こつなぎの写真ノート

身近な自然の彩りを楽しみながら

クマガイソウの双頭花、みどり市・小平にて、2018年4月

2018-04-27 | 

カッコソウの保全管理地では、クマガイソウ小さな群れが植栽されている。管理地はクマガイソウにとって居心地が良い場所となっているのであろう。花や葉がいきいきとした姿で、群れは木漏れ日を浴びていた。

ところで、一株のクマガイソウでは、一本の茎に2つの花が開いていた。このタイプのものは「双頭花」と言われている。

 

Googleで検索すると、「クマガイソウ」のみのキーワードでは、134,000件ほどがヒットする。しかし、「クマガイソウ 双頭花」をキーワードにすると、ヒット数は僅かに605件である(27日において)。このことは「双頭花のクマガイソウ」がたいへん珍しいものであることを物語る。ところで、一本の茎から2つの花が開く珍しいハス(蓮)は、「双頭蓮」と呼ばれお目出度いものであるとされている。


木漏れ日を浴びるクマガイソウ(花と蕾)。

 

 

 

 

双頭花の出現は成長過程での突然変異で花芽が二つに割れて起こる現象であるとも聞く。ここでの双頭花が突然変異によるものならば、来年も双頭花のクマガイソウを見ることができるだろう。さらに、地下茎によるクローン増殖は起こるであろうか。


4月22日午前、群馬県みどり市小平(岩穴)おいて。

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この画像はシュンラン(春蘭)での双頭花である。

 


カッコソウの花、みどり市・小平にて、2018年4月

2018-04-24 | 

カッコソウは、鳴神山(980m、群馬県桐生市・みどり市)の固有種として「種の保存法」で保護されているサクラソウ科の多年草である。さて、保全活動に取り組んでいる「小平サクラソウの会」の管理地で、このものの花が開き始めた。

花びらは、木漏れ日を受けて蛍光を発して輝くように見える。

そのためだろうか。花の色は日差しの当たり方によってかなり変化する。柔らかな日差しを受けている花は、見る者を唖然とさせるほど美しい。

 管理地の入り口にて、説明板の一部。

管理地は小平地区(岩穴)の杉林の中に設けられている。

管理地では、木漏れ日が野趣を醸し出している。

二段になって開く個体においても、花は見頃になっていた。


淡色系の群れ。管理地では濃色系のみならず淡色系が増殖されている。

このものでは、花が開き始めたばかりである。花びらは間もなく完全に伸展するだろう。

 

4月22日(日曜)、みどり市小平、岩穴管理地にて。管理地は土曜・日曜日に公開される。

管理地の公開日時などについては、

「小平の里カッコソウ特別公開(http://www.gccca.jp/volunteer/event.php?no=13)」をご覧ください。


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鳴神山の保護地(コツナギ橋登山道沿い、椚田峠の東側)でも、カッコソウが花を開き始めたとのことである(保護活動をされている方からの情報と

ブログ「鳴神山通信(http://tubami55.blog.fc2.com/)」)。


雲間からの日差しで浮き出る里山の緑、2018年4月

2018-04-20 | 夕景

異常な暑さに急かされたのであろうか。里山の新緑は早くも深緑に変わり始めている。先月下旬まで、山肌には枯れ木色の模様が残っていたにもかかわらずである。さて、一昨日の夕刻、市街地を囲む山並みが、スポットライトのような雲間からの強い日差しを選択的に浴びた。

この時季ならではのプレゼント(自然からの)に感動して。

 

 

 城山(柄杓山)を中心とする場面(山頂付近ではヤマツツジが彩りを添えている)。左奥はカッコソウなどが咲く鳴神山である。

 

太陽の高度が低いために、照らし出される位置は刻々と変化した。

 

雨が止んだ後の場面から。

 

日没の時刻が迫った頃に

 

4月18日17時過ぎ。群馬県桐生市にて。天候、雨から晴れ。


雨が止んで、霧がたなびく鳴神山、2018年4月

2018-04-17 | 朝景

雨が止むと、市街地を囲む山並みに霧がかかる。今週日曜日(15日)においても、画像のような景色が現れた。右奥は鳴神山であり。手前は山城の跡(桐生城)がある城山(柄杓山(361 m)である。城山の山腹にはソメイヨシノが640本ほど植えれられている。

 

少しばかりのパノラマ。

クリックで拡大

杉・檜林と広葉樹林の新緑との対比(鳴神山に連なる山並みにおいて(500-700 m))。


霧が去って。桐生アルプスでの山並み(480-1100 m)。

 

