


狭いチョコレート色の棚には造花を一杯挿した 花瓶が載っていたが、その造花は20年も 前から造花として存在していたものである。 世の中にこれほど醜悪な、感じの悪いものが あろうとは信じられないほどだった。 「この部屋はよそよそしい ―― 私にいて貰いたくないのだ ―― ここでは決して私は 寛げないわ」 【「エミリーはのぼる」 第六章】 |

またもや雨となりました。
とは言え、起床時は冷たい雨ではありません。
今の処、それ程の寒さは感じませんが、
この雨は寒気を伴ってやって来たといいますから、
今晩辺りからぐっと冷え込むのでしょうね。
紛れもなく春は、迫っていますが、
なかなか一気に・・とは行かないようですね。
これからも紆余曲折があるのでしょう。


つい昨日の事ですが、漆工芸も
同様の現象なのだそうですね。
という事は、日本の伝統工芸の
危機ではありませんか。
所謂、陶器の器は
日本料理ならではのものですものね。
機能性だけを重視すれば、
大皿1枚で足りる訳ですから。
「焼物は、
目に見えるポエム」
~とはアメリカ人のロバート・イエリン。
日本の焼物に魅せられた、
焼物研究家ですが、
その外国の方が日本の伝統産業の
行く末を憂えていらっしゃいます。
そう言えば近くの病院。
今は知りませんが、その病院は、
病院食の器が全て有田焼でした。
何でも院長先生の奥様が有田焼に凝っていらして、
その奥様のアイデア・・と耳にした事があります。素晴らしいですね。
ふと、学校給食に使えば・・
~無機質な食器より余程いいと思ったのですが・・。
焼物の産地や、その特性を教えたりもして。
尤も、取り扱い方、コスト、等など・・
様々な反対意見は、必至(ひっし)でしょうけれど。
ところで、既に何度か記していますが、器と並んで大好きなのが壺。
そこにあるだけで心、和みます。
丸い物、四角い物、細長い物、大小様々な物。
人の手になる温もりと、その質感。不思議に落ち着くのです。
上記の引用文ではありませんが、何より寛げる事が1番ですものね。
その壺、大きな物は傘立てやテーブルに。
中小の物も花瓶にするだけでなく結構、普段使いを。
そうそう右斜め上の壺には、無造作にスーパーの袋などを入れています。