Kobby loves 埼玉&レッズ

埼玉と浦和レッズを愛する管理者のブログです。

関脇霧島、大関復帰ならず

2024-07-26 22:17:09 | 他スポーツ
今日の大相撲名古屋場所は、写真の関脇霧島が6敗目を喫し、今場所に限り認められていた10勝での大関復帰が果たせなくなりました。2場所前は上位陣で最も良い稽古をしていて、優勝争い本命とまで言われていた霧島が、大関を陥落し復帰もならなかったことは勝負の厳しさです。今日の相手隆の勝はここまで1勝10敗と苦手にしている相手で、張り差しで組み止めたかった霧島に対して土俵際で逆転されました。

霧島は大関在位わずか6場所での陥落となり、先代の師匠元大関霧島の陸奥親方の16場所を超えることは、当面叶わなくなりました。霧島は陸奥親方の定年退職に伴って、元横綱鶴竜の音羽山親方のところに移籍していましたが、鶴竜とは長年陸奥部屋で気心は知れており、この突然の失速の原因は傍からは推測しにくいです。

霧島は元の四股名は霧馬山でした。師匠から「霧」と、元横綱双葉山から「ばやま」の読み方をもらった四股名でした。上位に上がってきた頃は110kgほどの軽量力士で、正直大関になるほどの力士には見えませんでした。それでも初の上位戦で6勝9敗と健闘すると、その後は上位が定位置になります。井筒部屋から鶴竜が移籍してきたことで、体重を増やすことの重要性も学んで強くなりました。

霧島が誇るのは、三役に上がってから一度も負け越しがなかったことです。特に小結は、初日から上位と当てられるので、新小結で勝ち越すのはどんな力士にとっても困難なタスクですが、霧島は大栄翔との優勝争いを持ち前の相撲勘で勝ち抜いて優勝し、大関をもつかみ取りました。この大関昇進で、師匠の現役時代の四股名である現在の四股名を名乗るようになりました。

大関復帰はならなかったものの、ここまで7勝6敗と勝ち越すことは可能な成績です。まずは関脇を守り、それからその先は考えればいいでしょう。師匠の霧島も平幕で引退するまで取りました。どういう判断を下しても、まだ若いのでやり残したこともあるでしょうから、悔いのない選択をして欲しいと思います。
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コントロールが良い(本田圭佑[野球])

2024-06-25 21:51:20 | 他スポーツ
今日は久しぶりに、見ている試合でライオンズが勝利したので、今日のネタから7回に登板して、三者凡退に日本ハム打線を抑えた写真の本田圭佑投手をネタにします。本田圭佑は宮城県仙台市の出身で、東北学院大学を卒業してライオンズにはドラフト6位で入団してきました。どうしてもついて回るのは名前で、サッカーの元日本代表MF本田圭佑と同姓同名なのはいつも言われます。

それでも、本人は新人当時の入寮や一軍昇格のときに、「(スポーツ紙が)名前だけで話題にしてくれる」とこの名前はお気に入りのようです。彼がブレイクするきっかけになったのは新人当時のオフを利用した豪州リーグでのプレーで、ここで結果を出したことで一軍からお声がかかるようになります。最初は先発でスタートし、ローテーション投手にもなって6勝を挙げたシーズンもあります。

彼の投球内容を見ていると、ストレートの球速は142km前後とそんなに速くありません。それでも、コントロールは西武投手陣の中でもNo.1で、たとえ3-0のような絶対不利なカウントになっても、コントロール良くストレートを投げ込んで、3-2までは当たり前のように持って行けます。持ち球はストレート以外にはチェンジアップが決め球で、ストレートでストライクを取ったのと同じところに落として空振りを取れます。

近年、西武ライオンズには先発タイプの即戦力が、隅田、武内と次々と入団してきました。そのため、近年の本田圭佑は中継ぎで起用されることがほとんどになりました。今季は負け試合の中継ぎが多く、打ち込まれて二軍行きも経験しましたが、今日は一軍復帰即勝ちパターンの7回の中継ぎでした。ようやく、ベルーナドームのファンがしっかり見てくれる、良い場面で結果を出すことができました。

