宮本輝の「僕たちが好きだったこと」を読んだ。宮本輝は好きな作家の1人でこの人の小説はよく読んだ。この作品も15年ほど前だけど１度読んでいる。
12年前、NYに赴任する時、この本は古本屋に売り払っていたけど、１カ月ぐらい前、ブックオフで100円で売られていたので購入して再読した。
２組のカップルの２年にわたる共同生活を描いたものだけど結末はちょっと切ない。ロバ（あだ名）が言ったフレーズ「人生、花もあれば嵐もあるよ」がいいね。その通り！
1980～82年の話だけに当然携帯はなく、家で４人で１台の電話を共有し、公衆電話を使うという場面がよく出てくる。僕らの高校生から大学生の時代は今と比べると随分不便な時代だったねえ。
最後に４人のその後の人生が記されている。このスタイルは映画「アメリカン・グラフティ」のスタイル。小説の結末は、読者の想像にお任せみたいな幕切れが多いけど、この小説はその点、はっきり書いているのでモヤモヤがなくていい。そうかあ～と妙に納得してしまった。
モデルとなる人達がいるとしたら、今は50歳前後。今どんな人生歩んでいるんだろ？
15年も経つと小説の中身などまったく覚えておらず、初めて読んだ小説のようだった。本は捨てたらアカン。
Let' study English !