法音カウンセラー 釋 真聴 《日乗》

カウンセリング研究会《くりのみ》
ZOOM法音道場のご案内
主宰者の《日乗》

里村専精師「浄土真宗にようこそ」No137

2022年10月06日 23時22分51秒 | 里村専精師の言葉

10月のカウンセリング研究会【くりのみ】ご案内

◇10月22日(土)午前10時~12時
   親鸞とカウンセリングコース   『教行信証』音読&井戸端
 →会場:「タワーホール船堀」 会費:500円

◇10月28日(金) 午後6時30分~8時30分
  道元とカウンセリングコース  『正法眼蔵』講義&坐禅
  講師:駒澤大学教授 石井清純先生
 →会場:「タワーホール船堀」 会費:1000円

◆zoom法音道場も開講しています。


  里村専精師  
「浄土真宗にようこそ」 No137をお届けします。


世親菩薩は、一つひとつ学んで大乗を極めた人でした。
「願生偈」は、そういう世親でなければ書けないのです。
また、世親だからこそ「願生偈」を書き残されたのです。
一人の菩薩が、本当の菩薩になった時です。
一人の菩薩には、一切衆生の救済が見えているのです。
一切衆生の救済とは、凡夫救済の仏道のことです。
そしてそれは、そのままに一人の菩薩自身の豊かな救済だったのです。
そういう世親菩薩の、唯識の学びを曽我先生は見つめました。
曽我量深にも、96年のひたすらな歩みがありました。
大乗の菩薩世親が示した、人間救済の大道を。
画期的に、曽我量深は示しました。
それが現代の、私たちの仏道なのです。
浄土真宗といいます、それは宗派では覆いきれないものです。
それはあくまでも、出世上道なのですから。
本来的に、全人類いや生きとし生けるものの至宝なのです。

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里村専精師「浄土真宗にようこそ」No136

2022年07月16日 22時31分41秒 | 里村専精師の言葉

月のカウンセリング研究会【くりのみ】ご案内

◇7月23日(土)午前10時~12時
   親鸞とカウンセリングコース 『教行信証』音読&井戸端
 →会場:「タワーホール船堀」 会費:500円

◇7月29日(金) 午後6時30分~8時30分
  道元とカウンセリングコース 『正法眼蔵』講義&坐禅
  講師:駒澤大学教授 石井清純先生
 →会場:「タワーホール船堀」 会費:1000円

◆zoom法音道場も開講しています。


里村専精師
「浄土真宗にようこそ」No136をお届けします。

曽我量深という先生は、画期的な人でした。
しかしながら、清沢満之との最初の出遇いは精神主義への疑念でした。
結局、精神主義に大切な意義を見いだされて満之を師と仰ぎます。
が、その精神主義を、曽我量深は一層深めるのでした。
精神という名のもとに、曽我先生は世親菩薩の学びを引き受けます。
本願の三心を、阿頼耶識によって掘り当てます。
世親菩薩も画期的でしたが、曽我量深も画期的です。
単なる精神主義では、世間の域を出られません。
仏道は、出世間の大道なのです。
「無量寿経」の「願生偈」を書いた世親。
あれは世親が書くはずがない、とまで言う人がいます。
けど、それは世親でなければ書けないものなのです。

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里村専精師「浄土真宗にようこそ」No135

2022年04月25日 23時05分11秒 | 里村専精師の言葉

5月のカウンセリング研究会【くりのみ】ご案内

◇5月21日(土)午前10時~12時
   親鸞とカウンセリングコース 『教行信証』音読&井戸端
 →会場:「タワーホール船堀」 会費:500円

◇5月27日(金) 午後6時30分~8時30分
  道元とカウンセリングコース 『正法眼蔵』講義&坐禅
  講師:駒澤大学教授 石井清純先生
 →会場:「タワーホール船堀」 会費:1000円