今の渡辺久信監督代行はあまりメンバーを固定せず、いろんな選手にチャンスを与える方針のようです。本田圭佑も、負け試合の中継ぎという評価が変わるきっかけにできる試合になったと思います。もうベテランの域に入ってきましたが、先発でも中継ぎでも投げられる、彼の便利さはこれからも重宝することでしょう。
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西武対DeNA、ギャラリー

2024-06-16 20:46:42 | 他スポーツ
昨日の西武ライオンズの生観戦、ゲームレポートはあまりにもひどい試合なので書きたくないです。そのため、写真だけ貼っておきます。

































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渡辺久信監督代行の現役時代

2024-06-16 15:03:46 | 他スポーツ
昨日の西武ライオンズは打線が無得点と、いいところのなかった敗戦でした。そのため、この写真を撮ることができた渡辺久信監督代行の現役時代を振り返ります。今回の監督就任は、チームがあまりにも打てないこともあって、この状況では外部から呼んでも引き受けてくれる人がいないだろうと判断して、GMである彼が自ら監督になることを決断したのでしょう。

渡辺久信は、群馬県の前橋工業からドラフト1位でライオンズに入団してきました。本格派右腕で先発投手として期待され、同世代の工藤と二人でエースの座を争う関係でした。当時は147km出れば速球投手と言われた時代ではあるのですが、森監督の時代に確実にローテーション投手の座を守り、防御率はあまり良くなかった(通算3.67)ものの最多勝を争っていました。

渡辺久信の時代は、ライオンズが9年間で8回優勝と、黄金時代を迎えていました。そのため、打線が打てなくて勝てないことが少なかったことも、彼が通算125勝を挙げられた要因です。彼の投球で思い出すのは、1988年の東京ドームでの日本ハム戦です。「安打はよく打たれるので無安打ということは3回で気付いていた」彼は無安打のまま、9回まで投げ切ります。

しかし、相手先発柴田が、ノーヒットノーランをやらせないと西武打線を無得点に抑え、試合は延長戦になります。結局、渡辺久信は延長11回で安打を打たれてノーヒットノーランはならなかったものの、12回表にようやく西武打線が点を入れて、勝利投手になることはできました。このリベンジを、1996年に果たし、ノーヒットノーランを達成しています。

体力レベルが高く、安定して一年間先発で投げられて、200イニングを気にしなかったことが彼の強みでした。DCブランドを着こなして派手なイメージもあった彼ですが、「決して道は踏み外していない」と、若手時代に指導を受けた厳しかった広岡監督時代に感謝しています。もっとも、それと同じことは決してしなかったのが、彼の2008年からの監督時代の采配でした。

広岡監督、森監督と続いた管理野球で選手たちが不満を抱えていたことで、FAで選手が大量に流出した西武なので、渡辺久信監督時代の采配は比較的自由な野球でした。2008年にリーグ優勝と日本一と結果も出しています。今回の監督就任は11年ぶりで、おそらくこれが最後の監督でしょうが、どうやって今の西武の混乱状態を収拾していくか、可能な範囲で見て行ければと思います。
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西武、松井稼頭央監督を休養

2024-05-29 19:21:00 | 他スポーツ
今季は負けてばかりでネタにできなかったライオンズのネタですが、ついに最悪のネタになってしまいました。西武ライオンズの監督になって2年目だった松井稼頭央監督が「休養」し、後任監督には渡辺久信GMが就く人事が発表になっていました。休養というのはプロ野球独自の表現で、要はシーズン途中での解任ということです。

西武ライオンズというチームが、比較的監督交代が少なく、安定したチーム作りができたことがここまでの黄金時代を作れた一つの要因でした。2014年に伊原監督が解任されて田辺監督代行が指揮を執ったのが、史上唯一の監督の途中解任でした。それ以来という監督交代は、そうでもしないとチームがまとまらないと、チーム全体に危機感が出たからでしょう。

西武は開幕前、2位もあれば最下位もあると、予想が難しいチームというのが前評判でした。昨年は女性問題で出場停止になった山川穂高の穴が埋められませんでしたが、今季は一塁手候補としてメジャーリーグで114本塁打の実績のあるアギラーと、最多本塁打こそ8本なものの、試合数の割には本塁打が多いコルデロの両外国人を補強し、彼ら次第というのが今季の西武の予想でした。