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霧がたなびく鳴神山(980 m)を眺めつつ、私は4-5月にこの山で出会う花々を思い出す。ここでの画像はデジイチと交換レンズ3本(100mm マクロ、70-200 mm 望遠、広角)を持って登った頃のものである(2011-13年)。かつて、鳴神山は桐生市の最高峰であった。


当たり年でのアカヤシオ(山頂にて)。


山頂にて市街地方向を望む。

 

カッコソウはこの山の固有種である。

 

ヒメイワカガミ(白花)が岩場に自生している。花びらの色と透明感、そして雌しべの色が印象的である。

 

ヒトツバエゾスミレ。このスミレはエイザンスミレの変種であり、群馬県から栃木県にかけての北関東北部のみに分布すると言われていた。しかし、最近になって長野県や四国で見つけられたようである(いがりまさし、「日本のスミレ」、山と渓谷社)。

 

ヒトツバエゾスミレの白花品は「ナルカミスミレ(鳴神スミレ)」と呼ばれる。このものでは舌弁に通常のものと異なって着色された線条が見られない。花柄のみならず葉柄は緑色を帯びている。余談ながら、鳴神スミレに出会うチャンスは多くない。

 

ヤマブキソウ。一度だけのことながら、八重咲き品に出会ったことがある。

 

偶然にも、スミナガシが飛来した。

 

 


桐生川沿いでのミツマタの花、2018年

2018-04-08 | 

先月下旬に開花したミツマタ(三椏)の花は、その後の異常な天候のために、僅かの期間でその彩りを失ったようである。

今年は昨年よりも花付きが良いように見えたが(川沿いの群生地にて)。

 

 

 

 

 

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 川沿いには花々を順光はもちろんのこと逆光でクローズアップできるスポットが少なくない。


 

 

花の優しい色とほのかな芳香に、虫たちは誘われたのであろうか。

 

 

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群生地での彩り(最盛期頃にて)。

 

色の対比を楽しみに待っていたが。夏日に急かされて、群生の色は僅かの間に褪せた。

 

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ときには、新芽を引き立てる脇役として。

 

 

 

 3月25日〜4月5日、桐生市梅田町(桐生川ダムの上流)。

 


しだれ桜(シダレザクラ)、群馬大学・桐生キャンパスにて、2018年

2018-04-03 | 

市内の大学に植えられているしだれ桜(シダレザクラ)が見頃を迎えている。キャンパスには、正門の先に小さな池と噴水がある。そして、池は樹齢40年以上のシダレザクラで囲まれている。

 

 

品種はヤエベニシダレである(八重紅枝垂、エドヒガンザクラ系の園芸種)。この桜は花王(株)の社長・会長を歴任された丸田氏(OB)らから寄贈されたものである。同氏らは京都の造園家である佐野籐右衛門氏にサクラの選定を依頼したと聞く。

 

 

ここでは、地面まで枝が垂れている。

 

 

シダレザクラはサクラの中でその容姿が最も優美であり、イトザクラとも呼ばれている(花の大歳時記、角川書店)。

 

 

許されている範囲で、幹の近くに立ち枝垂れの雰囲気を味わってみる。かつて、根元までの立ち入りなどのために樹勢が衰え、花がほとんど開かなかったことがある。

 

 

 

 

水面に浮かぶハス(蓮)の葉が花の姿にマッチしている。印象派を思い浮かべてシャッタボタンを押す。

 

 

花は順光と逆光で撮れる。

 

 

夕日を浴びる時間帯に(逆光)。

 

 

 

背景となっている建物は創立当時(100年前)のものである。この建物はテレビドラマや映画に登場している(例えば、NHKの連続テレビ小説「アンと花子」や「純情きらり」など)。建物は同窓記念会館となっているが、一昨年以来、建物は耐震改修工事のために建築幕や足場幕で覆われていた。改修された会館は今月15日に一般公開されるとのことである。

 

 

会館はかつて講堂として使われていた(国登録有形文化財)。

 

 

会館では木造建築物ならでのやわらかい音の響きを体験できる。余談ながら、私の見果てぬ夢は自分の骨董品的装置(タンノイ・スターリング、管球アンプ、デジタルビデオテープで録画した放送番組(演奏会))が出す音をこの会館で試聴してみることである。

 

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4月1日、(国立大学法人)群馬大学理工学部、桐生市にて、午後2-5時。