雲の上には宇宙(そら)

 雪国越後にて、30年ぶりに天体写真に再チャレンジ!

天頂の大花火 M13

2014年05月10日 | 天体写真(星雲・星団)
6日夜、月が沈むのを待って撮った球状星団 M13です。

M13   (ヘルクレス座)
( 撮影中に人工衛星がM13の前を通過していったようです。 )
撮影DATA: 2014/ 5/ 7am 00:52’~ VixenR200SS + 純正エクステンダー(合成f=1,500mm F7.5
露出 10分、1分×各12枚コンポジット  ISO 1600 Cooled 60D (気温7℃ 冷却-9℃) LPS-P2FIL
EM-200USD赤道儀 OrionSSAG ガイドスコープGS-60S PHD Guiding ステライメージ7
先日のM5同様、今回も2段階露光で撮影しました。

ヘルクレス座の球状星団M13は北天を代表する球状星団として有名なのですが、
明るさ・見かけの大きさは、先日撮ったへび座のM5の方がわずかに上回っています。
・M13(ヘルクレス座)・・・5.9等 16.6′
・M5 ( へび座 ) ・・・5.8等 17.4′
( ステラナビ9のデータより )

南中時にはほとんど真上に上ります。(高度89度 上越市において)
TAMRON Zoom f=17-50mm (f=17mmF2.8) ISO1600 30sec KissX2
今回も冷却によるカメラ内の結露防止で 乾囲送兵衛(改Ⅱ) を装着しています。

2年前は4段階露光でした。
光学系は同じですが、カメラはkissDX(改)からCooled60Dに変わっています。
他にも変わっているものが・・
左が2年前、右が今回の1枚画像(いずれも10分露光)
2年前は6月下旬の撮影で冷却なしのため熱ノイズが目立っていますが、
それよりもオートガイドの精度が2年間でずいぶん向上したのがうれしいです。

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この時期、月が上弦を過ぎると撮影は厳しくなります。
夜半過ぎまで月が沈むのを待っても、3時過ぎには
薄明が始まってしまうのでは徹夜するかいがありません。

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なぜか いつも上弦のころ

2014年05月08日 | 天体写真(月・惑星・彗星)
6日夜、ほぼ二週間ぶりに晴れてくれました。
しかし時すでに遅く、明日は上弦の月。
日が替わらないと沈んでくれない月が夕空に輝いていました。
星雲や銀河を撮りたいわたしの場合、月明かりは邪魔者でしかないのですが、
そう言いながらも、なぜか上弦の月前後の写真を結構撮っています。
結局今回も撮ってしまったのですが・・

その理由を考えてみました
三日月くらいに細い頃は、設営後にじきに沈んでしまう。
上弦の月の頃は、夜半過ぎないと沈まないので時間つぶしに撮影。
満月前後は、一晩中月明かりで撮影はお休み。
下弦の月の頃は、出るまでに撮影しているので昇ったら撤収
といったあたりでしょうか。

月の撮影も大気のゆらぎが無ければ、はまってしまいそうですが、
この夜もいつものようにクレーターがユラユラ揺れていました。

上弦前の月
( 画像クリックで上・中・下に分けて拡大表示します )
DATA :2014/05/06 20h30m~ R200SS+純正EXT+Canon2.0X(合成f=3,000mm)
1/30秒 ISO400 各24枚を3枚モザイク kissX2(ノーマル)タカハシEM-200USD赤道儀 AviStack
空気のゆらぎによる影響を減らすため、
AviStackで24枚をコンポジットして、画像処理を行っています。

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この夜、月が沈んだのは0時過ぎ。
ところが3時過ぎには薄明が始まるため
徹夜しても1タイトルしか撮影できませんでした。
何を撮ったかは、次回の記事で

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今年はまだ出番のないサンニッパ

2014年05月06日 | 機材
ここのところ天候に恵まれず二週間ほど撮影はご無沙汰です。
晴れたとしても春の銀河狙いとなるためR200SS
またはエクステンダーを付けてのクローズアップ撮影になるでしょう。

