Kobby loves 埼玉&レッズ

埼玉と浦和レッズを愛する管理者のブログです。

大相撲初場所総括

2024-02-05 21:00:51 | 他スポーツ
大相撲初場所は写真の横綱照ノ富士の9回目の優勝に終わりました。腰痛などで3場所全休が続いた、この横綱の状態は不安視されました。事実序盤に若元春に寄り切られていますが、次第に状態を上げて、優勝決定戦では琴ノ若にもろ差しになる相撲の上手さを見せて寄り切りました。本人は優勝10回を目標にしており、この状態で来場所に出られればそれは可能のように思えます。

今場所は審判部が明言こそしなかったものの、関脇琴ノ若の大関挑戦の場所でした。昇進の目安と一般的に言われる3場所33勝も今場所の13勝でクリアしました。突き押しの相手になかなか押されなくなった強さを身に着け始めたのが、この好成績の要因です。来場所は琴ノ若で取り、その次の場所から祖父の四股名である「琴桜」を継ぐということで、そういう世代間で四股名を継承していくところは相撲の良さですね。

大関陣は貴景勝が持病の首の痛みで4日目から途中休場しました。この大関はカド番に強いので何度かピンチを乗り越えていますが、来場所は琴ノ若も大関に上がり、終盤に横綱、大関戦が続く取組になります。それを乗り切って、また大関を死守できるか、来場所は大きなピンチの場所になる可能性が高いです。優勝争いに絡んでいた大関豊昇龍も、霧島に二枚蹴りを食らって敗れた相撲で負傷し途中休場しています。

大関霧島は先場所優勝し、今場所は横綱挑戦の場所でした。今場所は照ノ富士が出場していたので、この横綱を自ら乗り越えていくところを見せて横綱に上がりたかったでしょうが、照ノ富士との直接対決では力の差を感じたほどの完敗でした。琴ノ若にも敗れて11勝4敗に終わった霧島の横綱挑戦は白紙になります。横綱はそう簡単に上がれる地位ではないと、本人的にも実感があったでしょう。

三役を巡る争いは、関脇琴ノ若の大関昇進、小結高安と宇良が負け越して平幕に落ちます。その空いた3枠に入るのは、東前頭筆頭の若元春が10勝を挙げて当確です。一気に関脇に戻ることになるでしょう。残る二つは、西前頭2枚目の阿炎が8勝7敗で小結に復帰しそうです。残る一人は予想が難しいですが、西前頭5枚目で8勝7敗の錦木がラッキーな小結昇進を果たすと予想しています。

下位では、今場所新入幕だった大の里が11勝4敗で敢闘賞を受賞しました。恵まれた体格をしており、学生出身で相撲の上手さも持っており、髷がまだ結えないざんばら髪でどこまで上がれるか、来場所は前頭中位まで上がるのでそこが勝負の場所でしょう。
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琴ノ若、大関昇進へ

2024-01-28 20:46:59 | 他スポーツ
今日の大相撲初場所は、千秋楽でした。写真の関脇琴ノ若は優勝こそ照ノ富士に敗れて惜しくも逃したものの、13勝2敗の成績で審判部が大関昇進に向けた理事会を招集することになりました。理事会で大関昇進を否決した例が一度もないことから、琴ノ若の大関昇進はほぼ確実になりました。よく言われている大関昇進の目安の「3場所33勝」もこの日の勝利でクリアしています。

琴ノ若は母方の祖父が元横綱琴桜、父が元関脇琴ノ若という相撲一家に育っています。少年時代に祖父には「琴桜を名乗りたい」と言っていたようですが、「大関に上がらないとダメだよ」と祖父には言われていました。その大関を実現した今、琴桜の四股名が半世紀ぶりに復活する可能性があります。突き押しの祖父と相撲ぶりは違うものの、そういう伝統を受け継ぐのは相撲らしくていいですね。

琴ノ若は高校では相撲の名門校の埼玉栄高校で過ごしました。当時は琴勝峰(現前頭)の方が将来性では上という評価でしたが、それでも3年生になってから入門にふさわしい力をつけ始め、父である師匠からは「急激に強くなった」と太鼓判を押されての入門でした。当初は、本名から取った琴鎌谷でスタートし、三段目に上がったら琴ノ若を名乗る予定でしたが、出世が早く幕下まで琴鎌谷で、十両昇進のときに今の四股名の琴ノ若になりました。

