居酒屋放浪記 0334 - 立ち飲み激戦区に期待の大型新人！ - 「立飲み カドクラ」（台東区上野）

　立ち飲ミストの若旦那さんから「アメ横に新たなる立ち飲み屋オープン！」という情報を頂き、早速調査に行ってみることに。
　たいして期待もしていなかったが、実際に訪れてみると、とにかく本格的な立ち飲み屋。

　店名は「カドクラ」。
　場所がなんともまぁ、信じられないことに今やアメ横を代表する立ち飲み屋に成長した　　「たきおか」の目の前。
　しかも、この「カドクラ」、店舗の規模も「たきおか」に負けず劣らず、広いのなんのって。
　これはまさに「たきおか」に殴り込みをかけたって感じ。

　そんでもって17時過ぎくらいに店に行くと、既に店内には大勢の酔人が詰め掛けている。
　わたしは店舗の軒先に陣取り、生ビールを注文した。

　この軒先は目の前の「たきおか」の様子がバッチリ見える。
　「たきおか」の店先では同店のオヤジが苦々しい表情で「カドクラ」の様子をうかがっている。
　客の入りは５分５分といったところか。

　それにしても、この狭い小路は「肉の大山」も含めて立ち飲み屋大競争時代に入ったといえる。
　立ち飲み屋ではないが、「もつ焼き大統領」ももう目と鼻の先。
　この「カドクラ」の登場で周辺の飲食店に与えるインパクトは小さくないだろうな。
　或いは部類の立ち飲みスポットとして、相乗効果を生む可能性もあるが。

　さて、「カドクラ」の生ビール（スーパードライ）はジョッキが350円。
　「たきおか」が390円だから40円も安く設定されている。この価格設定は、もちろんアメ横最安！

　つまみがまた安い！
　「煮込み」が「もつ」と「牛煮込み」を取り揃えており各150円だ。
　つまり、ワンコインでビールと煮込みのセットになるってわけ。

　メニューは焼き物中心。
　これは「たきおか」と考え方がほぼ同じ。
　焼き物は２本から。
　値段は300円から取り揃えている。１本当たり150円だ。

　メニューの豊富さで見ると「カドクラ」に軍配が上がるかも。
　魚介類のメニューも多く、どれにしようか、と客を迷わせる。

　築地直送の魚は「マグロ」「タコ」「真鯛」「しめさば」は各300円。
　「白センマイ」や「ハチノス」といったメニューなどモツも珍しい部位を惜しげもなく安価で放出する。
　さすが焼肉「太昌園」の系列店だけはある。
　仕入れにも一日の長をまざまざと見せ付けてくれる。

　「たきおか」は黒ホッピーしか置いていないが、「カドクラ」は白と黒と両方をラインナップ。
　外200円、中150円は極めて安い！
　しかも、中の焼酎はかなり濃い目。
　１本のホッピーで４杯はいける。
　「たきおか」のホッピーセットの値段は380円だから、ここでも「カドクラ」に軍配があがる。

　店内は大型テレビが２台あって一人客は頭上のテレビを眺めている。
　若い女性の店員さんがオーダーを取りにきてくれるし、デリバリーの時間も早いので、酒やつまみが絶えることはまずないだろう。

　支払いはキャッシュオンデリ。
　灰皿にお金を入れておくと、店員さんが勝手にお金をかっさらっていく。

　こういう店で店員の対応を求めてはいけないが、店員は無愛想。
　その点は「たきおか」と同様に思う。

　店内の活気は相当なもの。
　客のボルテージは高く、正直言えばかなりうるさい。
　だが、この熱気がまた客を呼び、そして店をまた活気付けていくという好循環を生んでいるのではないだろうか。

　ここは都内でも部類の立ち飲み激戦区。
　厳しい競争を研ぎ澄まして、サービス、値段ともに切磋琢磨してほしい。

※写真は同店の「ぐるなび」掲載のものを使用。