しかし、そのシナリオはすべてが最悪の方向に振れました。まず問題となったのはコルデロの守備で、足が遅く守備範囲が狭く、ギリギリのボールに対する判断にもミスが多く、打率も2割1分台ということで素早く二軍に落とされました。アギラーは守備は上手く、走塁も俊足ではないものの次の塁を狙う意欲がありました。そのため、アギラーについては松井監督も可能な限り我慢して使いました。

西武が最下位を独走する要因となったのが、アギラーの打撃不振でした。こういう、4番タイプは4番を打つか二軍に落ちるかしかなく、打率が2割そこそこで状態が上がらなかったことで、ついに松井監督も我慢の限界となりました。その後は二軍から上げた渡部健人や村田に期待しましたが結果を出せず、先発投手陣がいくら好投しても打線が打てない悪循環を抜け出せませんでした。

打線については水物とは言いますが、彼らの獲得に監督がゴーサインを出しているでしょうから、まったく不運だけとは言えません。昔に比べると外国人選手で当たりを狙うのは難しくなっており、メジャーリーグで400本塁打のAジョーンズ(楽天)でもダメでした。結果的には、FAで主力選手を引き抜かれる西武というチームの強化は難しいタスクだと、痛感せざるを得ないです。
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大相撲夏場所総括

2024-05-27 21:35:53 | 他スポーツ
大相撲夏場所は、写真の大の里が12勝3敗で初優勝を果たしました。一年前の夏場所はまだ幕下付け出しでデビューしたばかりで、所要7場所での幕内最高優勝はもちろん史上初のスピード記録です。アマチュア時代から、学生横綱やアマチュア横綱に何度か輝いている、将来有望な逸材でしたが、大抵どんな力士でも前頭上位では壁があります。大の里がその壁をいとも簡単に超えてしまいそうな勢いは、次の場所に関脇に上がったときにも同じような相撲が取れるか次第でしょうね。

今場所の大の里は、まわしにこだわらずに積極的に前に出た相撲が良かった印象です。師匠の二所ノ関親方(元横綱稀勢の里)からは、まずは押し相撲から始め、今場所優勝という結果が出たのでこれから四つ相撲を教える予定と聞きます。大の里は体が大きく、差してからの速攻でも勝てる力士ですが、四つに組んで上手からの技が加わればもっと強くなるポテンシャルがあります。

また、大の里の番付は西小結で、小結の優勝は難しいのが定番です。理由は、小結は初日から横綱大関と当てられる番付だからです。中日以降で横綱大関と当たる関脇に比べれば、波に乗る前に黒星がかさんでしまうリスクがある番付です。大の里は御多分に漏れず、初日の相手は横綱照ノ富士でしたが、差してからのすくい投げで照ノ富士を破り、照ノ富士を途中休場に追い込んでいます。不利な番付は実力でカバーした結果です。

今場所は横綱大関陣は振るいませんでした。横綱照ノ富士、大関貴景勝は初日の黒星で途中休場し、大関霧島は黒星が続き勝ち越しがほぼ不可能になったところで途中休場しました。琴桜と豊昇龍は皆勤しましたが、11勝と10勝でした。特に琴桜にとっては今場所は初優勝に向けての大きなチャンスだったので、逃した悔しさは当然持っていないといけません。

三役を巡る争いは、大関霧島が関脇陥落、関脇阿炎が関脇を守り、小結大の里は関脇に上がるでしょう。空く枠は二つが予想でき、一つは西前頭筆頭の大栄翔が11勝を挙げて当確です。もう一人は、西前頭2枚目の平戸海が9勝を挙げて、どうやら西小結に入りそうです。来場所は横綱大関陣が奮起するか、大の里があっさりこの壁を突破するか、注目したい名古屋場所になります。
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大相撲夏場所初日

2024-05-14 21:06:32 | 他スポーツ
大相撲夏場所初日、国技館で生観戦をしていました。いつも幕下上位から相撲を見る私ですが、今場所は初場所の伯桜鵬、若隆景のような「大物幕下力士」はおらず淡々と進んだ印象です。十両に何度か挑んできた幕下筆頭の嘉陽が勝利を収めていました。十両では遠藤、妙義龍が幕内から下がっていましたが、遠藤は勝利したものの妙義龍は敗れました。

