こつなぎの写真ノート

身近な自然の彩りを楽しみながら

少しは秋の気配を感じて、2020年8月

2020-08-24 | 

今日は、青空の半分以上が入道雲で覆われ、北よりの風が吹き、久し振りに涼しい一日になった。それにしても、今月は、日中の気温を報じるTVニュースに、自分達の街の名が何回かリストアップされた。余談ながら、当地のアメダスは市街地の中に設置されている。

ところで、市街地を横断的に流れている川の上流では、何となく秋の気配が感じられるようになった。例えば、ほとんど歩いている人がいないような川沿いの山道では、画像のような、秋ならではの組み合わせに出会う。

シュウカイドウの蕾や花に止まる群れ

 

シュウカイドウ(秋海棠)ー 各地で半野生化しているが、寛永年間に中国から渡来したといわれている。シュウカイドウ科シュウカイドウ属(ベコニア属)の多年草。バラ科のカイドウ(海棠)に似た花を秋に咲かせることに、花名は由来する(みんなの趣味の園芸、NHK出版)。このものは、文人に好まれ、よく日本画に描かれ、いまでは日本の花になりきっている(花の大歳事記、角川書店)。

 

 

そして、渓流の崖では、イワギボウシ(岩擬宝珠)の蕾と花が目立つようになった。

 

このものは関東と東海地方に分布している(近畿や四国地方には、ヒメイワギボウシが分布しているとのこと)。当方は、蕾や開き始めた花の色と質感に、魅せられている。

 

 

半日陰のスポットでは、マツカゼソウ(松風草)が小さな群れをつくっていた。マツカゼソウはミカン科マツカゼソウ属の多年草であり、ミカン科としては唯一つの草本である。花期は8-10月、草丈は70-80 cm。花名は、優しい秋風で揺れる姿に、ある種の風情が感じられることに由来する。

 

花はかなり小さいが、その姿は見る者に不思議な魅力を感じさせる。画像のものでは、果実(緑色)ができはじめている(ここでの昆虫はアリ)。余談ながら、風で揺れる花の姿は、撮り手にとって手強い被写体である。次回は、無風状態のときに撮りたい。

 

渓流沿いで花を開いている、キンミズヒキ(金水引、バラ科キンミズヒキ属の山地に生える多年草)。ここでは、群れとしてではなく、各個体が独立して花を開いているので、それなりに存在感がある。

 

さて、朝露で濡れた崖の上では、イワタバコ(岩煙草、イワタバコ科イワタバコ属の多年草)の群れが日差しを浴びていた。花の盛りは過ぎているようであったが(花期、7-8月)。

 

 

撮影、8月中旬ー下旬、桐生市にて。

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今日の夕景から(午後6時過ぎ)

 

 

 


真夏の薄明光線、2020年8月

2020-08-17 | 夕景

先週から、早朝や夕刻に現れる美しい景色を求めて、近くの川岸を彷徨い歩きはじめた。夕刻に、積乱雲が西方向に浮かんでいるとき、当方は雲間からの光芒が現れることを期待する。

この光芒は、薄明光線(または、レンブラント光線)と呼ばれている。そして、雲間からの太陽光が大気中に浮かんでいるエアロゾルによって散乱されるとき、薄明光線が現れると、物の本では説明されている。

 

薄明光線で浮かび出る、大学のキャンパスに保存されている大木、メタセコイアと市民の山とも言われている山並み(標高、約 500 m)。

 

 

平時ならば、夏休み中とも言えども、建物のいくつかの窓は灯りで明るくなっているはずであるが。

 

 

 

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撮影、8月15日夕刻、桐生市にて。


2020年8月15日

2020-08-15 | 雑感

 

 

