法音カウンセラー 釋 真聴 《日乗》

カウンセリング研究会《くりのみ》
ZOOM法音道場のご案内
主宰者の《日乗》

里村専精師「浄土真宗にようこそ」No127

2021年08月11日 23時05分06秒 | 里村専精師の言葉

里村専精師の
浄土真宗にようこそ No127をお届けします。

餓鬼道とは、絵空事ではありません。
現代では、世界経済全体が餓鬼道ではないでしょうか。
「経世済民」から得られた文字だそうですが…。
今では、大きなシステムが自己本位に利益を追うだけの構造です。
たとえば地震災害のボランティアや寄進は、零細な人々のものです。
大企業が、億兆単位の寄進をした試しがありません。
勝ち組は、庶民という名の膨大な負け組の面倒は見ないのです。
 国家までが、庶民を二の次にします。
餓鬼道とは、現在見えている総てのありようなのです。
誰かの問題ではなく、誰もの緊急の課題なのにです。
世俗は、何一つあてにはなりません。
しかも生きている大切な個人すら、宛てにはなりません。
すべてが有為なのですから、やがては消滅します。
しかしながら、誰もがその存在において貴重な歴史を生きています。
餓鬼道で己を失っていても、その存在の尊厳は世を超えて事実なのです。

◎zoom念仏道場 親鸞『三帖和讃』をうたう。
 月曜日・火曜日・木曜日・金曜日
 午前10時55分~11時30分
 大谷声明&井戸端

◎zoom『教行信証』学習会
 水曜日
 午後8時25分~9時
 『教行信証』原文&現代語訳の音読 解説

◆ご参加のご希望の方は、ご連絡ください。
zoom招待メールを差し上げます。

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里村専精師「浄土真宗にようこそ」No」125

2021年07月13日 21時58分00秒 | 里村専精師の言葉

里村専精師
浄土真宗にようこそ No125のお届けします。

三界の道を勝過しているという国土は、仏道の国土です。
無三悪趣の願から始まる荘厳国土は、人間の根源的な変革を可能にします。
地獄とは、言葉の通じない世界です。
世界中の人間が揺すぶられている戦争、ここにも言葉が通じません。
一方的な言葉が行き交って、相手には通じてはいません。
地獄は、新聞では情報として現れています。
が、満ちあふれている戦争という地獄は、正当化さえされています。
仏道の国土は、こんな卑劣な国土とは土台が違います。
戦争は、人間の理性の産物です。
そして理性の主人公である人間が、最も痛めつけられています。
殺し合いが、地獄の通例です。
この殺し合いが、新聞記事として毎日報じられます。
誰もが、簡単に読み流しているのです。
地獄は、他人事だから通過します。
果たしてそれは、他人事なのでしょうか。
韋提希のようにその場に立たされたら、私たちに何が出来るのでしょうか。

◎カウンセリング研究会【くりのみ】
新型コロナ緊急事態宣言が発出されましたが、
7月の学習会は予定通り開催です。

◎学習会予定は、ホームページでご覧ください。

◎zoom念仏道場は、開催しています。
 月曜日・火曜日・木曜日・金曜日
 午前10時55分~11時30分

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里村専精師「浄土真宗にようこそ」No124

2021年04月01日 23時13分19秒 | 里村専精師の言葉

毎週、木曜日夜は、東京大谷声明学園です。

今晩は、『浄土和讃』
首楞厳経によりて大勢至菩薩和讃したてまつる八首、
赤節を教えてもらいました。

さて、
里村専精師
浄土真宗にようこそ No124のお届けします。

「地獄・餓鬼・畜生」という三悪道。
本願の第一願も「無三悪趣」の願です。
三悪道と三悪趣、「道」と「趣」はインドでは(gati)という言葉です。
菩提(bodhi)の翻訳も道ですが、意味が全く違います。
gati は至り着いた所というようなに意味です。
六道全体は、実は我われがいたり着いている場所なのです。
新聞を開かなくても、一ページ目から三悪道です。
パンドラの箱を開けたように、evilが一杯。
僅かにhopeが見られるだけです。
つまり私たちは、三悪道にどっぷり浸かっているのに自覚がないのです。
情報とだけ、地獄・餓鬼・畜生の記事を読み捨てているのです。
韋提希は、地獄・餓鬼・畜生が満ちみちていると言いました。
その絶望が、情報や理念の世界を超えさせられていたのです。