この日の下位力士の印象が薄くなった理由は上位陣の相撲にあります。大関で最初に登場したカド番の霧島は豪ノ山と対戦します。霧島優位なものの、豪ノ山には一発があるので、はまるとどうかと感じていましたが、その通り立ち合いから一気に突き出した豪ノ山の勝利に終わりました。こういう、上位力士の黒星は時として続くことがありますが、今日はそれが顕著な日でした。

2番目に登場した貴景勝は、平戸海の挑戦を受けます。最近の貴景勝は土俵に上がるのも辛そうな、動きの切れのなさを感じますが、相撲もそうなります。平戸海は貴景勝にまったく相撲を取らせず、相手のお株を奪う押し出しで貴景勝を破りました。この黒星を受けて、持病の首痛の状態が悪い貴景勝は二日目から休場します。今はギリギリでカド番をしのいでいる貴景勝も、今度は相当のピンチに見えます。

次に登場したのは、祖父の四股名を継いだ大関琴桜でした。対戦相手は今場所こそ前頭筆頭に下がっているものの実力者である大栄翔です。立ち合い突きで先手を取った大栄翔に対し、琴桜はむきになったようで突きで応戦しますが、やはり離れて取る相撲では大栄翔が上でした。大栄翔は押し出しで勝利し、三役復帰に向けて幸先いい白星を挙げます。

大関豊昇龍は熱海富士と対戦しました。変化もなくオーソドックスな四つ相撲を取る熱海富士は、豊昇龍にとってやりやすい相手のように思えましたが、熱海富士が立ち合いで左上手の良い位置を取ります。これで、豊昇龍は下手から投げを打って応戦したものの、熱海富士の寄りに土俵際に押し込まれて上手投げで敗れます。

最後の横綱照ノ富士は小結大の里戦でした。これは立ち合いで決まった相撲で、巨体の大の里がもろ差しになって下から起こすと、右からのすくい投げが決まって初日から横綱、大関が全員敗れるという波乱の初日になりました。初日に横綱、大関が全員敗れるのは昭和以降初めてでした。こんな日を生観戦した私は、良いものを見た?のかもしれません。




























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大相撲さいたまスーパーアリーナ場所、ギャラリー

2024-04-15 19:55:21 | 他スポーツ
大相撲さいたま巡業について、文章で書きたいことは昨日書いたので、今日は撮ってきた写真を載せます。さいたまスーパーアリーナが会場ということで、力士の背景が黒っぽい壁になるので、国技館で撮るより良い写真になりました。


正代


土俵入りを終えた照ノ富士


御嶽海


高安


大の里


翠富士


平戸海


隆の勝


北勝富士


熱海富士


宇良


若元春


阿炎


琴ノ若


大栄翔


霧島


豊昇龍
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大相撲さいたまスーパーアリーナ場所(春巡業)

2024-04-14 20:04:03 | 他スポーツ
今日はさいたまスーパーアリーナまで、大相撲さいたま巡業を見に行ってきました。私も巡業に行くのは6回目で、巡業は本場所とは違った楽しみ方があるのに慣れました。トップの画像はサイン対応をしてくれた湘南乃海ですが、何と言っても力士がその辺を歩いていて、サイン対応も気さくに応じてくれるというのが巡業の一つの楽しみ方です。

どうしても、取組の方は番付を賭けた真剣勝負ではない相撲なので、本場所ほどの逆転劇や土俵際の攻防などは難しいですが、巡業は稽古を見に行くと毎回決めて、幕内の稽古は可能な限りじっくり見ています。まず、サイン対応してくれた翠富士ですが、こういう小兵は代名詞の肩透かしは本場所に温存しており、押しの力を上げることをテーマに取り組んでいた印象を受けます。

それでも、勝ち抜き戦である「申し合い」の稽古で4連勝して、押しだけの相撲でも勝てたところに、翠富士の良さが見えました。そういう意味では、本場所ではどんな技を出すかわからない宇良も、稽古では低い押しを出そうとする相撲を取っていました。小兵は考えながら何かテーマをと思って取っている様子は見えましたが、同じ相手が何番も続けて対戦する「三番稽古」もテーマがありました。

