雲の上には宇宙(そら)

 雪国越後にて、30年ぶりに天体写真に再チャレンジ!

魔物にとりつかれた夜の収穫

2015年03月19日 | それでも星は流れる
GPV予報通り16日夜も星が見えてくれました。
予報では朝まで晴れるという事で久しぶりに徹夜で頑張る予定で設営しました。
実は昨夜撮影した画像の半分くらいは星が流れてしまっていたのを知っていたのですが、
薄雲のせいでガイド星を見失う事が多かったのが原因と考えていました。(この時点では・・)

昨夜のリベンジに燃える雲上(くもがみ)なのでありました。(記事タイトルにふさわしい画調?)
透明度は今一なものの、昨夜と違い薄雲も無く安定した空となっています。
そこで昨夜も撮ったNGC2403(きりん座)のリベンジ撮影を行う事にしました。

ガイドグラフも十分な追尾精度を示しており、今夜はISO800で25分露光で8枚撮る事にしました。
PHDガイドのグラフは弱い風が吹いた時を除き、終始安定して許容範囲内となっていました。

カメラモニターの撮影画像では少し流れているように見えましたが、ガイドグラフから安心していたのですが・・
翌日画像処理してみたところ、8枚ほとんど流れていて全滅状態。
その中で流れが少な目の1枚だけを処理した画像です。
リベンジにならなかった NGC2403 (きりん座)
ノートリミング画像  ( 画像クリックで 元画像の30%の拡大画像を表示します )
( 上 が北の方向 )
撮影DATA: 2015/ 3/ 16 20:44’~ VixenVC200L+レデューサ(合成f=1,278mm F6.4
露出25分×1 枚  ISO 800 Cooled 60D (気温6.5℃ 冷却 -11℃)  他は前回と同様
なんと、総露光時間200分(8枚)も撮って、使えたのは25分(1枚)だけ!
一体なにが起きたのか? いまだその原因は特定できていません。(流れの詳細は記事の後段で)

そんな結果が待っている事も知らずに、続いて日が替わった1時過ぎから撮影したのは・・
おなじく北天にある りょうけん座のM106銀河を25分露光で8枚撮影。

M106 銀河 付近 (りょうけん座)
ノートリミング画像  ( 画像クリックで 元画像の35%の拡大画像を表示します )
( 上 が北の方向 )
撮影DATA: 2015/ 3/ 17am 01:25’~ VixenVC200L+レデューサ(合成f=1,278mm F6.4
露出25分×3 枚コンポジト  ISO 800 Cooled 60D (気温4℃ 冷却 -14℃)  他は前回と同様
これも翌日の画像処理で、8枚中なんとか使えたのは3枚だけ。約2時間分の露光が無駄になりました。

2晩目は一睡もせずに徹夜で撮影して、使えたのは25分4枚だけ。
翌日、結果がわかったときの雲上(くもがみ)の落胆わかってくれるでしょう?

長くなりましたので、この夜の流れの詳細は編集後記の後に記載しました。

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VC200Lをお使いの先輩たちから貴重なコメントをいただいています。
次回はいただいたアドバイスを参考に原因分析と対策の検討を予定しています。

500本を超えるこれまでの全記事リストは、 こちら から。
雲上くもがみ
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この夜の”魔物”による星の流れの詳細

NGC2403の撮影による流れ (25分×8枚)
画像中心部の星の流れです。
比較明で重ね合わせたもの。(右から左上に星が移動して写っています)

M106銀河付近の撮影による流れ (25分×8枚)
画像中心部の星の流れです。
比較明で重ね合わせたもの。(右から左上に星が直線的に移動して写っています)

同じ北天の対象なのに””と”直線”を描く違いは何?
8枚(200分間)で150画素前後も流れています。
コメント (10)
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