今年に入ってからまだ望遠レンズを使った撮影がありません。
撮影できる夜が少ない事もあるのですが、
メインのR200SSのガイド方法を「親亀子亀方式」に変更したため、
望遠レンズでの撮影をするとなるとガイドスコープをマルチプレートに
移し替えなければならなくなりました。
(以前はR200SSもマルチプレート並列同架だった)
このままでは中古レンズ三兄弟の出番はますます少なくなりそう。
残りのもう一本はCanonEF70-200mmF2.8ズーム
特にサンニッパレンズは手製絞りF4で素晴らしい像を結んでくれます。
紙で自作したフードを付けて結露防止にもなっています。

新しい画像も無いので前にサンニッパ撮った画像を再処理してみました。

M16(イーグル星雲)とM17(オメガ星雲)
2012/06/24 5分×15枚 kissDX(改)

M8(干潟星雲)付近
2013/05/18am 5分×6枚 Cooled60D

アンタレス近傍
2013/05/18am 10分×7枚 Cooled60D
右上の赤い光点はアンタレスのゴーストです。

今回掲載した再処理画像はすでに撮影可能な時期になっています。
天気次第ですが、今月か来月中にチャンスがあれば・・

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今夜は上弦前の月が出ています。
透明度は良くないのでとりあえず月だけ撮っておきました。
シーイングはあまり良くなかったので
24枚×3枚モザイク画像処理でカバーできるか。

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光軸調整 ポチったけれど、この封印が目に入らぬか!

2014年05月03日 | 機材
光軸調整どころか、おそるおそる鏡筒の裏蓋をあけたのがつい先日。
そんなわたしが何を思ってか、こんなものをポチってしまいました。
きっかけは先日設営の際に鏡筒の尻を裏戸にかなり強く当ててしまったこと。
結果的にはその夜の撮影でも目立った光軸ズレのようなものはなかったのですが、
これまでの年数経過で現状どの程度のズレがあるのか気になりだしました。
この調整ツールに決めたのは実は某先輩のブログ記事を早トチリした事から。
そのブログには・・
光軸修正アイピースの先端の円 斜鏡の 主鏡のが焦点位置から覗き
すべて同心円に見え 十字線の交点に主鏡のセンターマークが来るよう調整しました。
と書かれていたように見えたのですが、”(みどり)”では無く”(ふち)”でした。
わたしはてっきり接眼部の透明部分から採光した光で
緑のリングが見えると思いこんだのです。
それならレーザーポインター無しでもかなり精密に合わせられると・・。
漢字の読み違いだったことは物が届いてから気が付きました。
2インチなのでかなり大きいもの。(採光はアイピース内の白いリングを浮かび上がらせるため?)
* R200SSでは接眼部に2インチ用のアダプタが必要になります。

以下、他の方の光軸調整方法の記事を参考にとりあえず現状把握を行いました。

1.斜鏡の位置合わせ
斜鏡の中心をドロチューブの中心に合わせます。
なんとコンパクトデジカメの鏡胴が2インチピッタリでした。
見やすいよう斜鏡背面および主鏡側に色紙を入れて撮影
ここで早くも”オフセット”の扱いで各記事に差が。
( オフセットについては後半の光路図も参照願います )
オフセットに関係なく同心円状に中心に合わせる。
というものもあったのですが、私の考えでは
オフセット後の位置をドロチューブの中心と合わせる。
(右図のオフセット位置に斜鏡の中心がくるように)
の方が理にかなっていると思います。
となると、私のR200SSの斜鏡はオフセット位置とは逆の左側にズレている事になります。
ここは現状把握という事で、何もせずに次のステップへ。

2.斜鏡の傾きの調整
主鏡の中心をドロチューブの中心に合わせます。
覆っていた色紙を外して撮影
斜鏡に写り込んだ主鏡の中心はドロチューブ中心とほぼ合っているようです。

3.主鏡の傾きの調整
主鏡に写る斜鏡やスパイダーの中心をドロチューブの中心に合わせます。
やっと今回ポチった光軸調整用アイピース登場。
主鏡の中心とセンタリングアイピースの中心はほぼ合っているようです。
(この検証のためにポチったのですが、果たしてその価値があったのかどうか?)