◆zoom法音道場も開講しています。


里村専精師
「浄土真宗にようこそ」No135」をお届けします。

曇鸞大師の学びは、徹底して人間の存在を照らしています。
「願生偈」を釈しているのに、いきなり龍樹から書き出します。
二人の菩薩と呼ばれた仏道に生きる人を、まとめて見据えているのです。
そういう見据えを促したものが、本願です。
「無量寿経」を共通に学んだ二人の菩薩たちには、
如来の行と如来の信を語る二人の菩薩が伝えたかったものが解っていたのです。
迴向というも、本質的な迴向は如来の迴向だけなのです。
人間の努力は大切ですが、その人間の領域を貫く行があるというのです。
曇鸞大師には、二人の菩薩たちの人間成就が見えていました。
人間は、上昇志向だけではまだ半端なのです。
二人の菩薩は、一人の人間(凡夫)に還って、
一切衆生の往生を得られたのです。
そういう二人の菩薩の信心を、曇鸞は自分の上にも認めたのです。
人間の成就とは、その存在の本来に還ることです。
曇鸞大師には、大きな懺悔と確信が成立しています。
五逆と誹謗正法への懺悔と、本願力回向の確信です。

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里村専精師「浄土真宗にようこそ」No134

2022年04月10日 23時20分12秒 | 里村専精師の言葉

◆新型コロナの流行が収束しませんが、
 4月のカウンセリング研究会『くりのみ』は、予定通り開催の予定です。

 
4月のカウンセリング研究会【くりのみ】ご案内

◇4月16日(土)午前10時~12時
   親鸞とカウンセリングコース 『教行信証』音読&井戸端
 →会場:「タワーホール船堀」 会費:500円

◇4月22日(金) 午後6時30分~8時30分
 道元とカウンセリングコース 『正法眼蔵』講義&坐禅
 講師:駒澤大学教授 石井清純先生
 →会場:「タワーホール船堀」 会費:1000円

◆zoom法音道場も開講しています。


里村専精師
「浄土真宗にようこそ」No134をお届けします。

フッサールが残した学業は、今では人間の存在を問う哲学になっています。
科学が理念的には正しくとも、生きた人間そのものを失ってゆく。
真実の人間の学がなくなれば、誰もが不幸だと。
フッサールの手がけた仕事は、キリスト教圏での革命的な学びでした。
諸学が全部危機に瀕していると、フッサールは言いました。
もしフッサールが、天親菩薩の学びを知っていたら…。
この間1600年の隔たりがあります。
が、天親菩薩の学びまでが、現代の蒙昧の中に埋もれています。
それは単なる宗教ではなく、人間の大道だというのにです。
フッサールの叫びは、現代では天親菩薩の学びにも適合します。
仏道は、天親菩薩にとっては人間成就の大道でした。
天親菩薩は、小乗の学びから大乗の学びへのすべてを尽くしています。
その念仏の生涯は、仏道の完璧な形を示しています。
天親一人の救いには、人間すべてが応えられる大道があります。
フッサールが求めた問題だけではなく、天親菩薩はその答えを示しています。

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里村専精師「浄土真宗にようこそ」No133

2022年02月15日 23時39分09秒 | 里村専精師の言葉

◆新型コロナの流行が収まりませんが、
 2月のカウンセリング研究会『くりのみ』は、予定通り開催の予定です。

 
2月のカウンセリング研究会【くりのみ】ご案内

◇2月19日(土)午前10時~12時
   親鸞とカウンセリングコース 『教行信証』音読&井戸端
 →会場:「タワーホール船堀」 会費:500円

◇2月25日(金) 午後6時30分~8時30分
 道元とカウンセリングコース 『正法眼蔵』講義&坐禅
 講師:駒澤大学教授 石井清純先生
 →会場:「タワーホール船堀」 会費:1000円

◆zoom法音道場も開講しています。

 

里村専精師の
「浄土真宗にようこそ」No133
をお届けします。


龍樹には難易二道・天親に入出二門・そして曇鸞に往還二迴向
道綽には聖浄二門判・善導に二種深心。
ついで報化二土を指摘されたのが源信僧都です。
法然上人からは、何がでるのか…。
七祖のほとんどには二という数字がついて回ります。
実に明確な教証ですが、これらは実は本願が自ら歩んだ跡です。
七祖といいますが、本願は七祖を貫いてその真実を語り継いだのです。
無量寿経の本願を、七人が勝手に解釈したのではないのです。
龍樹には「行」の易行の決定がああります。
残りの六祖は、「信」を確認しています。
法然上人こそ、本願の信を確認した人です。
その法然から始まって、七祖全体の本願の教学を大成したのが親鸞です。
それは本願の歴史を受けて、本願によって確立した教学でした。
真宗とは、仏道の真髄をさしたものです。
親鸞の受け止めた真宗は、日本から開放して世界のものに返すべきです。

