雲の上には宇宙(そら)

 雪国越後にて、30年ぶりに天体写真に再チャレンジ!

ステラショット 月夜にかけこみ体験(その1)

2018年04月02日 | 天体写真よろず話
先日 上弦の月が煌々と輝く中、ステラショット(体験版)の検証をおこないました。

アストロアーツ社のステラショットは天体写真撮影に必要な機能をすべて盛り込んだソフトで、
たとえば私の場合
(1) 撮影対象の自動導入 ・・・ ステラナビゲーター10(アストロアーツ)
(2) オートガイド ・・・ PHD-2 Guiding (フリーソフト)      ・・
(3) 撮影 ・・・ EOS Utility (カメラ購入時添付)            ・・
(4) 撮影画像の確認 ・・・ canon Digital.Photo.Professional (カメラ購入時添付)
以上の4つのソフトを使用しているのですが、これを一本でみんなやってしまうとの事。

そんな便利なものをこれまで使ってこなかったのは
{イ) 発売当初はオートガイドの機能がなかったこと        ・・
{ロ) 唯一購入したステラナビゲーターと機能が一部重複すること
そして・・
長く生きてきたがゆえの 「うまいものには・・」 の疑(うたぐ)り根性。
そんな私が体験版とは言え、検証をやってみようと思ったのは 
ほぼ同じだけ生きてきた 山口のじぃさま からの強いお勧めでした。

事前にアストロアーツのHPからマニュアルをダウンロードして熟読。
さらに同HPの動画解説を何度も見て、検証の機会をうかがっていました。

前置きが長くなりましたが25日夜、月明かりの中で行った検証結果です。
時間稼ぎに月を撮った後も いぜんとして明るく輝く月明かりの中で検証開始

Ⅰ.準備から撮影対象導入まで

機器の設営および各機器との接続は従来とまったく変わりありません。
機器間の接続 わたしの場合です (実際の撮影は屋外でおこないます)

〇 [設定]パネルでの 「望遠鏡(赤道儀)」 ・ 「カメラ」 ・ 「オートガイダー
の接続は すべて問題なく行われました。
ちなみに私の使用機材は以下の通り
赤道儀 ・・ タカハシ EM-200 Temma2M
カメラ ・・ Cooled60D   ・・
オートガイダー ・・ TOUPTEK GCMOS 01200KMA

〇 今回は赤道儀の初期設定をTemma2Mの基本通り「天頂」にて実施。
実は下記の理由からこれまでは「天頂」設定を省いていました。
わたしの現在の赤道儀 タカハシ EM-200 Temma2M の初期設定は、
まず鏡筒を天頂に向けて「天頂」設定を行うのですが、
次の目標導入(明るい星)で カメラのライブビュー画面から外れる事が多く、
結局 ファインダーを取り付けて手動操作で画面中心に導いていました。
それならばということで、いつのまにか「天頂」設定を省略し
直接 明るい星をファインダーで導入して設定を行っていました。

今回は慎重を期して水準器を使って鏡筒の向きを調整しました。
使用鏡筒:VC200L+レデューサーHD(f=1380mm F6.9)

〇 次に天頂から45度ほど離れたぎょしゃ座のカペラを星図上で目標設定して「導入」。
導入確認のための撮影画像です 
左はRAW画像(リニア表示)、右はJPEG画像 canon DPPより
目標のカペラは写野内には入ったものの中心からずれています。
従来はライブビュー画像を見ながら手動で中心に移動させていたのですが
赤緯のバックラッシュもあり、結構手間のかかる作業でした。

〇 ここでステラショット最大の売り物 導入補正 を実施します。
なんと、撮影した画像を解析して星図データと照合し、位置ずれを補正する という
にわかには信じられない機能。
カペラを中心に導入補正をかけたところ、ずいぶん時間がかかったあげく
画像マッチングに失敗しました 」 のメッセージ。
やっぱりね。長焦点ではうまくいかないんだ。
と 思ったのですが、念のため露光時間を1分にした画像で再度実施してみました。
露光時間 1分の撮影画像
なんと今度はすんなり導入補正に成功しました。
導入補正 終了後の確認画像

一度は失望した後だっただけに、「うんとずれても導入補正できるか」 という
いじわるな検証をするのを忘れてしまいました。

Ⅱ.撮影補助機能 と 撮影結果

◎ ピント合わせの補助
ステラショットにはカメラのライブビューを表示できる機能があります。
この機能を活用したピント合わせ補助機能を試してみました。
特にフォーカスインジケータが気になりますが、バーティノフマスクを使う場合は
従来通りマスクパターンの見え方が優先されるのではと思います。
バーティノフマスクが無く、やや暗めの星でピントを合わせる場合には有効かもしれません。

◎ オートガイド
わたしはこれまで PHD2 Guidingを使ってきたのですが、
撮影中にノートPCを操作するとガイドとの通信が落ちるのが悩みでした。
( ノートPCのCPUが非力なためと思われます )
ステラショットのオートガイド性能が同等ならいう事はありません。
キャリブレーション が完了したところです。 
PHDに比べてかなり早くキャリブレーションが終了します。
(キャリブレーション中もガイドグラフが表示されるのはGood)

実際に撮影中のガイドの様子です。 
途中でガイドグラフが大きく乱れているのは、自動でディザリングをかけているためです
月明かりと透明度の悪さからかガイド星は一つしかマークされませんでした。ガイド精度に影響はあるのでしょうか。

月明かりの中、ステラショットを使って実際に撮影した画像です。
M95 & M96  (しし座)
(  画像クリックで 元画像の25%まで拡大表示できます  ほぼノートリミング )
(  になります )
撮影DATA : 2018/ 3/25 22:59’~  Vixen VC200L+ レデューサーHD (合成f=1,380mm F7.9 )
露出 20分 ×  ISO 3200 LPS-D2 FIL Cooled 60D (冷却 オフ CCD温度 約+7℃)
タカハシ EM-200 Temma2M マイクロガイドスコープ 60 ToupCam ステラショット ステライメージ7
自動ディザリングを実施
撮影終了時の月の高度はまだ16度もあり、到底作品にはなりません。
気になるオートガイドの精度ですが・・
( 星の位置合わせなしで 比較明合成した画像です )
20分露光でも星像は丸く、ガイドはうまくいっているようです。
また自動ディザリングもきれいにかかっています。(5枚目はディザリングなし)

このあと 調子にのってモザイク撮影も検証したのですが
その結果については次回で

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孫のいっちー君が遊びに来ています。
ママたちは先に帰ったのですが、今回も一人で泊まっています。
去年は補助輪付きだったのですが、もう補助輪外して猛スピードで。
じぃじは青息吐息です。
そういえば、まだ一度も望遠鏡をのぞかせてやっていません

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コメント (6)
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