最初十両に上がったときは師匠からは「勉強の場所だから成績は問わない」と言われていましたが、その新十両で勝ち越して十両を守ると、幕内まではすんなりと上がってきました。一時膝を痛めて十両に落ちたこともありましたが、去年初めて小結に上がってから毎場所勝ち越しを続けて、関脇で9勝、11勝、13勝と文句なしの成績で大関昇進を決めました。

下から入る相撲が多く、長身で長い相撲が得意だった父の琴ノ若とはちょっとタイプは違いますが、関脇に上がったあたりから急激に強くなりました。突き押しの相手にも押されにくくなり、今場所14日目の霧島戦で見せた粘りの相撲は、新たな上位力士の誕生を予感させるものでした。これから、もう一つ上の横綱を目指して、年齢的にも26歳とこれからなので楽しみにしています。
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大相撲初場所初日

2024-01-17 21:05:27 | 他スポーツ
サッカーネタもあったので記事が遅れましたが、先日の日曜日に両国国技館まで大相撲初場所の初日の取組を見に行ってきました。今場所は関取以上で初日からの休場力士がいなかったことで、初日のこの日は上位力士の写真をまとめて撮ることができました。横綱照ノ富士の土俵入りも、巨漢らしい安定した不知火型で、やはり横綱土俵入りがあると相撲ファンとしては嬉しいものです。

この日は幕下に注目力士が二人いました。肩の手術で幕下に落ちていた伯桜鵬と、膝のじん帯再建手術で幕下に落ちていた若隆景が土俵に上がっていました。彼ら二人は相撲ファンの間では有名なので、場内の歓声も幕内力士並みでした。伯桜鵬は矢後と対戦し、土俵中央で組み合って長い相撲になりましたが、投げで初日の相撲を制しました。若隆景は嘉陽相手に完勝の内容でした。

十両では石川県出身の輝と、ウクライナ出身の獅司の取組が、それぞれ被災地と戦災地ということで注目されていましたが、輝が勝利していました。初日に相撲を見に行くときは、十両の残り三番の前に行われる協会ご挨拶が目当てで、八角理事長が能登半島地震で被災された方々に哀悼の意を表していました。本場所なので番付を賭けた真剣勝負の土俵なので、演出などはなく土俵は進みますが、元関脇勢の春日山親方が募金活動をしていました。

注目は新入幕の大の里でした。学生相撲から4場所で入幕したスピード出世ですが、この日は武将山に当たり負けて押し込まれます。しかし、とっさに放った引きがうまくはまって相手を土俵に引き落として勝利を収めました。まだ髷が結えず、ざんばら髪で土俵に上がっていますが、このまま出世すれば横綱大関と当たる地位までざんばら髪で上がる可能性も持っています。

翠富士対貴景勝は、翠富士の左変化を読んでいた貴景勝が落ち着いて処理します。霧島対若元春は、霧島が立ち合いののど輪で若元春を起こして、土俵中央にはたき込みました。豊昇龍対熱海富士は、組み合った熱戦になりましたが、豊昇龍が寄り切って熱海富士を下し、まだこの若手を上位には行かせないと意地を見せる格好になります。

結びは照ノ富士対新小結の宇良でした。潜りたい宇良に対し、照ノ富士は持ち前の腕力で強引に小手に振ったのが効いて、宇良のバランスを崩して押し出します。このスポーツ砂漠の時期の数少ない楽しみの相撲を生で見られたので、それを胸に仕事に励むこととします。
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元関脇寺尾、逝く

2023-12-19 20:01:35 | 他スポーツ
昨日、元関脇寺尾の錣山親方の訃報がありました。60歳でした。去年、弟子の阿炎が優勝した場所で入院中だったと聞いて、気になっていましたが、こんなに早く見られなくなってしまうとは思いませんでした。写真はコロナ前の2020年1月場所で、入場ゲートでチケットをもぎっていた寺尾です。「こんなところに寺尾がいる」と気付いたのは、見た限り自分だけだったようでした。

