

雪が降った。(中略) 微光が雪の中にこもっている。 雪空はあくまで暗澹としているのに、 地上の雪あかりが、 1日のうちのどの時刻でもない、 不思議な特別な時間を照らし出している。 向こうの家の裏手の万年塀には、 雪がちぐはぐになった コンクリートの羽目毎に留まっている。 【三島由紀夫著「天人五衰」~「豊饒の海」第4巻】 |



言っていた今日。
しかしながら起床時の気温は、
昨日程の暖かさではないにしても
10度は軽く越えています。
“な~んだ” 北国の方には
本当に申し訳ないのですけれど、
ちょっぴり拍子抜けして。
しかしながら気が付けば

こんな空。
当然の事ながら雪が、
音もなく降る事を知りました。
尤も、それはほんの束の間。
勿論、積もるなんてあろう筈もなく、
まるで狐につままれたようです。
そんなこんなで・・こちらの雪は、
これまで記して来たような有様ですので、
上記の雪景色の描写とは程遠いものになっています。
でも、しばしその気分に浸る事に致しましょう。
それにしても相も変わらず、三島由紀夫の文章は名文ですね。


さて、昨日は本当に久し振り SP版でのジャズを楽しみました。
曲目は、オスカー・ピーターソンのピアノによる、「A列車で行こう」。
雑音だらけのものでしたが、
それが却って古い時代のアメリカの雰囲気を醸(かも)し出していて。
その楽譜(ピアノ)を持っていますので探したのですが、
(確かオレンジの表紙だった筈)見つかりません。
諦めてオルガンの楽譜を引っ張り出しました。(生憎、A列車ではありません)
ハモンドオルガン(アメリカ製)で。(過去記事は 【こちら1.】【2.】)
尤も私の場合、こちらはクラシック用に購入したものです。
でも、ジャズと言えばハモンドオルガンですよね。
とは言え、ジャズなんて久々。
楽譜を見てその通り弾いても本当のジャズではない・・
~なんて、やめてしまったのですが、あのまま続けていればと後悔。
私って、いつもこうなのです。勝手に理屈をこねて納得して。
ともあれ、楽しくなって昨夜は夜通し弾き続ける羽目に。
今日も今からこもります。