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里村専精師「浄土真宗にようこそ」No132

2022年01月29日 20時08分25秒 | 里村専精師の言葉

写真は、記事とは関係ありません。市川の珈琲倶楽部で一服


2月のカウンセリング研究会【くりのみ】ご案内

~新型コロナの感染拡大の状況によっては中止のことも想定されます~


◇2月19日(土)午前10時~12時
 親鸞とカウンセリングコース 『教行信証』音読&井戸端
 →会場:「タワーホール船堀」 会費:500円

◇2月25日(金) 午後6時30分~8時30分
 道元とカウンセリングコース 『正法眼蔵』講義&坐禅
 講師:駒澤大学教授 石井清純先生
 →会場:「タワーホール船堀」 会費:1000円

◆zoom法音道場も開講しています。

 

里村専精師の
「浄土真宗にようこそ」No132
をお届けします。

無量寿経には、不要な余計な部分があります。
三毒・五悪段などもそうです。
主として中国の道徳に対応させたものです。
しかし、こういう問題を知り尽くした人がこの経典を翻訳したのです。
訳者について、いくつもの仮説があります。
ちゃんと康僧鎧(サンガバルマン)と書かれているのですが…。
誰にしても、経典の翻訳者は大切な役割を果たした人たちです。
親鸞には七高僧という歴史を貫くサンガが見えていました。
が、経典の翻訳者もまた七高僧に匹敵します。
彼らは、仏道を支えたサンガなのです。
浄土の三部経だけでも、三人の名前が知られています。
鳩摩羅什(くまらじゅう)と畺良耶舎(こうろうやしゃ)なのですが。
この二人が、浄土教にとって大変な功労者です。
阿弥陀経と観無量寿経は、実に多くの人々に読まれています。
多くの人々の、存在の闇を寺下に違いないのですから。

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里村専精師「浄土真宗にようこそ」No131

2022年01月07日 22時04分12秒 | 里村専精師の言葉

1月のカウンセリング研究会【くりのみ】

◇1月22日(土)午前10時~12時
 親鸞とカウンセリングコース 『教行信証』音読&井戸端
 →会場:「タワーホール船堀」 会費:500円

◇1月28日(金) 午後6時30分~8時30分
 道元とカウンセリングコース 『正法眼蔵』講義&坐禅
 講師:駒澤大学教授 石井清純先生
 →会場:「タワーホール船堀」 会費:1000円

◆zoom法音道場も開講しています。


里村専精師の
「浄土真宗にようこそ」No131をお届けします。

インドでも5月から雨期に入るかのようです。
釈尊を始めとして、無数の弟子たちが集いました。
それが雨安居です。 三ヶ月たって八月の十五日、釈尊は語られます。
「一つの道を二人して行くな、一人してゆけ」と。
真宗では「一人居て賑やか」といいました。
一人の人の上に、一切衆生・一切諸仏との呼応があるからです。
曽我量深先生は、大悲と呼応するという言い方をされました。
光明に遇うなら、厳しい愚かさが見えます。
が、如来の寿命に出遇うなら、摂取不捨の世界を賜るのです。
日々の暮らしが、往生の道場であり学びの場なのです。
真宗は、誰もの生存に深い眼差しを注いでいます。
親鸞聖人の90年の生涯は、豊かな仏道の世界だったのでしょう。
ながく尊い、ご一生だったと思われることです。

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里村専精師「浄土真宗にようこそ」No130

2021年12月12日 22時58分44秒 | 里村専精師の言葉

12月のカウンセリング研究会【くりのみ】

◇12月24日(金) 午後6時30分~8時30分

 道元とカウンセリングコース 『正法眼蔵』講義&坐禅
 講師:駒澤大学教授 石井清純先生

◇12月25日(土)午前10時~12時
 親鸞とカウンセリングコース 『教行信証』音読&井戸端

★ぜひ、お立ち寄り下さい。会場は、「タワーホール船堀」です。

 

