こつなぎの写真ノート

身近な自然の彩りを楽しみながら

ツクシシャクナゲの花、2015年4月下旬

2015-05-27 | 

今年も、庭のツクシシャクナゲが多くの花を開いた。この花が開くと、我が家の狭い花壇がシャクナゲのある庭として華やかになる。紅色の蕾と淡い色で透明感に満ちた花弁には、ツクシシャクナゲのものならでの魅力がある。


 

葉の長さは10-15 cmである。葉は革質にて、その表面には光沢がある。裏面はビロード状の毛が密に生えている。そのために、葉の表と裏は異質のものであるかのように見える。これは西洋シャクナゲなどには見られない特徴である。

 

 

 

今年は、総状花序として約60個ほどの花が開いた。なお、総状花序とは、花茎(軸)に花柄をもった花が並んで付着して総 (ふさ) の形になっている花のつき方であるとされている。そして、個々の花には花柄がある。


 

開花寸前の蕾は紅色である。今年は気温が高かったために、この蕾は1週間も経たないうちに開いてしまった。花芽ができてから蕾がこの状態になるまで約8ヶ月を要したにかかわらずである。

余談ながら、シャクナゲにおいて、翌年に花が開くかどうかは前年の夏後半までに決まる。その頃までに花芽ができない場合は翌年での開花は期待できない。そのためだろうか。こんなジョークがある。秋頃から肥料を与えたりして面倒をみたにもかかわらず、翌年に花が開かなかった。癪にさわったので、その株を放り投げた。だから、「シャクナゲ」と呼ばれようになった。

 

 

*****

ツクシシャクナゲ:ツツジ科ツツジ属の花木、日本固有種。アズマシャクナゲ、ヤクシマシャクナゲ、ホンシャクナゲなどはこのものの変種であるとされている。自生種は高さが4 m程度までになる。紀伊半島、四国南部、九州に分布している。関東では自生種を見ることができない。九州には国の天然記念物に指定されている自生地(長崎県、福岡県、大分県)がある。花期は5-6月である。

 

我が家のものは接木タイプであり、高さと幅は約1.5 mである。数年前に、近所の花屋で花が終わっていたものを入手した。入手時に(6月後半)、既に種ができていたために花芽ができず、翌年は花が全く咲かなかった。結果として、「シャクナゲ」だけは我慢して持久戦に移行せざるをえなかった。

しかし、花が咲くようになると、通りがかりの人々から「育て人」は声をかけられるようになった。今年も、このシャクナゲのお蔭で、コミニュケーションの輪が広がったことを、育て人は実感している。

 

撮影:4月下旬、日陰にて。


ギンランの小さな群れ、2015年5月中旬

2015-05-25 | 

偶然にも、私達は木漏れ日を浴びるギンランの群れに遭遇した。群れは15個体ほどから成るものであった。それでも、せいぜい数個体の群れまでしか見たことがなかった私達は、自分達の目を疑うかのように落ち葉から顔を出している個体を何度か数えてみた。


 

木漏れ日でライトアップされるときを待って。

 

 

 

 

「いぶし銀」とは渋くて味わいのあるものの例えでもある(広辞苑、岩波書店)。ギンランの花はまさに「いぶし銀」を想わせる質感をもっている。

 

ギンラン(銀蘭)はラン科の多年草である。この群れでの個体の草丈は10-20 cm程度(推定)であった。このものは、他の植物(樹木など)が得た養分をバクテリア(菌根菌)を介して取り込み生育する。移植操作や群れへの踏み込みはバクテリアを減少もしくは死滅させる。その結果、ギンランは枯れる。事実、緊急避難として試みられた移植の結果は不良であったとの学術的報告がある。

+++++++

昨年、私達は生えているとは思わないような場所でオノエラン(絶滅危惧種)に遭遇した。このものと同様に絶滅危惧種となっているギンランの群れは、小さなものであったが、私達に大きなインパクトを与えた。


 

撮影、5月10日頃、群馬県桐生市近郊にて。EOS 6D、EF 100 mm F2.8L、RAW、Lightroom 5。

 