寺尾は回転の速い突っ張りを武器に、長く幕内で活躍した力士でした。寺尾は新入幕当時のインタビューで「自分は主役にはなれないから、最高の脇役になりたい」と話していました。その願いは叶ったと思います。四つ相撲での安定感は抜群だった全盛期の貴乃花が、寺尾には2度ほど金星を配給しています。立ち合い突っ張った寺尾が、タイミングよく引くと、貴乃花が仕切り線の白線で足を滑らせて土俵に落ちた一番は今でも思い出せます。

また、千代の富士に食らった「吊り落とし」も印象的です。千代の富士相手に突っ張った寺尾が、最後千代の富士に後ろに回られて、そのまま送り出せばいいのに吊り上げて土俵に叩き落した一番でした。あの千代の富士が、本気で怒ったんだというのが、取り口に表れていた一番でした。また、寺尾は一時、最多黒星記録というワースト記録も持っていました。

もちろん、寺尾が弱かった故の記録ではなく、必然的に黒星が多くなる前頭上位を何度も務め、39歳まで取ったからの記録です。弟子の阿炎に39歳まで取れるかという質問をすると、「それは相当困難」と返されるほどです。今は旭天鵬が持っている記録ですが、それだけ稽古熱心で、自己管理もしっかりしていた証明でしょう。

親方としては、豊真将、阿炎を育てています。豊真将については、負傷がちだったものの「弟子でありながら誇りに思う」と引退のときに最大限の賛辞を送っていました。井筒3兄弟と呼ばれた、長男鶴嶺山、次男逆鉾、三男寺尾という三兄弟で井筒部屋に入門し、逆鉾とは兄弟同時関脇の記録も達成しました。

今や、その井筒3兄弟は皆、亡くなってしまいました。時の流れは無情なものですが、鶴嶺山が経営していた「相撲茶屋 寺尾」にその名前が残っています。彼の突っ張りに熱狂した、若き日の自分を、ちょっとだけ振り返った訃報でした。
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大相撲九州場所総括

2023-11-28 21:48:51 | 他スポーツ
大相撲九州場所は、写真の大関霧島が13勝2敗で優勝しました。前半戦で2敗していた霧島ですが、優勝争いで先頭に並んでいた平幕の熱海富士を直接対決で破った勝利が効いて、最後は相撲を取る前に熱海富士が琴ノ若に敗れたことで優勝が決まりました。霧島は新大関の場所で肋骨を痛めてカド番になるなど苦しんでいましたが、この優勝で横綱昇進にもつながる可能性が出てきました。

霧島の相撲を見ると、今場所は当たりが強くなった印象を受けます。関脇時代の初優勝のときは、大栄翔に突きを食らうと土俵際まで押し込まれるのが定番でしたが、今場所は大栄翔の突きを土俵中央で受け止めて引き落としています。もともと軽量力士だった霧島は体重を増やすのに苦しんでいましたが、部屋付き親方の鶴竜親方からの助言もあったことでしょう。

熱海富士は最後に息切れしたものの、2場所連続での優勝争いは立派です。彼の相撲を見ていると変に気負ったところがなく、のびのびと相撲を取っているように見えます。来場所は前頭筆頭近くまで番付が上がると予想され、初日から横綱大関と当てられますが、そこでも勝ち越すことができるようなら、一気に大関候補まで上がってくる可能性も持っています。

霧島以外の大関陣は豊昇龍が10勝5敗、貴景勝が9勝6敗と振るいませんでした。貴景勝は高いレベルの優勝なら横綱昇進もあると言われていましたが、持病の頸椎が持たなかったのでしょう。今場所の貴景勝は同じ突き押しの大栄翔や豪ノ山に一気に押し出されるなど、良い時の彼ではなかった相撲内容でした。それでも、カド番にならないことも勝負強さなので、来場所に向けて切り替えているでしょう。

上位を狙う力士では、関脇琴ノ若が11勝4敗と勝ち越して敢闘賞を受賞し、来場所は大関挑戦の場所になります。受けに回るともろい印象もありましたが、それでも豊昇龍、貴景勝を破っており上を狙う勢いはあります。大関昇進には12勝が必要となるでしょうが、果たして元横綱琴桜の孫である彼が、大関に昇進して祖父の四股名を継げるか、注目です。

