エッシャー & クリムト

2006年12月15日 | art
姉が友人から頂く様々な招待券が、今回も私のところに回ってきた。
姉には、映画や舞台、コンサート、美術館などの招待券を下さる、とても良い親友がいる。

ということで、姉と渋谷のBunkamuraの“スーパーエッシャー展”へ。
姉とわたしはとても仲が良い。
姉妹の上下関係を、互いに上手く利用しているからかもしれない。

湘南ラインで行くことになり、ホームで待ちながら姉とお喋り。
姉「この間も渋谷に行く時に、湘南ラインに乗るつもりが、うっかり1本前の高崎線に乗り、気がついたら上野駅。今回は気をつけましょうね」
そんな事を話しながら、ホームに入ってきた電車に乗って、気がつけばまた上野駅(爆笑)
その次の電車に乗るべきだったのに、ついつい…。

仕方が無いので、渋谷でランチをする予定を急遽かえて、上野駅アトレの「ブラッスリー・レカン」へ。
バブルの頃の銀座のレカンは高くて、すべてがエラソー(笑)だったけれど、パリの下町を思わせる、ここのレトロな雰囲気が結構好きなのだ。
姉との上下関係で、妹に姉はいつもご馳走をしてくれる。
「ごちそうさま」

10年ほど前だったろうか、かつて小田急美術館で「生誕100年エッシャー展」を観たことがある。
今回はハーグ市立美術館の出展だそうだ。
版画やリトグラフだから、重複する作品があるのは当たり前だけれど、ほとんどその時の作品と同じだった。
むしろ、その時のほうが彼の真骨頂である「だまし絵」の作品が多かったように思った。
帰宅して、当時のカタログを見ると確かに。
そして、甲賀コレクションとあった。
検索をすると、その後どうやら作品すべてを売りに出し、引き受けたのがハウステンボスだとか。
結局、ここでもかつてのバブル後の結末を知る事になった。
最近は、そういう美術展にぶつかる事が多い。

エッシャーの制作ノートをみていると、コンパスで楕円の曲線に苦労した学生時代を思い出した。

6階のル・シネマで、これまた「クリムト」を上映しているので観て行く事に。
クリムトやエゴン・シーレって好き。
まだ、日本でほとんど知られていないずーっと昔に、友人がクリムトの作品を教えてくれたのだ。
その時に、初めて観た「接吻」には衝撃を受けた。

しかし映画は、近来まれに見る退屈な映画だった。
見ている途中で、何度気を失ったかしれない。(失笑)
前の人も、横の姉も船をこいでいる。
無類の女好きで梅毒にかかり、それが脳にまわったクリムトの妄想の映画…そんな映画でした。
ヘアヌードが沢山出てくるけれど、クリムトの絵画とは違い、まるでエロティックな印象ではないのだ。
映画の感想を検索したら、わたしだけではなくほとんどの人が眠ってしまった…と書き込んでいた。
それを知って、少し安心。(小心者)
単館系映画館の作品って、当りが多いが、こんな外れも珍しい。
「金、返せ!」
そう、言いたくなった。
コメント (3)
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