」という粋な名が付いた米で、高冷地向きといわれている。
その頃には、春の暖かさが戻って来てくれるだろうと、期待している。
それでも周りの景色は春そのもので、若葉が芽吹き、タラの芽もすっかり大きくなってしまった。
天ぷらが人気のコシアブラも、既に食べ頃を過ぎている。
いったん春を感じた野山の植物は、そのまま突っ走れるが、人に管理される作物は野生の逞しさが無く、天候にいつも左右される。