下位では、4場所ぶりの復帰になった幕下若隆景が、5勝2敗で復帰の場所を勝ち越しました。来場所は幕下2枚目前後に上がり、勝ち越せば十両という位置になります。膝のじん帯の再建手術という重傷からの復帰ですが、こういう元大関候補だった人気力士の復活は嬉しいです。
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水入りの大一番(翠富士対北青鵬)

2023-11-19 21:08:57 | 他スポーツ
昨日の大相撲九州場所では、久しぶりに「水入り」の相撲を見ました。カードは翠富士対北青鵬でした。2mを超える長身の北青鵬に対し、翠富士は174cmの小兵で、「大小対決」でした、立ち合いは翠富士が当たり勝って、もろ差しになって頭をつける体勢になります。翠富士にとっては絶好の体勢でしたが、それでも北青鵬は肩越しに左上手を引いていました。

北青鵬は相撲の常識が通用しない力士で、肩越しの上手は普通あまり力が伝わらないのですが、北青鵬はそれでも相撲が取れます。翠富士は何とか決着を付けようと、け返し、外掛けなど足技を次々と繰り出しますが、北青鵬の体勢はなかなか崩れません。北青鵬の方からはまったく技を出さずに立っていましたが、翠富士の技が効かないまま時間が流れていきます。

そのまま2分ほどの時間が過ぎたときに、勝負審判が手を上げます。行司も気づき、組み合った両者のまわしを叩いて水入りを告げました。昔は水入りは「二番後取り直し」というルールで力士に休息を与えましたが、今の水入りは塩を盛って足の位置をマークして、文字通り土俵下に力士を休ませて水を飲ませる運用になっています。

この水入りは過去には逸ノ城対照ノ富士でありました。この両者の対戦は右四つがっぷりになることが多く、組み合った状態が長く続く相撲で実現した水入りでした。この相撲は互角の印象がありましたが、今回の翠富士ー北青鵬戦は頭をつけている翠富士の方が体力的には厳しく、上手を引いて粘っている北青鵬には余裕がある印象でした。

最終的に、この相撲は水入り休憩も含めて6分半の長い相撲になりました。このままでは自分の体力が切れると感じた翠富士は、思い切って右から下手投げを打ちますが、そこを北青鵬が左上手からの投げを打ち返し、翠富士がわずかに早く土俵に落ちて北青鵬の勝利に終わりました。こういう長い相撲を、生で見ることはなかなかないですが、テレビを見ていても「どうなるんだろう」と興味深い相撲でした。

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西武ライオンズの戦力外

2023-10-09 15:36:33 | 他スポーツ
西武ライオンズは先日、来季契約を結ばない選手を以下のように発表しました。

23 公文克彦
26 佐々木健
28 森脇亮介
41 井上広輝
47 張奕
78 齋藤誠人
50 中山誠吾
111 齋藤大将
112 粟津凱士
113 伊藤翔
114 上間永遠
120 出井敏博
117 牧野翔矢
123 ジョセフ

いろいろ思い出もある選手もいるので記憶を綴ります。公文は昨年の途中に、手薄だった左の中継ぎとして日本ハムからトレードで加入しました。加入後しばらくは一軍でワンポイントで投げていましたが、今年は一軍出場が少なかったです。一年悪かっただけで戦力外にするのはどうかとも思いますが、公文は引退を表明しています。

佐々木健はNTT東日本からドラフト2位で加入した中継ぎ候補でした。左の本格派ということで注目も浴びましたが、今季途中でトミージョン手術をして、来季中の復帰は無理ということで、育成契約に変更する予定です。育成から支配下に戻るのも大変な道ではありますが、与座のように成功してローテーション投手になれた例もあるので期待したいです。

森脇は今季途中まで中継ぎの柱の一人でした。彼の場合は極端に悪かったシーズンはなく、良いときは防御率1点台の結果も出していましたが、右腕の血行障害を患い、シーズン途中で手術を受けたことで、来季出場が難しい故の育成契約です。彼は、ポテンシャル的には十分行けるものを持っており、また西武ドームのマウンドで見られる可能性はあると思っています。

