
【白い貴婦人】

【こちらは 「(夢見る)公爵夫人の薔薇」】

空中には薄荷の匂いが漂い、 どこか目に付かない所の 薔薇 が たまらなく甘く香っていた。 6人も子供がいるにも関わらず今なお若々しい 目で夢見るように芝生を眺めていたアンは、 月光を浴びたロンバルディ・ポプラの若木ほど ほっそりとして妖精じみたものは またとないと思った。 【「炉辺荘のアン」 第16章】 |



まだ明けやらぬ空は、写真のような朝焼け。
朱鷺(とき)色とでも言うのでしょうか、美しい空。
今、こうして記しながら、朱鷺色という、
そんな言葉がある事に感激もしています。
再び眠りに着き目覚めた空は、
今度は一面の鱗雲です。何とも秋らしい空。
それにしても朝晩の寒暖の差が顕著(けんちょ)です。
となれば、今年の紅葉は期待が持てますね。

金木犀が盛りで、まさに
「香料の生える丘」 ならぬ庭。
一方、赤い 「(夢見る)公爵夫人の
薔薇」 に続いて 「白い貴婦人」 も
控えめながら、しずしずと登場。
しかしながら、麗しい強烈な
香りを、そこかしこに放ちながら・・。
特に秋は、その香りもより
強くなるような気がします。
そんなこんなで、小さな庭は
高貴なお方の揃い踏みとなりました。
それにしても秋薔薇にしては
珍しく、花びらを少しだけ
虫にやられましたけれど。
こちらの白い薔薇は、
「英国の薔薇」 と讃えられた、
元英皇太子妃ダイアナを思います。
尤も我家の薔薇・・生憎、正式の名を知らないのですが、
(以前の写真を見るにつけ)彼女に捧げられた薔薇、
「プリンセス・オブ・ウェールズ」 にも似て。
今日の薔薇は、ちょっと種類が違うようですが、
もう一つ、蕾を付けているのがありますので、そちらを楽しみに。
日本でも 「プリンセス・ミチコ」 や 「エンブレス・ミチコ」、
「プリンセス・サヤコ」 などがありますね。
世の女性たちは、薔薇によって伝説になるのですね。