羽田空港で日航と海上保安庁の航空機が衝突した事故を受け、国土交通省は6月24日、有識者を交えた対策検討委員会の第7回会合を開いた。
再発防止策として、新千歳、成田、羽田、中部、大阪、関西、福岡、那覇の主要8空港で離着陸を担当する専属の管制官を新たに配置することや、管制官の増員、滑走路に誤進入した際に警告音を出す仕組みを導入することなどを盛り込んだ中間とりまとめを公表した。
国交省によると、管制官の増員は、既に管制官の資格を持つ職員を配置転換して改めて管制業務に就かせるなどし、詳細は今後、検討する。
離着陸調整を担当する管制官は今年の夏の繁忙期をめどに配置するとしている。
一部は関連予算を今夏の概算要求に計上する。
中間まとめではこの他、管制官がパイロットに「ナンバー1(1番目)」などと離陸順を伝達する情報提供の再開を検討すべきだとした。
滑走路進入許可と誤解された恐れがあるとして、事故後の緊急対策で当面見合わせていたが、パイロットヘのヒアリングでは有益な盛り込まれた防止策を進めつつ、最終まとめや、運輸安全委員会が今後作成する調査報告書も基にさらなる対策を講じる方針。
着陸機が接近する滑走路に別の機体が進入した際、管制官の卓上画面の色が変わり注意喚起する「滑走路占有監視支援機能」について、10月をめどに音が鳴るように仕様変更する。
また、航空灯火の追加設置を盛り込み、滑走路に航空機がいると点灯し、進入しようとする他機に警告を与える「滑走路状態表示灯(RWSL)」を設置する空港や滑走路を増やす。事故のあった羽田空港C滑走路には未整備だった。
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