◎カウンセリング研究会【くりのみ】
3月の学習会は、新型コロナ緊急事態宣言が解除されましたので
予定通り開催することができました。

4月の学習会も、今のところ予定通りの開催です。


◎学習会予定は、ホームページでご覧ください。

◎zoom念仏道場は、開催しています。
 月曜日・火曜日・木曜日・金曜日
 午前10時55分~11時30分

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里村専精師「浄土真宗にようこそ」No123

2021年03月02日 20時55分11秒 | 里村専精師の言葉

里村専精師の
浄土真宗にようこそ No123をお届けします。

浄土は、広大無辺際だと表現されています。
が、大きな世界へ、大勢が居候するようなものではありません。
その世界に触れた人々が、全員で広大無辺際の人として生み出されるのです。
菩薩たちが十方から往還されると書かれていますが…。
この国土の広大無辺際なる意義に満たされてゆくのです。
浄土に往くというのは、如来の涅槃を回復していやされるのです。
魅し限定がありますが、その存在の意義は広大無辺際なのです。
それは誰もが「広大無辺際」であり、
「超・絶・去」といわれる根源の生を教えるものです。
仏道が語る浄土を忘れると、美しい国などという幻想が去来します。
浅い理性が模索しても届かない本来性を知らないと、愚かな結果を導きます。
世界の60億を超える人々の、その存在の根源に誰者尊厳があります。
それは一人一人別々でありながら、超世の世界を開きます。
浄土を架空なものとしか考えられない人は、生命を知らないもののことです。
そういう指導者が間違えるものは、国家という幻想です。
生命が先です。
国家は末梢的なものです。
生命が築いた世界は、何時でも美しいものなのです。
こざかしい人為を、捨てて欲しいものです。

◎カウンセリング研究会【くりのみ】
 3月の学習会は、
 新型コロナ緊急事態宣言が解除されましたら再開します。

◎【くりのみ会】学習会予定は、ホームページでご覧になれます。

◎zoom念仏道場は、開催しています。
 月曜日・火曜日・木曜日・金曜日
 午前10時55分~11時30分

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里村専精師 「浄土真宗にようこそ」No122

2021年02月14日 22時01分11秒 | 里村専精師の言葉

里村専精師の
浄土真宗にようこそ No122をお届けします。

曽我先生が、「清沢満之生誕100年」の記念講演で言われました。
直前に話された鈴木大拙先生の言葉を、痛烈に否定して。
「清沢満之は生きている」というのが、大拙先生の講題でした。
「清沢満之が生きている、そんな馬鹿なことはありません」
というのが第一声でした。
「清沢満之が生きていれば、100才です」
だから馬鹿な事だというのでした。
「しかし、先生が生きておられるとすれば、
それは私たちの宿業の中に生きておられます」
「親鸞教学3」にこの記事が掲載されていますが、やわらかく編集されています。
宿業の自覚そして仏道の歩みは、20願を場とすることなのです。
往生と成仏は違うということは、実に大切なわきまえです。
大拙先生は、楽しげに成仏道を語られました。
対するに量深先生は、広い人間の往生道を外されませんでした。
私たちの往生道は、20願の大きな広がりを生きることなのでした。

