一気に春がやってきたような、暖かい一日だった。
しかし、ここで油断をしてはいけない、私の今月の誕生日前後はいつも雪が降る。
去年だって。
レッスンの帰りに東京国立博物館 平成館で、今日から開催される「長谷川等伯」展へ寄った。
水墨画の最高峰、国宝「松林図屏風」が観たかったのだ。
今まで何度か機会を捉えようとしたが、なかなか目的を果たせず、今回こそはと美術展の前売り券を買ったのは今回が初めて(笑)
一昨年に京都の智積院を訪れ、等伯の金碧障壁画、これも国宝の「楓図」「桜図」「松に秋草図」などの豪華絢爛さに圧倒されてしまった。
しかし、「松林図屏風」は、それらの作品とは対極にあるような、同じ人物の手によるとは思えないモノクロームの静謐なものだった。
それは、能登七尾の松林を描いたと言われる、六曲一双の屏風絵だ。
この作品を表す言葉として「幽玄の世界」がつかわれるが、まさにそれ。
松林に朝の霧が立ちこめ、風が光が松の表情を刻々とかえていく、そんな一瞬を捉えた作品なのだ。
年若い息子を亡くした後の、等伯自身の心中を故郷の七尾の松林の姿に重ねて描いたのではともいわれている。
そして、粗末な和紙や不自然な貼り方から、これは実は下書きではないかという説もあるそうだが…。
開催日初日でもあり、一ヶ月だけの開催なので混んでいるのではと思ったが、思いの外混雑も無くゆっくり鑑賞することができた。
外に出れば、庭の河津桜がこの暖かさで美しく開花していた。
ミュージアムショップで、パティシエの辻口博啓氏のラスクが売られていた。
いつだったか、NHKの日曜美術館で、『自分を支えている1枚の絵画を語る』場面で、辻口博啓氏は「松林図屏風」をあげたのだ。
辻口氏は等伯と同じ七尾市の出身。
紆余曲折のあった自分の人生を、等伯の人生と重ね合わせ、風雪に耐えながら立ち尽くす松、霧の立ちこめる余白、それは安らぎと勇気を与えてくれるという。
因みに、ラスクは金沢の甘エビと、沖縄黒糖の2種類。
甘エビラスク、好きです。
しかし、ここで油断をしてはいけない、私の今月の誕生日前後はいつも雪が降る。
去年だって。
レッスンの帰りに東京国立博物館 平成館で、今日から開催される「長谷川等伯」展へ寄った。
水墨画の最高峰、国宝「松林図屏風」が観たかったのだ。
今まで何度か機会を捉えようとしたが、なかなか目的を果たせず、今回こそはと美術展の前売り券を買ったのは今回が初めて(笑)
一昨年に京都の智積院を訪れ、等伯の金碧障壁画、これも国宝の「楓図」「桜図」「松に秋草図」などの豪華絢爛さに圧倒されてしまった。
しかし、「松林図屏風」は、それらの作品とは対極にあるような、同じ人物の手によるとは思えないモノクロームの静謐なものだった。
それは、能登七尾の松林を描いたと言われる、六曲一双の屏風絵だ。
この作品を表す言葉として「幽玄の世界」がつかわれるが、まさにそれ。
松林に朝の霧が立ちこめ、風が光が松の表情を刻々とかえていく、そんな一瞬を捉えた作品なのだ。
年若い息子を亡くした後の、等伯自身の心中を故郷の七尾の松林の姿に重ねて描いたのではともいわれている。
そして、粗末な和紙や不自然な貼り方から、これは実は下書きではないかという説もあるそうだが…。
開催日初日でもあり、一ヶ月だけの開催なので混んでいるのではと思ったが、思いの外混雑も無くゆっくり鑑賞することができた。
外に出れば、庭の河津桜がこの暖かさで美しく開花していた。
ミュージアムショップで、パティシエの辻口博啓氏のラスクが売られていた。
いつだったか、NHKの日曜美術館で、『自分を支えている1枚の絵画を語る』場面で、辻口博啓氏は「松林図屏風」をあげたのだ。
辻口氏は等伯と同じ七尾市の出身。
紆余曲折のあった自分の人生を、等伯の人生と重ね合わせ、風雪に耐えながら立ち尽くす松、霧の立ちこめる余白、それは安らぎと勇気を与えてくれるという。
因みに、ラスクは金沢の甘エビと、沖縄黒糖の2種類。
甘エビラスク、好きです。