昨日、鳴神山で撮った花から、2015年5月中旬

2015-05-18 | 鳴神山と周辺

 昨日も、鳴神山は多くの登山者で賑わった。この山のシンボルとされているカッコソウは、前夜の強い雨のために花弁が散り始めた。例年ならば、今頃は花が見頃になる。山の花に対する異常気象の影響は大きい。

午後の木漏れ日(椚田峠の移植地にて)

 
撮ってみては画像をチックし、花弁の状態が良いものを探した。

 

 

大滝口登山道沿いの移植地にて。

 

*****

昨日のコースは、大滝口 → 大滝(落差10 m)→ 移植地 → 肩の広場(尾根)→ 桐生岳(山頂 )→ 仁田山岳(山頂)→ 椚田峠 → 移植地→ コツナギ橋口であった。


「カッコソウ以外の花」

フタリシズカ(センリョウ科チャラン属の多年草)。花名は謡曲「二人静」(静御前の霊が菜摘女に乗り移って舞う)に由来するとも言われている。茎の上部の葉(対)が少し離れて対生する。ヒトリシズカでは、茎頂に4枚の葉が輪生状に対生する。


ユキザサ(雪笹、キジカククシ科ユキザサ属の多年草)。山渓ハンディ図鑑2「山に咲く花(増補改訂新版)」(山と渓谷社、2013年)には、鳴神山で撮られた写真が収録されている。

 
図鑑には、この山でのカッコソウ、ヒイラギソウ、ヒトツバエゾスミレの写真も登場する。

ちなみに、大滝口登山道沿い(上部)には、このようなヒトツバエゾスミレが生えていた。葉柄のすべてが緑色であるならば、このものはナルカミスミレかもしれないと言えそうである。

 

フイリフモトスミレの群れ(斑入り麓スミレ)。このものは椚田峠付近や座間峠への尾根にも多い。このスミレは小型で地味であるが、よく見るとその有り様は魅力的である。

 

他の種類の葉と対比すると、斑が入っている葉の彩りが際立つ。

 

鳴神山の岩場に生えているヒメイワカガミは白花品である。図鑑「山に咲く花」には、アカバナヒメイワカガミ(赤花姫岩鏡、関東地方南部と中部地方に分布)についての説明がある。しかし、白花姫岩鏡は収録されていない。

 

今春はツツジの花が少ない。ヤマツツジの花によるトンネルは来年に期待しよう。

 

コツナギ橋口に至るルートでは、ヒイラギソウの花が咲いていた。

逆光で撮ろうとしたが。


 

ヒイラギソウの花でガ(蛾)が吸蜜している。このような場面に、私は初めて出会った。

 

*****

山頂での展望から

霞んでいたが、日光連山などを望むことができた。最奥の山波では、(左から)太郎山、男体山、女体山、赤薙山。その前の山波では、(左から)社山、半月山など。手前の新緑の山頂(右)は1100 mクラスである。日光連山の春は始まったばかりであるように見える。

 

*****

5月17日9:30-16時、EOS 6D、EF 70-200 mm F4L、EF 50 mm II F1.8、RAW、Lightroom 5。


新緑とカッコソウの花、鳴神山にて、2015年5月中旬

2015-05-16 | 鳴神山と周辺

昨日は(15日)、私達は数名のグループとしてカッコソウの移植地(椚田峠)に向かった。経路は、駒形、赤柴林道、赤柴登山道、椚田峠、そして移植地の往復であった。15日11-16時。天候、晴れから薄曇り。

先日の雨で木々の芽吹きが進み、鳴神山では新緑が映えるようになった。移植地でも、杉の落ち葉ではなく草の緑がカッコソウの花を囲むようになった。

 

移植地(13-14時半頃)。

 

カッコソウの花はその美しさを保っていた、最盛期は過ぎたが、先日の雨である程度は回復したようだ。今日(16日)は雨から薄日の天候になっていて、麓からは鳴神山が霧で覆われているように見える。移植地には、このようなときならではの幻想的な雰囲気が漂っているかもしれない。

 

 木漏れ日を受ける移植地

 