◎カウンセリング研究会【くりのみ】
 2月の学習会は、
 新型コロナ感染流行・
緊急事態宣言もありますので、
 休会となります。

◎zoom念仏道場は、開催しています。
 月曜日・火曜日・木曜日・金曜日
 午前10時55分~11時30分

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里村専精師 「浄土真宗にようこそ」No121

2021年01月24日 22時59分48秒 | 里村専精師の言葉

里村専精師
「浄土真宗にようこそ」No121をお届けします。

19の本願で、凡夫はまだ見えません。
20願という法を聞く場に、罪業深重の自己発見があります。
その20願・「植諸徳本の願」に、私たちは仏道の歩みを与えられます。
20願から、初めて19願の実態が全部見えるのです。
それは仏道が開いている、衆生救済の大行を見ることにもなります。
20願を忘れて18願を欲しがると、それは闇取引になります。
20願において、自らの歩みの場を確立する。
そこに20願の開かれている意味があります。
半自力とは、凡夫だということです。
しかし半他力とは、一切衆生に法は平等だと教えます。
18願とは、20願の自然の転入だと親鸞は言いました。
私たちは、人間として(20願)遥かに18願に接してゆくのです。
それを往生決定と言います。
決して成仏したとは言わないのです。
20願こそ、人間確立の場だったのです。

◎カウンセリング研究会【くりのみ】
 1月の学習会は、
 新型コロナ感染流行・
緊急事態宣言もありましたので、
 中止となります。

◎zoom念仏道場は、開催しています。
 月曜日・火曜日・木曜日・金曜日
 午前10時55分~11時30分

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「三願転入」

2021年01月13日 23時02分35秒 | 里村専精師の言葉

里村専精師
「浄土真宗にようこそ」No120をお届けします。

「三願転入」は、親鸞独自の本願了解です。
が、実に大切な教学を残したものです。
七祖伝承の教学ですが、世界に冠たる信の位置づけです。
ここまで信を語った宗教はありません。
いわば総ての宗教に、親鸞の教学は開放されるべきものなのでしょう。
私たちは親鸞の教学を、閉鎖的に温存していないでしょうか。
18.19.20.と並んだ本願、親鸞は本願の深さを見つめました。
と同時に、親鸞は真実信心というものを精密に示したのです。
19願=修諸功徳の本願は、総ての人の日常的な信を語ります。
20願=植諸徳本の本願に、問題意識が見つめられます。
それは超世の仏道の始まりです。
その20願は、半自力であり半他力だと教えられます。
この20願にこそ、私たちは立ち上がるのです。
20願に立って、初めて人は曠劫来流転を知ります。

◎カウンセリング研究会【くりのみ】
 1月の学習会は、
 新型コロナ感染流行・
緊急事態宣言もありましたので、
 中止となりました。

◎zoom念仏道場は、開催しています。
 月曜日・火曜日・木曜日・金曜日
 午前10時55分~11時30分

 明日14日は、念仏・親鸞和讃と「三願転入」について学びます。

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「理性の暴走」

2021年01月08日 23時47分32秒 | 里村専精師の言葉

里村専精師の
「浄土真宗にようこそ」No119をお届けします。

人類発生の動機は、誰もの理性によって妨げられています。
それを佛教では無明といい、キリスト教では原罪と言うのだと思います。
理性の横暴が、一面では世界をダメにしています。
理性を否定することは行き過ぎですが、理性をあげての懺悔が望まれます。
理性は理性を超えた叫びに謙虚であるべきなのです。
なのに政治・経済・世界情勢は、理性の暴走を許しています。
合理だけが優先するという賢さが、存外理不尽な暴力になっています。
戦争がそうです。功名心がそうです。ヒロイズムがそうです。
この三つとも、勝っても空しいものなのにのです。
力と暴走によって、誰もが空しい点にされてしまっています。
人間の尊厳は「空しくその他大勢」の中に捨てられます。
一人一人にみなぎる人類発生の動機は、封印されています。
権力という暴力は、一人一人をのっぺらぼうにします。
そして人間格差が、勝ち組と負け組を際立たせます。


