今日も初夏を思わせるような暑い一日だった。
集落の桜も強い南風を受けて、早くも散り始めた。
先日来、水路から田んぼへ水を引くパイプが詰まり、あの手この手で修復を試みたが、結局だめだった。
近所の人たちと相談の結果、高圧空気を送って、パイプ内の泥や枯葉などを吹き飛ばしてみようということになった。
連休明けを待ってリース業者から大型エアコンプレッサーを借りてきた。
パイプが橋を渡る部分のジョイントを外し、取水口から高圧空気を送り込んだ。
しばらくは空気が逆流するだけであったが、程なく泥水と一緒に小石や枯葉が飛び出し、次にパイプの口いっぱいに勢い良く水を噴出した。
長いパイプが通じるか不安はあったが、大成功で拍手喝さいしたい気分だ。
ジョイント部分を繋ぎ、バルブを開けると水がほとばしって、見る間に田んぼにたまっていく。
水がたまったところで、さっそくトラクターで田をかいて貰った。
飛騨では「あらくれ」といわれる作業で、田に撒いてある堆肥や干草などを漉き込み、泥を攪拌して酸素や養分を混ぜ、有毒ガスを排出するなど、田植え前の重要な作業である。
昔は最も労力を要する仕事で、牛馬の力を利用して行われていたが、いまはトラクターを使って短時間で出来るようになった。
去年は田んぼも狭かったので、鍬一本で出来たが、それでも大変な思いをしたことを思い出す。
トラクターがかき終った後は、凸凹を鍬でならし、隅を起こして今日の仕事は終わった。
米つくりの第一ステップをクリアして、久しぶりに達成感を味わう一日となった。