当時、わたくしは幼稚園生であった。それでも、断片的ながら戦時中での出来事を、幼児体験として覚えている。

例えば、空襲警報の発令で、幼稚園から急いで自宅に戻り庭に造られた防空壕に避難した。夜間での空襲では、母親の連れられて近くの山などに避難した。空襲を知らせるサイレン音は、トラウマとして鮮明に耳に残っている。だから、今でも、夜、何かの警報としてサイレン音が響いてくると、あのとき上空から響いてきたB29爆撃機の重苦しいエンジン音が蘇ってくる。あるとき、米国中西部の空軍基地(保存展示場)で、この爆撃機を前にしたとき、わたくしは何とも複雑な心境に陥った。担当の退役軍人の方が、自分は横田基地に駐在したことがあるなど親しみを込めて、展示機の説明してくれたにもかかわらずであった。

今日も、「この国の失敗の本質」(柳田邦男著、講談社、1998年)を、紐解いてみた。

 

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撮影、8月15日夕刻、桐生市にて。


最高気温が全国一位になった日、2020年8月

2020-08-14 | 雑感

この頃、当地(桐生)の気温が全国版ニュースに登場することが増えたようである。今月11日の最高気温は40.5℃(午後2時半)であった。気象庁の観測値ランキングにおいて、40.5℃は、隣接する市での記録(40.5℃)とともに、全国一位であった。

南方向では、紺碧の空が広がり、太陽光を遮ってくれるものが全く浮かんでいなかった。TVニュースでは、この気象状態に対して、「猛暑」とか「危険な暑さ」との表現が使われていた。

 

夕刻には、北方向に雲が浮かぶようになったが、その雲も頭上までは近づいて来なかった。あたかも、雲をつくっている水蒸気が、地表の暑さで消えてしまうかのように。

 

渦を巻いているいるような形の雲が発生した。

 

このときばかりは、積乱雲の到来を期待したが。

 

群馬の名物は、かかあ天下(嬶天下)、空っ風、そして雷である(余談ながら、当方の苦手は嬶天下だ(苦笑))。

 

あまりの暑さに恐れをなしたのであろうか。雷は市街地に近づかなかった。そして、上空では、うろこ雲が夕日に染まった。

 

撮影、8月11日午後5時過ぎ。

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しかし、翌日(12日、夕刻)には、激しい雷雨が市街地を襲った。画像を撮った数分後、天候は雷光と雷鳴がほぼ同時の状態(直撃雷)になった。

 

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今年の5月11日においても、当地では全国一位の気温が記録された。気象庁・全国観測値ランキングによると、第一位は「山梨県甲州市(33.4℃、14時13分)、山梨県甲府市(33.4℃、14時29分)、群馬県桐生市(33.4℃、16時23分)(記載順)」であった。

 

 


梅雨明け直後の赤い満月、2020年8月

2020-08-07 | 月、月光彩雲

長い梅雨が終わり、急速に猛暑が到来したためであろうか。自分達が住んでいる街では、周囲の山並みがかなり霞んで見える天候が続いている。さて、先日は、近くの尾根から昇った月が、梅雨明け後とは思えないほど赤味を帯びていた。月からの青系の光線が、霞で散乱されたためである。

 

8月3日

午後8時頃、近くの尾根から月が昇りはじめた(高感度条件で撮影)。月齢13.4。 

F4.0、ISO感度 6400、1/15秒、望遠 200 mm、トリミング

余談ながら、当方の肉眼(1.2) において、雲の明るさはその存在が僅かに判別できる程度であった。

 

午後8時頃(少し感度を下げて撮影)

F6.3、ISO感度 3200、1/80秒、望遠 200 mm、トリミング

 

午後8時30分頃での月影、梅雨明け後に、これほどまでに赤い月が現れるとは!

F9.0、ISO感度 2000、1/100秒、望遠 200 mm、トリミング

 

午後9時頃

F9.0、ISO感度 400、1/160秒、望遠 200 mm、トリミング

 

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8月4日 

午後8時40分頃 (前夜ほどではなかったが、再び赤い月が昇った。月齢14.4)

F9.0、ISO感度 1600、1/125秒、望遠 200 mm、トリミング

 

午後9時頃

F9.0、ISO感度 2000、1/125秒、望遠 200 mm、トリミング

 

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厳密には、群馬において、満月は4日午前1時であった(国立天文台ホームページ)。

霞がない気象状態では、月齢13-15の月面を、F9.0 ISO感度200  1/250秒程度の露出条件で撮っている。