里村専精師の
「浄土真宗にようこそ」NO130をお届けします。


有為の奥山は、宛てにならない我々の世界です。
いろは歌は、これを超えて生きろと歌います。
世親菩薩は、唯識の学びを大成して願生道を示されています。
仏道を挙げて、一人の念仏者として最後の生を確保されました。
ここに有為の奥山を、いかにして越えるかが示されています。
人間は大きな生命海の中で、小さく自分を決めます。
そして本来的な生命を、小さく見積もってしまうのです。
こういう小さな自己に死んで、大いなる生命界に還る。
それが「往生(=utpadya)決定」なのです。
法蔵菩薩は、大いなるブッダ(世自在往仏)を見ました。
そして雄大な決断を持ちます。
その雄大さは、現代人の忘れた決断です。
現代人は、目先の小さな目標だけにこだわります。
本来の生命は、雄大な悲願に目覚めてこそ覚醒します。
それを「往生治定」と、私たちは学ぶのです。

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里村専精師「浄土真宗にようこそ」No129

2021年11月07日 23時40分13秒 | 里村専精師の言葉

里村専精師の
「浄土真宗にようこそ」をお届けします。

「有為の奥山けふこえて」と、いろは歌は言います。
有為とは、我々が現実と呼ぶ一切を言います。
対するに、無為は思いを超えた真実のことです。
ということは、有為を宛てに生きてはいますが…、
有為とは宛てに成らないということです。
我々が現実と呼ぶ一切は、我々の勝手な想像だというのです。
世間もその物事も、自分自身すら宛にはなりません。
唯識の学問は、世親(4~5世紀)菩薩のたどられた足跡です。
我々の意識は、現代までを構築しました。
が、それは人間の勝手というものです。
意識といいましたが、理性も含めて深い感覚を秘めています。
しかし意識こそ、すべてを人間の論理で勝手に構築します。
が、その意識だけは実際に働いて存在しています。
世界は勝手につくられたものですが、それを構築した意識は実在しているのです。
その意識自身に深く、鋭い分析をした人が世親菩薩です。
その世親が最終的に述べた仏道が、願生道です。

11月のカウンセリング研究会【くりのみ】

◇11月20日(土)午前10時~12時
 親鸞とカウンセリングコース 『教行信証』音読&井戸端

◇11月26日(金) 午後6時30分~8時30分
 道元とカウンセリングコース 『正法眼蔵』講義&坐禅
 講師:駒澤大学教授 石井清純先生

★ぜひ、お立ち寄り下さい。

 

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里村専精師「浄土真宗にようこそ」No128

2021年09月26日 22時38分49秒 | 里村専精師の言葉

里村専精師の
浄土真宗にようこそ No128をお届けします。

畜生とは、求めて得た物に隷属して人間性を失っていることです。
金の世の中といいながら、金にこき使われています。
仕事人間だといいながら、仕事に追いつめられています。
人間は、世間の何者にも隷属しないものです。
システムや会社や国家や世界に対しても、人間は別物なのですから。
いわゆる娑婆の何かに携わってはいますが、誰だってもっと深いものです。
仕事人間などというのは、全くの幻想です。
せいぜい8時間、仕事で我が身を保てばよいのです。
残りの16時間は、人間そのものに捧げなければおかしくなるのです。
おかしな人間しかいない、それが畜生道なのです。
知足という言葉は、大無量寿経にも書かれています。
「少欲知足」から、菩薩道が開かれます。
自らに足る事を知らない無駄遣いが、現代の病です。
足ることを知らないと、他の多くの同朋を苦しめてしまいます。
畜生が餓鬼道を形成して、奪い合いの世界が現代なのです。
嫌な文明が、人間を覆っている。
三悪道を三悪道とも知らない時代なのでしょうか。

◎zoom念仏道場 親鸞『三帖和讃』をうたう。
 月曜日・火曜日・木曜日・金曜日
 午前10時55分~11時30分
 大谷声明&井戸端

◎zoom『教行信証』学習会
 水曜日
 午後8時25分~9時
 『教行信証』原文&現代語訳の音読 解説

◆ご参加のご希望の方は、ご連絡ください。
zoom招待メールを差し上げます。

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