三番稽古の意義は、この形になったら勝てる、この形になったら勝てないというパターンの確認です。今回、大関琴ノ若と大関豊昇龍が積極的に三番稽古に応じていましたが、豊昇龍あたりでも大栄翔にまともに突きを食らうと引き落とされて敗れる相撲もありました。申し合いと違って、大関なので負けてももう一番取らせてもらえるので、今度は負けないぞと取り組んでいました。

それ以外では、序盤の申し合いで意欲的に稽古していたのは、錦木、大栄翔、熱海富士、王鵬、高安といったあたりでした。横綱照ノ富士は土俵入りのみで相撲は取らず、大関貴景勝も先場所の負傷で不参加でしたが、先場所負け越して関脇陥落となる大栄翔が元気だったのは嬉しかったです。地元の巡業ということで気合いも入っていたようで、豊昇龍との三番稽古では勝ったり負けたりの内容でした。

取組は稽古の一環なので、土俵際で逆転技を出すようなことはなく、淡々と進んだ印象はありますが、それでもテレビの向こうで相撲を取っている幕内力士の多くがさいたま市にやってきたのは楽しめました。そういう相撲ファンが全国にいるから、こういう巡業というシステムがあるんですね。相撲好きの友人に「ファン感謝祭とオープン戦を同時にやっているようなもの」と例えられていました。


大の里


竜電


狼雅


北勝富士


阿炎


翠富士


豪ノ山


熱海富士


琴ノ若


琴勝峰


翔猿


大栄翔


正代


大栄翔
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元横綱曙、逝く

2024-04-11 21:29:42 | 他スポーツ
今日、元横綱曙の曙太郎さんの訃報がありました。54歳でした。外国人力士で史上初となった横綱昇進を果たし、優勝は11回と十分横綱の責任を果たしました。相撲ぶりは突き押し一本で、彼のもろ手突きを食らったら残せる力士はいないほどでした。そのため、曙と対戦する小兵力士は何とかその突きをくぐろうと、体を下げて突きをよけるのが戦法でした。

曙の時代は若乃花、貴乃花の若貴兄弟が絶大な人気を誇っていた時代でした。そのため、若貴兄弟と対戦する曙は敵役のイメージがありました。当時の相撲ファンは、若貴兄弟に、どうにか曙の突きをかいくぐって欲しいと期待を寄せていました。当時、曙、武蔵丸、小錦のハワイ軍団と、若貴兄弟、貴ノ浪の二子山部屋で団体戦のような記事がスポーツ新聞に載っていたこともあります。

曙の入門当時は、小錦のつてでハワイ出身の力士が多く入門した頃です。もっとも、ハワイ出身力士は序の口を圧倒的な強さで優勝しても、翌場所には辞めているケースもあるなど、育て方が難しいことが後で明らかになります。曙は師匠が元高見山の東関部屋で、外国人に理解があったのは幸運で、曙が上体が大きく足が細い、相撲には不向きな体型だったハンディキャップを突き押し一本で育てることでカバーしました。

はまったときは一気に連勝して優勝できた曙ですが、小兵力士に痛い星を落とすこともあったイメージです。当時、小兵の代表格は現解説者の舞の海ですが、舞の海が勝つときは曙の突きをくぐって懐に入ったときでした。四つになると得意ではなかった曙なので、上位陣は曙相手には何とか組もうとする作戦を立てていました。

曙の相撲で思い出すのは、ハワイの先輩小錦の大関陥落が決まった一番で対戦した記憶です。プライベートでは仲が良くても、相撲になれば別なのはシビアなところで、この頃になると曙も上位力士なので、小錦が相手でも落とせないことが、こういう結果になった故でしょう。引退後は一時年寄曙で角界に残っていましたが、プロレス転向のために角界を退職します。

もっとも、大晦日に組まれた格闘技戦では、曙はあまり強かったイメージはないです。押し出しがない世界では厳しかった印象ですが、2017年に倒れ闘病生活を送っていました。それでも、一時代を担った、良い横綱だったことは今でも思い出せます。
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