張は昨年、オリックスに移籍した森友哉の人的補償で加入した剛腕タイプでした。もっとも、安定感は今一つで、一軍出場の機会は少ないままでした。年齢的に常時一軍でないと苦しい状況ではありました。齋藤誠人は一軍に負傷者が出ると、何度か一軍に昇格した控え捕手でした。ライオンズチャンネルのアシスタントと結婚したことが印象的でした。

中山は昨年、源田がコロナ陽性になったタイミングで遊撃手として試されたことがあります。もっとも、そこで結果を出すことができず、育成から昇格した滝沢にその地位を奪われてしまいました。齋藤大将はかつてのドラフト1位左腕ですが、負傷で育成に下がり、戻ってくることはできませんでした。伊藤翔、上間も一軍では先発登板の機会もありましたが、負傷は残酷なものです。

どうしても、この時期はドラフトで指名する枠を空けるために、何人かには戦力外通告をせざるを得ません。思い出もある選手が去るのは残念ですが、彼らの新たな人生での成功を願います。
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大相撲秋場所総括

2023-09-26 22:09:37 | 他スポーツ
大相撲秋場所は、写真の大関貴景勝が11勝4敗で4回目の優勝を果たしました。11勝4敗とレベルの高い優勝ではないので、これで来場所に横綱昇進がかかることにはならないでしょうが、それでも若い熱海富士には負けられないと大関の意地は見せた優勝でした。もっとも、今回の優勝争いは先頭を走っていたのが再入幕の熱海富士だったので、複雑に状況が変わる展開になりました。

14日目に、貴景勝が6勝7敗と崖っぷちだった大関豊昇龍に土俵際で上手投げを食らって負けたことで、再び熱海富士が単独トップに立つという波乱含みの展開になりました。熱海富士が勝てば平幕優勝が決まる千秋楽は、朝乃山と対戦しました。元大関の朝乃山は熱海富士にとっては難敵で、事実終始朝乃山が先手を取る展開になり、熱海富士は決定戦を待つことになります。

大栄翔と貴景勝の4敗同士の相撲の勝者が決定戦に出る相撲は期待できましたが、貴景勝が押し込んで勝利し、熱海富士と貴景勝の決定戦になります。ここのところの相撲では、優勝決定戦は得てしてつまらない相撲になる印象があり、事実貴景勝がまっすぐ当たってくる熱海富士に対し左にずれる立ち合いを選択し、熱海富士が対応できず土俵に落ちて貴景勝の勝利に終わりました。

貴景勝以外の大関陣は振るいませんでした。新大関豊昇龍は一時6勝7敗と崖っぷちに追い込まれてからの連勝で何とか負け越しは免れましたが、8勝7敗は大関の責任を果たした成績ではありません。カド番の大関霧島も9勝6敗とカド番脱出はできたものの取りこぼしが目立ちました。今場所の優勝争いのレベルが下がったのは、この大関陣の不振も一つの理由です。

三役を巡る争いでは、錦木と翔猿が負け越して陥落します。そこに入るのは、東前頭筆頭の北勝富士が8勝7敗、東前頭2枚目の阿炎が9勝6敗、西前頭2枚目の朝乃山が9勝6敗で、この3人の中から二人でしょう。北勝富士が慣例通り上がるとするなら、東の方が半枚上という扱いになるので、朝乃山が上がれないという残念な裁定がなされる可能性があります。

下位では、新十両の大の里が12勝3敗と十両優勝こそ逃したものの見事な成績でした。突いても組んでも強さを見せるダイナミックな相撲を取る力士で、来場所も活躍すれば幕内に上がってくる可能性もあります。元稀勢の里の二所ノ関部屋は、最近関取数が増えていて活気が出てきており、大の里の活躍はそんな流れから出たものでしょうね。
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木村文紀、現役引退

2023-09-21 22:34:22 | 他スポーツ
昨日は、西武ライオンズで長くプレーし、昨年から日本ハムに移籍していた木村文紀外野手の引退試合でした。木村はプロ17年目の35歳ですが、今季は一軍出場がなく、彼なりにもうプレーするのは無理と感じたのでしょう。木村は4番ライトでスタメン出場し、最後の打席になった2打席目で2塁打を放って引退試合に花を添えました。