以上の結果から言える事は
・主鏡~斜鏡~接眼部に至る光軸はほぼ合っているようだ。
ただし斜鏡の位置がオフセットとは逆の鏡筒開口部側にズレている。

光軸は合っていて、斜鏡の位置が合っていないとどうなるか?
光量の偏りが発生して、周辺減光のピークが画像中心から鏡筒開口部側にズレるはず。
つい先日、取得したばかりのフラットファイルを見てみると。
下端のカゲリはカメラ上部のミラーBOXで発生(倒立画像)しているので、
横位置、縦位置とも鏡筒開口部側にピークがある事になります。
斜鏡の位置ズレの結果と一致しているようです。

光軸はほぼ合っているので、斜鏡の位置だけを平行移動するればいいのですが・・
調整個所にはメーカ調整のための封印シールが!
それと光路図で冷静に考えると、そんなに単純でないような。
単純に考えれば、本来の位置より左下方向にある斜鏡を図の位置に斜めに平行移動するだけ。
なのですが・・
(1) R200SSでは斜鏡を支持するスパイダーも一体成型(アルミダイキャスト)のため、
図で左右方向の微調整はできても、上下方向には移動できない。
(他の反射鏡筒ならスパイダーの長さ調整で斜鏡位置は調整可能)
(2) 斜鏡を上の図の左右方向だけ移動すると、ドロチューブ内の光軸も移動する。
*ドロチューブ内の光軸は構造的にチューブ中心に定まるべきもの
(3) 主鏡を上の図で上下方向に移動できれば、ドロチューブ内の光軸の補正も可能だが
通常 主鏡は左右(前後)および傾き調整しかできない。

つまり、R200SSの場合、オフセットに関わる斜鏡位置は製造過程の精度で決まる
という事ができないだろうか?
もしそうなら、調整に限界のある部分をシールで封印している意味もわかってくる。

さて困った。光軸は合っているようなので、このまま周辺減光補正でカバーするか?
もしかしたら途中で思いちがいをしていて、補正は案外簡単にできるのか?

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石橋をたたいても渡らない」雲上(くもがみ)らしく
せっかくポチったのに、二の足を踏んでおります。
星像のキレが今一なのは光軸ズレというより、
スパイダーが一体成型で5mm厚もあるためでしょう。
さて封印をはがすべきでしょうか?

雲上くもがみ
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2段階露光でもいけた球状星団 M5(へび座)

2014年05月02日 | 天体写真(星雲・星団)
25日am1時過ぎ、この夜のメイン対象だったM100銀河の高度が下がり、
電線にかかりそうになったため撮影終了。
月の出が2時20分頃のため、比較的短時間で撮れるものという事で
南中過ぎのM5球状星団を撮る事にしました。
これまで球状星団の撮影は明るい中心部がとんでしまわないよう、
多段階露光をおこなっていましたが、今回は10分と1分の2段階だけ。

M5 球状星団 (へび座)
撮影DATA: 2014/ 4/25am 01:36’~ VixenR200SS(バーダーMPCC)+Canon1.4X(合成f=1,120mm F5.6
露出 10分、1分×各6枚コンポジット Cooled 60D (気温7℃ 冷却-9℃) ISO 1600 LPS-P2FIL
EM-200USD赤道儀 OrionSSAG ガイドスコープGS-60S PHD Guiding ステライメージ7

2段階といっても10倍の露光時間差があり、乱暴にも思えますが・・
これでも従来のコンポジット方法では明るい中心部がとんでしまいます。
いつもなら、こんなもんだろうで妥協するのですが、たまたまミッチーさん
見事な球状星団の処理画像を掲載。
処理方法についても簡単に記載されていたのですが、残念ながらPhotoshopを持っていないため
ステライメージでなんとかならないか試行錯誤した結果
比較的簡単な処理で効果が出ました。
方法というのは、10分露光をコンポジットしたものだけに
「デジタル現像」をかけて、高輝度部分を圧縮する。
それを1分露光をコンポジットしたものとコンポジットするというもの。
以降は通常の画像処理手順を行う。
(その中にはもう一度「デジタル現像」処理も含まれる。)

ただしこの方法で明るい星の色と淡い星雲を両立させるというのは
無理かと思います。
輝度の差があるといっても球状星団は所詮”星”だけの集まりですから

月が昇って撤収するころには我が家の上には夏の大三角形が

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星像のするどさが足りないのは光軸がずれて
いるせいではないか?ということで
ポチったものが届きました。
これについては次回の記事で報告予定です。

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