育てているネジバナ(ラン科ネジバナ属の多年草)が開花のときを迎えようとしている。蕾や花茎にマクロレンズに向けると、私は次第にこのランが持つ造形の見事さに魅せられてしまう。そして、撮った画像を拡大しながら、花茎を覆う白い毛、花茎から伸びる子房とその先端に付く蕾での形などに、私の目は釘付けになる。
蜘蛛が、早くも糸を張って開花のときを待っている、蕾の向こう側で。
垂直方向に花序を保つための構造に舌を巻く。そして、ネジバナが無重力の場で育てられる場合での構造を空想してみる。
蕾の色でのグラデーションは花茎や子房の色にマッチしている。そして、優しい質感を生み出している。画像を前にして、私は呟く、「たかがネジバナ、されどネジバナ」と。
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再度、ウチョウランの登場。先に画像をアップしてものとは別の鉢で育ててきた数株が花を開いた。このものでは、花茎は長くないが(7-10 cm程度)、唇弁および花全体の彩りが濃い。
撮影、6月27日。
雨が止むと、市街地を囲む山並みで霧が立ちのぼる。それにしても、夏至の2日後は午後7時を過ぎても、暗さをほとんど感じることなく、水墨画を思わせる夕暮れの景色が視界に入ってくる。
滝雲を思わせる景色のクローズアップ
夕焼けまでには至らなかったが。
撮影、6月24日午後7時過ぎ、群馬県桐生市にて。
関東平野と山間部の境目に位置している市街地に、わたくしたは住んでいる。そのためであろうか。山間部の上空で発生する積乱雲(入道雲)は、自分たちにとって、夏の風物詩として見慣れた風景である。ところが、この頃は4月頃から入道雲が発達するようになった。さて、昨日は今日は梅雨の晴れ間と言えるほど青空が広がったが、大きな入道雲が午前中から北の空を占めていた。
この日、午前4時頃までに準備を整えて、わたくしは朝焼けのひとときを待った。前日の朝焼けがあまりにも印象的であったからだ。結果は画像のようであった(苦笑)。
前日(6月17日)での朝焼け(午前4時頃)(画面右側が東方向)。
朝焼けは期待どおりにならなかったが、山間部の上空に浮かぶ入道雲が午前9時頃から発達した。
画像は入道雲がもっとも発達したときのものである。なお、余談ながら、この後は雷雨にならなかった。
撮影、6月18日。
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今日はある病について地元の病院で検査を受けてきた。その病は前立腺がんである。2年前、定期的に受けてきた血液検査において、前立腺特異抗原(PSA)の値が6 ng/mLまでに上昇し正常値(例えば 4 ng/mL)を超えた。画像診断と前立腺生検(細胞診、2泊3日の入院にて)で、がんとの確定診断を受けた。主治医から詳しい説明を受けた後、治療方法は主治医の助言のもとに患者(自分)が主体的に選択することになった(主治医に深謝)。
結局、ホルモン療法を経て、重粒子線照射治療(県内の国立大学病院にて、通院、12回照射)を昨年の夏に受けた。照射終了後、PSAの値は0.01 から0.02までに低下した。今日の検査においても、PSA値はその範囲内であった。
先進的かつ高度な治療を実施している病院が身近にあることの有り難さを実感している。余談であるが、照射を受けるにあたっては飲酒と自転車に乗ることを禁止された。勿論、自分自身のことであるので、どちらも厳格に守ってきた。今はどちらも限度を設けて許されている。現在での願いは、これからもPSAの値があまり高くならないことである。
「ランには虚栄心に訴える何かがあるらしい。
見栄っぱりは、他に二つとない、最後の、そしてもっとも美しいランを手に入れることに喜びを感じるのだ。」
(ナタリー・アンジェ著、相原真理子訳、「嫌われものほど美しい」、草思社、1998年)
見晴山でのツツジ(6月6日午後)
このときは、ヤマツツジによる彩りが印象的であった。
パノラマ(2枚組)
そして、レンゲツツジも開花し始めた。
小沼周辺にて
トウゴクミツバツツジ
シロヤシオ(ゴヨウツツジ)の花や蕾は少なかった。
それでも、このような場面に出会うと、シロヤシオの存在感を強く意識する。
小沼の南側から東側にて
北側では、ミツバツツジ、ヤマツツジ、そしてレンゲツツジの彩りが美しかった。
ヤマツツジ
これほどまでに鮮やかなヤマツツジの花に出会えるとは予想していなかった。
レンゲツツジの花と蕾
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鳥居峠にて
覚満淵、大沼、そして五輪尾根
撮影、6月6日午後。EOS 6D、EF 50 mm F1.2L、EF 70-200 mm F2.8L。
ここでは画像サイズを大幅に縮小しているために画質は劣化しているが、両レンズの描写力には圧倒された(貸してくれた親族に感謝)。
ダケカンバ
今日は、気象庁から関東甲信、東海、北陸、東北南部が梅雨入りしたとの発表があった(午前11時)。さて、自分達が住む市街地から見ると、赤城山の山肌が緑色を帯びるようになった。この山にも新緑の季節が到来したのである。百聞は一見に如かず。昨日、わたくしたは赤城山に向かった。遅出組が到着したとき(昼頃)、大沼や小沼付近の駐車場は満車状態になっていた。そこで、県道16号を少し下って、地蔵岳の新緑が眺められる駐車スペースを見つけた。
駐車スペースに立てられている案内板
三途の川
川のそばでは、トウゴクミツバツツジ、ヤマツツジ、シロヤシオ、ズミなどが花を開いていた。
午後1時を過ぎてから、わたくしたちは小沼駐車場を起点として小沼を一周した。小沼(この)は標高1,470 m、周囲1 kmの火口湖である(今回は約90分、通常は30-40分で一周できる)。
南岸から眺める岸辺と黒檜山(赤城山の最高峰)
これから、対岸でのツツジの彩りがさらに目立つようになること期待して。
地蔵岳から黒檜山まで(パノラマ、2枚組)。水面、新緑、青空、そして高層雲の組み合わせは、いつまでの眺めていたい景色である。
東側での彩り(ダケカンバの新緑と水面(エメラルドグリーン)。
トウゴクミツバツツジの花が満開になっていないと、画竜点睛を欠くことになりそうだ。
東岸にて、水面を直近の背景とするトウゴクミツバツツジ
来週には、ズミによる彩りが美しくなるだろう(北側にて)。
湖畔の小高いスポットで眺められた景色から、新緑の背後には残雪の山々(左から、武尊山、笠ヶ岳、至仏山)。
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撮影、6月6日午後。
唇弁はこの上に止まる昆虫を花の中に移動させる誘導路のようなものである。
そして、昆虫に花の中にある蕊柱へと花粉を運ばせる(自家受粉はできない)。
唇弁の長さは7-9 mm、炬の長さは15 mm程度である。
茎の高さは8-15cmである。
葉の裏側には赤紫色の線状班がある。
ところで、昨年の記事において、このものはウチョウランの変種(例えば、クロカミラン(黒髪蘭))であると推定したが、ごく最近になって、ランは群馬県内の低山に自生していたウチョウランであることがわかった。