木村の思い出はいろいろあります。一番のものは、2018年の西武ドームでの楽天戦で放ったサヨナラ本塁打です。ちょうど、この試合は生で見ていました。宋家豪から打ったバックスクリーンに飛び込む特大アーチで、ヒーローインタビューで「自分が打つとは誰も思っていなかったでしょうね」と言った、代走から出場していた意外なヒーローの誕生でした。

木村はもともとは投手として高校生ドラフト1位で2006年に西武に入団してきました。渡辺久信氏がつけていた41番をつけるなど期待を集めていましたが、投手としてはなかなか芽が出ず、外野手に転向することになりました。俊足で肩が強いという、外野手向けの特徴を持っていたので、まずは代走や守備固めで出番を得るようになります。

木村の課題は打撃でした。最多で11本本塁打を放つなどパンチ力はありましたが、三振が多く年間100三振を記録したシーズンもあります。これがたたり、打率は2割2分前後なので、どうしても上位打線には置けず9番打者が定位置でした。それでも、辻監督が積極走塁を目指した就任1年目に代走要員で一軍定着し、浅村がFAで楽天に移籍した2019年には右翼手のポジションをものにした時期もあります。

それでも、投手から転向した野手なので、人よりも努力しないといけないと感じて、手の皮がむけるほどバットを振り込むなど頑張りました。17年もプロでプレーできたのはその努力があったからでしょう。引退した今は、ご苦労様としか出てきません。
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大相撲秋場所7日目

2023-09-18 21:43:55 | 他スポーツ
備忘録として、一昨日に国技館に行って生観戦した、大相撲秋場所7日目について書きます。いつも、十両土俵入りの前くらいに国技館に行くのを定番にしており、幕下や十両に面白い力士がいないかチェックします。幕下では、元幕内対決だった照強対英乃海が見られました。もっとも、こういうベテランの相撲は変化で決着しがちで、英乃海がはたき込みで勝利し場内は多少がっかりでした。

十両では、ここまで全勝で来ていた二所ノ関部屋の新十両の大の里が注目でした。対戦相手の輝鵬も業師タイプですが、その曲者に何もさせずに寄り切り、全勝をキープしていました。まだ髷が結えないざんばら髪の若手ですが、最近は稀勢の里の二所ノ関部屋から有望力士が育っており、同じく有望力士を輩出する白鵬の宮城野部屋との対決?が楽しみです。

また、十両では新十両の朝紅龍も楽しみです。小兵で頭をつける相撲をしますが、かつての舞の海よりも鍛え上げられた筋肉量を誇るタイプで、大勝ちこそ難しいものの、少しずつ番付を上げてくればという期待も持っています。十両までは、小兵や巨漢でも「一芸」で届く地位ですが、幕内に上がろうとするなら決め手が欲しいところですが。

大関の取組は備忘録として書きますが、新大関豊昇龍は新小結の錦木と対戦しました。長い相撲にはしたくない錦木が、素早く差して豊昇龍を寄り切り、勝ち越しに向けて大きな4勝目を挙げました。大関貴景勝と正代の相撲は、組みたくない貴景勝が激しく突いて出ますが、貴景勝が感情的になって2発ほど張り手を見舞ったのが悪く、そこを正代につけ込まれて押し出されました。

結びの一番は霧島対玉鷲で、全敗だった玉鷲に元気がなく押し出されました。場内が沸いたという意味では、やはり人気の平幕遠藤の相撲で、平戸海戦の勝利は結びの一番並みの歓声でした。また、いい相撲だったのは金峰山対北青鵬で、巨体を生かして攻防を繰り広げますが、長身の北青鵬が上手を引けば強く勝利を収めました。

可能な限り、東京場所の年3回国技館に行くというリズムは続けていきたいと、相撲ファンとしては思います。椅子席なので座布団を投げたりはしませんが、相撲が好きな思いはこれからも大切にしていきたいです。


宇良


貴景勝


玉鷲


錦木


琴ノ若


高安


若元春


大栄翔


朝乃山


豊昇龍


熱海富士


北勝富士


霧島


翔猿
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