近くの尾根から朝日が昇りはじめると、周りの新緑が目覚めたかように輝き、尾根からはウグイスなどの鳴き声が響いてくる。この時季ならではの雰囲気に浸りながら、昨日も庭のクレマチスにレンズを向けた。斜めからの日差しを浴びている花や蕾には、日中での高い位置からの光では見られない色彩と質感が現れていた。
クレマチスは旧枝咲きのタイプのものである。冬の間は強い剪定をしてみたくなるほど株全体が枯れ枝(つる)の集まりになっているが、4月に入ると枯れ枝の節々から新芽が出て、葉が広がり蕾が形成される。この過程にスリルを感じて、当方は十年以上も同じ株のクレマチスを育てている。
大部分の花において、花びらは6枚である。なお、花びらは萼片であり、クレマチスには花びらがない。
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花びらはビロード状の質感をもっている。斜めからの光を受けると、その質感がはっきりとする。
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開きはじめた蕾にも惹かれるものがある。
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ときには、5枚タイプの花が咲く。
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花びらの色合いは、開花が進むにつれて暗赤色から深みのある赤色に変化する。
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雌しべ、雄しべ、そして花びらのクローズアップ(花びらの細毛が輝く瞬間をまって)。
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この花の大きさは12センチほどである。
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太陽の高度が低いうちに、透過光での色彩と質感を楽しんでみた。
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このクレマチスは早咲き系の「ナイオビ(ニオベ)」であると、当方は推定している。品種名が確定していないのは、いつものことながら、花の時期を過ぎた株を種名を知ることなくワンコインで手に入れて育てているからだ。ちなみに、ナイオビ(ニオベ)は1970年代に作出され、1993年に英国園芸協会から賞「アワード・オブ・ガーデン・メリット」を受けている。
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クレマチスの撮影:26日早朝などにて、ホワイトバランスは太陽光。
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添付した画像はあるときに山中で見つけた「カザグマ(キンポウゲ科センニンソウ属の多年草)」である。このものはマダニの多そうなスポットに生えていたので、マクロレンズによるクローズアップは諦めざるをえなかった。
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カザグルマとの花名は花をおもちゃの風車に例えたことに由来する。
カザグラマはクレマチスの原種であり、群馬県では絶滅危惧種に指定されている。
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群馬県では淡紫色種が限られた地区に自生していた。しかし、ダム建設によって自生地は水没した。現在、自生していたカザグルマは筑波実験植物園で移植・生育されている(筑波実験植物園HP)。
同植物園の資料によると、カザグルマの野生種では約300、園芸種(クレマチス)では数千の品種があるとのこと。どうも園芸種の正確な品定めは難しそうである。
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今日の天候: 雨(朝)→ 曇り(午前中) → 晴れ(午後)、そして激しい雷雨(現在、20時頃から)。