この日も、移植地でのカッコソウの保護に努力されている方(Fさん)に、私達はお会いすることができた。Fさんの穏やかで説得力に満ちた説明で、この地を初めて訪れたグループのメンバーもカッコソウの花を堪能することができた(深謝)。この日も、多くの人々が移植地を訪れたとのことであった。

 

*****

新緑が目立つ赤柴林道では、ウツギ(卯木)やヤマフジ(山藤)の花が美しかった。

 

 

 
そして、このような場面にも出会った。複数のカメラマンが長い釣り糸を出しているウラシマソウの群れを被写体にしていた。各個体は大きかったで、その数と相俟って思わず歩みを止めほど、群れには存在感があった。

往路にて(11時半頃)


ウラシマソウの花と長い付属体、帰路にて(15時頃)

ウラシマソウ(浦島草、サトイモ科テンナンショウ属の多年草 )

*****

赤柴登山道は木々の木陰を通る。森林浴を楽しみながら(?)、ラショウモンカズラ、ヒトリシズカ、ハルトラノオ(夏葉の群れ)、コアジサイ(別名、シバアジサイ)の群生(蕾)などに、私達は出会った。?を付けたのは、急な坂の上り下りのためである。坂には、ボランティアの方々によって滑り止めの工夫が施されている。

ラショウモンカズラ(羅生門葛、シソ科ラショウモンカズラ属の多年草、山地のやや明るい林の中に生える)。

 

 登山道をひと登りすると尾根(椚田峠)の着く。

尾根は緑で覆われ、ツツジ(ヤマツツジなど)が彩りを添え始めていた。ツツジの花付きが良い時、尾根は花のロードになる。余談ながら、椚田峠を境として鳴神山と対峙する座間峠方面はツツジの名所である。ただし、この峠方面を歩く人は少ない。かつて、私と家内は岩場で狸と対面したことがある。黒い皮の主との対面でなくてよかったが。

 

*****

所要時間は往路で約2時間、帰路で約1.5時間となった(花を眺めながらのゆっくり歩き、男女混成グループ)。

EOS 6D、EF 50 mm  II 1.8(単焦点)、RAW、画像によってはかなりのトリミング。

 


ヤマシャクヤクの花、赤城自然園にて、2015年5月上旬

2015-05-14 | 赤城自然園

ヤマシャクヤク(山芍薬)は山地に生えているボタン科ボタン属の多年草である。花名は花がシャクヤクのそれに似ていることに由来する。各々の花について、花期は3-4日と言われている。

和紙のような質感をもつ花は、山に春が到来したことを静かに告げる風情を感じさせる。しかし、自生しているヤマシャクヤクの個体数はかなり減ってしまった。かつては、近所の山でその清楚な花を見ることができた。今ではそのことは夢物語に近くなっている。

*****

赤城自然園(群馬県渋川市赤城町)では、広葉樹林の中で花の群れが、やわらかな木漏れ日を受けていた。

 

逆光にて。自然園では、順光と逆光の両条件で花を見ることができる。

 

広葉樹林の中で見頃となっていた花。黄色の花はヤマブキソウである。

 

花が白く見えるのは、花弁の中に空気などのガス泡が多く含まれていることによる。空気の泡が少なければ透明感が増す。ガスの泡が多い部分とそうでない部分があることは、光の当たり具合と相俟って花弁の見え方に多様性をもたらす。

 

 

理屈はともかく、花の形は手漉き和紙による折り紙を想わせる。

 

園内には個体数が多いので、花の一生が見られる。

 

葉の質感も魅力的である。

 

*****

自然園では、ヤマシャクヤクのみならず、シラネアオイ(白根葵、シラネアオイ科シラネアオイ属の多年草、日本固有種)も多く育てられている。

 

撮影、5月2日(12-15時半)

 


昨日の花から、カッコソウなど、鳴神山にて、2015年5月上旬

2015-05-11 | 鳴神山と周辺

今日は穏やかの晴天であったが、あれは何であったろうかと思うほど、昨日は強い風が吹いた。しかし、尾根から少し下がった東側にあるカッコソウの移植地(椚田峠付近)では、花が大きく揺れるほどの強い風はなかった。そして、数多くの人々がこの移植地を訪れた。 5月10日11-16時

