昨日、赤城山の鳥居峠、地蔵岳、そして小沼周辺を、わたくしは散策した。先週のことであったが、次週月曜日(昨日)は快晴との予報が出された。それではと、土曜と日曜日に野暮用は済ませることにした。ありがたいことに、天気予報は見事に的中した。
往路では、赤城山は当然のこと浅間山や榛名山がくっきりとした姿で視界に入ってきた。山内に向かう県道4号線(前橋赤城線)では、中腹付近から道沿いの紅葉が陽光を浴びていた。とくに、新坂平から大沼湖畔に下る部分での紅葉は美しかった。
鳥居峠では、吹き上げてくる風の冷たさがウィンドブレカーやスカーフを着用しないと寒くて立っていられないほどであった。しかし、峠からの見晴らしはきわめて良かった。
東方向の山並みでは、山腹の起伏がはっきりと判別できるほどであった。展望を眺めながらの呟きは、まだ登っていない山頂が自分には多すぎる。残念、筑波山は見えない。逆転層のようなゾーンが見えるなどであった。
奥の稜線(中央右)の特徴的な山頂は鳴神山(980 m)である。今年は花の時季(4、5月)に約2000人の登山者がこの山を訪れたと聞く(余談まで)。ところで、山並みの麓(谷間)では、日光への国道122号線が通じている。また、足尾を水源とする渡良瀬川が流れている。
眼下の尾根では、アカヤシオなどのツツジ、ダケカンバ、シラカンバが多い。峠に着く前、これらの紅葉や黄葉はどのような具合であろうかとついつい案じてしまった。
峠に着いたとき、両者の彩りはあまり目立たなかった。ところが、日差しの角度が変わったとき、アカヤシオの紅葉などが浮き出た。望遠レンズを用意してきた者にとってはまさにチャンス到来であった。
5月、この尾根で咲くアカヤシオの花には見応えがあった。この光景は日光半月山(駐車場)から眺めた赤倉山での紅葉を想像させる。
東南尾根(中央)との谷間は利平茶屋森林公園(桐生市)への道(地上ケーブルカーの跡)である。この尾根にもアカヤシオが多い。
峠のそばの小さな山頂、籠山。ここでの彩りでは、アカヤシオが中心となっている。籠山は溶岩が積み重なっている岩峰である。
次いで、わたくしは地蔵岳に向かった。小沼周辺、黒檜山、駒ヶ岳、五輪尾根での彩りと地蔵岳での展望を確かめたかったからだ。地蔵岳から小沼を俯瞰する。水面の色はこの時季ならでのものである。
地蔵岳では、積雪期を除いて、年に何回あるだろうかと言えるほどの展望がわたくしたちを待っていた。ここでの背景は、左から笠ヶ岳、至仏山、燧ヶ岳、会津駒ヶ岳(なだらかな山頂)、男体山(山頂が僅かに見える、黒檜山の右)などである。
山頂では、北アルプス(槍ヶ岳)なども遠望できた。展望については次の記事で。
撮影、10月24日午前10時ー午後4時。
ホワイトバランスは昼光(5500 K)、円偏光フィルター使用(展望で)。