広々とした芝生には 巨大な樹木が立っており、 世界は偉大な親切な神が 黄金の腕で抱えているように見えた。 色付いた木の葉は ゆっくり舞い落ちていたが、 騎士のような蜀葵は 今なお華やかに煉瓦塀を背に咲き、 ポプラは納屋への小道に沿って 白楊の魔法を織り成していた。 【「炉辺荘のアン」 第34章】 |
こんな空で明けた今朝。
概ね晴れの天気になりました。
それにしても暖かい!
こちらでは、早くも
「木枯し1号」 が吹いたそうですが、
昨日同様の気温を保っています。
昨日は雨の後も気温が
下がらず、
呆気に取られたものです。
とは言え、寒いより暖かい
方がいいですけれど。
【日本の秋】
【「溝蕎麦(ミゾソバ)」】
さて、今日も駅からの
帰り道、道草です。
尤も、廻り道もしない、
通り道ですので、あまり
変わり映えしませんけれど。
それでも土手の叢(くさむら)
に咲いている野の花は、
いつの間にか季節にふさわしい花に
変わっているのですから驚きます。
春の姫踊り子草や
仏の座から夏の昼顔。
そして野生化したコスモスや
犬蓼(イヌタデ)とくれば、
まさしく今の季節、秋。
金平糖のような可愛い花、
溝蕎麦(ミゾソバ)も今が盛りです。
そうそう、『アンの世界』 に
登場する 「ぶなの木屋敷」 ならぬ、
リラ版 【ポプラの木屋敷】。
それは、古色蒼然たる何とも趣きのある典型的な日本家屋。
何より真っ直ぐの木、ポプラがそびえているのが印象的でした。
その 「ポプラの木屋敷」 が取り壊されているのに
気付いたのは、今年の春もまだ浅い頃だったでしょうか・・。
せめて、ポプラの木が切り倒されないようにと祈ったものです。
今、そこには3階建てのアパート1棟と2軒の1戸建てが建っています。
今日見ますと、新しい家には既に洗濯物が翻(ひるがえ)っていました。
勿論、ポプラの木などどこにもありません。
又1つ、昭和の素敵なお屋敷が消えました。