一作日の午後後半から、晴れているものの澄んだ青空が見えない空模様が続いている。黄砂が飛来したためである。一時的なことながら、青空とサクラによる美しい彩りが消えていることは、まことに残念である。
さて、29日午後午後午後7時過ぎに、満月(正確には、ほぼ満月(月齢15.7)*)が近くの山並みから昇った。月はあまり明るくなかったが、数分間において、月の周りに薄い虹色の光環が現れた。黄砂と花粉によって月光が屈折されたからである。ちなみに、尾根は檜林で覆われている。
このような光環は面白い現象である。しかし、月毎に満月を撮っている者としては、すっきりと輝く月が昇って欲しいと思った。レンズを向けたくなる月面が現れたのは、午後11時頃であった。
3枚も画像をアップしたのは、上空の薄い雲によって、月面の写り具合が変化したためである。
満月の助けを借りて、堤防沿いのサクラ並木と近くの山(城山、391 m)に植えられているサクラの色付きを同時に撮ってみた。このとき(午後8時頃)、月はまだあまり輝いていなかった。明るさは、2年前に濁った水晶体を透明な人工物に換えた我が肉眼で、双方のサクラを微かに視認できる程度であった。
画像は、息子から借りた明るいレンズ(F 1.2L、50mm、単焦点)を用いて、高いISO感度、スローシャッター速度、ライブビューモードで撮った結果である。
堤防沿いのサクラ並木、そして河川敷きがライトアップされていると見紛うばかりに写っている。ライブビューモードで景色を眺めていたとき、カメラのディスプレーに現れた彩りは何か別世界のものであるかのような錯覚に陥った。
絞りF2.0 ISO感度 3200 、シャッター速度 0.5秒、ホワイトバランスは蛍光灯。
ちなみに、当日の朝に撮ったサクラの彩り
「好きこそものの上手なれ」と言われているが、これ以上、月明かりで景色を撮ることは止めることにした。帰宅したとき、家人から帰りがやや遅れてたので心配になったと言われたからだ。なお、堤防上(散策路として舗装されている)では、自分の存在をアピールするために、ヘッドランプと我が身を照らし出すランプを点灯した。ときに、無灯火のマラソンランナーがそばを通過したからである。
* 満月時は、29日午前3時50分頃(月齢14.7)であった。しかし、そのとき、当地の天気は雨であった。
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撮影、29日、桐生川にて(桐生市)。