
【青い空を背景に出番を待つ 「梅」】


墻角数枝梅 凌寒独自開 遥知不是雪 為有暗香来 【北宋・王安石(1021~1086) 「梅花」】 墻角数枝の梅 寒さを凌ぎて独自開く 遥かに是れ雪にあらざるを知るは 暗香の来るが為なり |


昨日とほぼ同じ快晴の空で明けました。気温も同じ。
ただ日中は凍てつく寒さに震えた昨日に比べ、随分暖かく感じます。
そう言えば・・。
この寒さのせいなのでしょうね、梅の開花が遅れています。
借景とさせて頂いている、お隣の梅も、
一昨年は1週間も前に、既に上の写真のように開花しています。

(生憎、昨年は写真を撮っていません)
これまで私は、梅に関しては桜に比べ、
ほとんど無関心でしたが、今年ばかりは、どうやら例外のようです。
百花に先駆け、いち早く厳寒の季節に咲く梅。
それゆえに、昔から不屈の精神の象徴ともされて来た梅。
今年が、稀にみる厳寒の冬ですから、昔の人々の梅の開花を待ち侘びた、
その気持ちが余計に分かる気がするのかも知れません。
それにしても先日の 【鶯に託した想い】 と言い・・
気品溢れる梅の花びらと、その香気。
今日の引用文もそうですが、床しさと高潔さを併せ持つ梅だからこそ、
遥か1000年も前から人々を魅了して来たのでしょう。
その引用文、早春の淡雪の中に、清らかな香りを放ちながら、
咲き誇る梅の情景が目に浮かぶようです。
今年は、どこか梅の名所に出掛けたくなりました。

寒さに負けない・・と言えば、
こちらのパンジー(三色菫)も双璧ですね。
朝などは、カチカチに凍っているように見えましたのに、
お日様が当たると、首をシャキッともたげて来ます。
パンジーの語源は、フランス語の “パンセ”(思う、考える)が語源ですが、
その由来の通り、物思いに耽る人の顔を連想させますものね。
ちょっと、はにかんだような笑顔のパンジー、大好きです。