しっかり者になったね

2006年12月02日 | diary
 介護保険で、父が借りている介護用ベッド。
介護サービス会社から、ベッドの点検に社員さんが来る予定が入っていた。

ベッドを借りるようになったのは、父が手術を前にして少しずつ歩行困難になったからだった。
あれから1年以上経ち、とても元気とはいかないけれど、犬と散歩を出来るまでになった。
両親ふたりだけで、生活が出来る日々が続いている。

時間通りに現れた若い男性。
どこかで見た顔。
よくよく見たら息子の小中そして部活を通して仲の良かったK君だった。
気が弱そうで、線の細さは少しも変わっていなかった。
点検が終わった後に、お茶を飲みながらK君と彼の家族の近況を聞いた。

K君の家は我が家の町内でお鮨屋さんをやっていたが、回転寿司が近くにできた事もありいつしか店をたたんでいた。
それ以降、家族を町内でみかけることもなく、わたしは気にしていたのだ。
どうやら、郊外に越したとのこと。
彼もそれを契機に、介護の仕事を得て一人暮らしを始めたらしい。

K君は自炊をしているらしいが、料理作りがとても楽しいと言う。
仕事を始めてから、休むの日には疲れて1日中寝ている事もあるけれど、昔は両親も疲れていただろうに、休むの日は遊びに連れて行ってくれたり、知らないうちに料理を教えられていたり、今は両親へ感謝する事が多いと語った。
親が子供に良かれと思って語ることは意外と子供の頭に残らない。
けれど、k君のように老人という相手を得て、介護をしながら学ぶ事も多かったのではと思った。
そして、「○君も(家の息子の事)口には出さないけれど、きっとご両親には感謝していると思いますよ」と。

いやぁ、K君の変わりようにびっくり。
「まだ、両親には言っていないけれど、いずれ僕が両親の老後や介護をみようと思っているんです」
昔のK君には、今のこの姿は想像もできなかったけれど、ちゃんと自分の将来の指針を語れるK君に脱帽。

頑張れK君。
コメント
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