赤城山の裾野は富士山のそれに次いで広いと言われている。ところで、春分から夏至に至るまで、落日の位置地は真西から北よりに移動する。そのため、自分たちの街の郊外で眺めると、夕日は赤城山の裾野に沈む。日が沈むとき、長いスロープと大きな山体が浮き出る光景は見る人の心を動かす。
この日、夕日は眩しくなかった。黄砂が飛来していたからだ、結果として、美しいグラデーションの夕景が眼前に現れた。
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右側からは赤城山の裾野、左側からは榛名山の裾野が広がる。
赤城山のシルエットには、成層火山の面影が強く現れる。
赤城山での山頂。
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落日が終わる直前の光景から、のびのびとして停滞するところがないスロープ。この光景に心を動かされたのであろうか、同行者が「ああ、太陽が消える!」と叫んだ。
赤城山からの帰りに、わたくしたちは束の間の感傷に浸ることができた。この後は、とくに緊張しなければならい時間帯でのドライブが、わたくしたちを待っていた。
撮影、25日夕刻。