木漏れ日の当たる位置は弱い風でゆっくりと移動した。そして、スポットライトのように花を照らし出した。

 


スポットライトの明るさが50-70%位になるときを待って、私はシャッターボタンを押した。白飛びをできる限り避けるために。

 


花期の長いはずであった花は、先週の異常な暑さで咲き急がされたようである。

 


寸景「移植地での木漏れ日」


 


スポットライトは、淡色系(薄いピンク色)の花が開いていることを、私達に知らせてくれた。


このような淡色系は数株ほどであった。スポットライトの効果に感謝しよう。


この花は咲き始めの頃に撮りたかった!  花は雌しべが出てる長花柱型である。


*****

ところで、登山道沿い(コツナギ橋口)では、ヤマブキソウの花が午前と午後の木漏れ日を受けていた。その色の美しさに心を動かされ、私はシャッターボタンを押した。


逆光条件にて。花弁に蕊の影が映る。花弁の質感を暗示するかのように。


花(華)があるとは、もしかすると、このようなことであろうか。


斜めの日差しを浴びているときに(午後)。


*****

コツナギ橋口登山道沿いでもヒイラギソウ(柊草、シソ科)の花が開き始めた。花の色は単なる青紫色との表現では復元できそうもない。そして、色はそのときの光の当たり方によって大きく変化する。画像は日陰に入っているときのものである。


*****

移植地では、ボランティアとして、多くの人々と出会うことができた。また、登山道の補修をされていたボランティアの方にもお会いした(感謝)

登山コースの詳細や所要時間、本日のカッコソウの様子などについては、つぎのブログの記事をご覧願いたい。

鳴神山通信(http://tubami55.blog.fc2.com

*****

撮影・現像条件:EOS 6D、EF 100 mm F 2.8L IS USM、EF 50 mm F1.8 II、RAW。


残雪の山々を眺める、地蔵岳(赤城山)にて、2015年5月上旬

2015-05-08 | 赤城山

絶景とも言えるような景色やそこでしか咲かない花に出会いたい。ごく当たり前の動機で、私達は近場の山道を歩いている。この日、私達は赤城山の地蔵岳で午後のひとときを過ごした。赤城山を選んだのは、携帯電話の通話範囲に留まり、ある知らせを受けることを期待していたからである。5月5日12時半ー15時半頃、快晴。


東方向での青空と雲。赤城山は雲の名所である。昨年は、このスポットで雲海を眺めた。

地蔵岳では春の訪れが遅い。草木の芽吹きが始まったばかりである。


絶景「紺碧の空のもとでの残雪の山々」を求めて、私達は山頂に向かった。


ところで、地蔵岳(1674 m)には、電波中継アンテナやレーダー雨量観測計などが設置されている。



黒檜山(1828 m、赤城山最高峰)によって日光白根山や皇海山の眺めは遮られるが、山頂からの展望は広大である。


山頂での展望は、私達の期待を超えるものであった(広角)。

雲一つない青空のもとで、会津駒ヶ岳(福島県)、燧ヶ岳(福島県)、至仏山(群馬・福島県)、武尊山(群馬県)、巻機山(新潟県)、谷川岳連峰(群馬・新潟県)、苗場山(新潟県)が、私達の視界に入ってきた。


左から、燧ヶ岳(双耳峰)、会津駒ヶ岳(冠雪)、そして四郎岳である。


燧ヶ岳と至仏山。至仏山は左側の雪山である。

カシミール3Dによる山座同定

 

ここでは、武尊山をシテ、至仏山と笠ヶ岳をワキとワキヅレにする。


上越国境付近の山々では、雪が融け始めると、それぞれの山容がはっきりとする。

上越国境とは、上野国(群馬県)と越後国(新潟県)との国境(県境)である。


武能岳、谷川岳山頂から仙ノ倉山、平標山まで。


苗場山(山頂が平坦に見える形の山)などを眺めながらのランチタイムは、私達にとってささやかな贅沢の時であった。

手前の枯木色を帯びた山は鈴ヶ岳(赤城山)である。


中央に苗場山、右に大源太山、平標山、仙ノ倉山を眺める。


地蔵岳は赤城山内の荒山(北側山腹)の展望台でもある。しかし、午後は逆光条件になるので、北側斜面の様子が判然としなくなる。画像処理によって、この山では山頂付近のみならず厳しい岩場でもアカヤシオの花が咲いていることがわかった。