新型コロナ流行の “いま” ・・・「身心柔軟(シンジンニュナン)」

【1月の学習会のご案内】
◆親鸞とカウンセリングコース
 1月23日(土) 午前10時~12時
          タワーホール船堀 306会議室


◆道元とカウンセリングコース
 1月29日(金) 午後6時30分~8時30分
          タワーホール船堀 和室1
       講師:駒澤大学教授 石井 清純 先生


◎1月9日の時点で、開会の予定です。

 

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「生命の根源の動機」

2020年12月30日 22時37分48秒 | 里村専精師の言葉

 里村専精師の
「浄土真宗にようこそ」No118をお届けします。

人類発生の動機は、人類のものでありながら人類を超えています。
それを問う問いは、人類の存在そのものが識っています。
唯識の学問では「恒転如暴流」とあります。
私たちの存在主体が、理性をこえて爆走しているというのです。
どんな理性的判断をも引き受けていて、しかもそれらを超えてつつんでいるもの。
それが人類発生の動機なのではないでしょうか。
人ならば、誰でもが識る不思議な深みがあります。
母親に殺される幼い娘の全身に、世界を破る深い心情が発します。
それは理性を超えていて、しかし誰の内面にもおきるものです。
人は、この意味では誰もが求道的なのです。
菩薩にしか出来ないように想われていても、厳然として人におきるのです。
世を超えて、人はその存在の根底を問い続けています。
文化とか文明という理性の枠の中ではなく、生命の根源の動機。
そういうものが、21世紀には抹消させられようとしています。
教育環境が、総て理性一辺倒になって…。
理性より深い、人間そのものの尊厳を押し込めているのです。


新型コロナ時代の  “いま” 各各の学びを大事にしたい


【1月の学習会のお知らせ】
◆親鸞とカウンセリングコース 
   1月23
日(土) 午前10時~12時 
              タワーホール船堀 306会議室
◆道元とカウンセリングコース 
  1月29日(金) 午後6時30分~8時30分 
            タワーホール船堀 和室1
                          講師 : 駒澤大学教授 石井清純 先生

◆zoom念仏道場
  毎週:月・火・木・金 午前10時55分~11時30分

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「諸行無常」から「諸法無我」へ

2020年12月19日 21時54分39秒 | 里村専精師の言葉

里村専精師の、
「浄土真宗にようこそ」No116 をお届けします。

諸行無常」から「諸法無我」。
「諸法無我」が、私たちの課題です。
「諸法無我」のためにこそ、聞法があります。
菩薩十地の第八、不動地に大きな展開があります。
七地沈空を突破する秘密が、実にさりげなく語られています。
ここに八地に入る菩薩に、諸仏が八地の菩薩を讚歎します。
諸仏の七勧と呼ばれていますが…。
無量寿経で言えば、17願との出遇いです。
諸仏称讃を承けて、菩薩の内面に大きな変化が生まれます。
自力の回向を超えた、他力回向の世界が見えて来ます。
「諸法無我」の世界は、自分で力んで見いだすものではないのです。
それは真如の行ずる事実に覚めるのですが…。
第八地の菩薩は、真如の回向に覚めて八地に安立します。
偉大な菩薩は、一切衆生の救済を自己の上に見ます。
偉大なままにこの菩薩は、底下の凡愚とともに救われる大道を見ています。
龍樹なども易行品を書きますが、
それは八地の菩薩の大きな転換のうえのことです。

「諸法無我」とは、本当の人間を見つめる大地なのです。


コロナ禍の “いま” 各各の学びが大事です!


【12月の学習会のお知らせ】
◆親鸞とカウンセリングコース 
   12月26日(土) 午前10時~12時 
             タワーホール船堀 306会議室
◆道元とカウンセリングコース 
  12月25日(金) 午後6時30分~8時30分 
            タワーホール船堀 和室1
                          講師 : 駒澤大学教授 石井清純 先生

◆zoom法音道場
  毎週:月・火・木・金 午前10時55分~11時30分


ご参加のご希望の方は、ご連絡下さい。
090-7808-2201(鈴木)

 

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