 


春の訪れを示す花から、地蔵岳付近にて。

逆光で見るスミレ(ミヤマスミレ)の群れは美しい。


 

*****

この日、山頂には多様な人々が登ってきた。かつては、アンテナの山と敬遠されたこともあったようであるが、地蔵岳とその周辺は展望と花の山としての評価が高くなっているのかもしれない。

 


午後のカッコソウ、鳴神山にて、2015年5月

2015-05-04 | 鳴神山と周辺

昨日も午後になってから私はこの山に登った。この山では、固有種のカッコソウの花が今は美しい。余談ながら、私が午後になってからでも登るのは、カッコソウを守る活動を少しばかり手伝っているからである。途中で出会った人々(下山)からはカッコソウの花が良かったとの挨拶を受けた。


画像は5月3日午後3-4時半頃に撮った(椚田峠近くの移植地にて)。


カッコソウの花には濃色系と淡色系がある。また、雌しべが長い長花柱型と短い短花柱花型がある。この移植地では、これらのすべてを見ることができる。なお、踏み込まれて細い根が切れると、カッコソウは枯れてしまう。そのため、移植地内に立ち入ることはできない。

画像は濃色系の花である。



 

 

 

 

 

優しい色の花(淡色系)も咲き始めた。昨年は白花に近いものも見られた。

 

 



ところで、午後3時過ぎになると、日差しが尾根越しに射してくる。

 

帰り際に、移植地を見上げる。

 

*****
移植地の隣はヤマアジサイ(白花)の群生地である。

 

*****

余談:今回はレンズとしてキヤノン EF 1.8 II 50 mm(重さ150 g)を使った。この単焦点レンズは、一万円未満で購入したものであるが、花の色や質感を良く再現する。

 

登山道沿いでは、ヤマブキソウの花が彩りを添えていた(午後4時半頃)。

 

 

*****

夕刻になってからの下山では、沢の流れの音に負けないほどに、鈴を鳴らし携帯ラジオの音量を上げる。そして、何かの物音や動物の鳴き声に敏感になる。まあ、今回も「行きはよいよい帰りは怖い」との心境になりながら下山した。

 


カッコソウの花が早くも咲き始める、鳴神山にて、2015年4月末

2015-05-01 | 鳴神山と周辺

鳴神山の固有種であるカッコソウの花が咲き始めた。例年は5月中旬に開花がピークになる。今年も10日ほど前は、花が間もなく咲くとの兆候は見られかった。夏日や真夏日とのような昼間の暑さが、カッコソウの成長を著しく早めたのであろう。

画像は昨日(4月30日)に撮った。

杉林で木漏れ日を浴びているカッコソウ、椚田峠付近の移植地にて。


開花の程度。花が開いている株もあれば、蕾がまだ出ていない株もある。

 

咲き始めたばかりであるために、花には生気が満ちている。木漏れ日を受けるときを待って。

 

この花は長花柱花である(雌しべが出ている)。

 

ここでのカッコソウは、花茎や葉が毛で覆われている。

 

花のみならず、蕾もまた美しい。

 

木漏れ日を浴びていない花。このものは短花柱花(雌しべが奥にある)である

 

日陰に入った移植地

 

カッコソウの花は光の当たり具合で色が変化する。強い光で照らし出されている花は実に美しい。しかし、デジタルカメラでそのような花を撮ると、必ず白飛びが起こる。

カッコソウ(勝紅草、サクラソウ科)については、以前の記事(カテゴリー、鳴神山と周辺)もご覧願います。

 

*****

4月30日12-15時。

EOS 6D、EF 100 mm F2.8 Macro、EF 50 mm F1.8 II、RAW、Aperture 3.5 (現像ソフト)。