【いくつになってもアン気分】

 大好きなアンのように瑞々しい感性を持ち、心豊かな毎日を送れたら・・。
そんな願いを込めて日々の暮らしを綴ります。

かそけき秋のミステリー

2012-10-26 17:30:07 | A・クリスティーの館








レイモンドは、大きな安楽椅子に
しゃんとした姿勢で腰かけている
伯母を暖炉越しに見やった。
ミス・マープルは腰の周りをぐっと詰めた
黒いブロケードの服を着ていた。
胴着の前の所に メクリンレース
滝のようにあしらわれ、
手には 黒いレース の指なし手袋をはめ、
雪白の髪を高々と結い上げた上に
黒いレースのキャップ を載せている。
ミス・マープルは何やら白い
ふわふわとしたものを編んでいた。
             【A・クリスティー 「火曜クラブ」】
 




【紅葉した藜(アカザ)の葉っぱ】

                                【まだまだ黄色い紅葉(もみじ)】
   雲一つない、気持ちの良い
  秋晴れとなりました。
  どこまでも青く澄んだ空。

   こんな空こそ、石を投げれば、
  カキ~ンと音を立てて跳ね返って
  来る 「青い陶器の空」 に思えて。

   奇しくも高名な作家、お2人が
  (三島由紀夫・吉屋信子)
  夏の空だという 「陶器の空」。

   でも季節は、
  いつだっていいですね。
  感じるのはそれぞれ自由ですから。

   さて、こんな日。
  野山を闊歩(かっぽ)したいのは
  やまやまですが、
  生憎、予定はありません。

   (明日は外出しますが)
  せめてもの試みとして、リビングを庭に移しましょう。

   幸い放射冷却で朝方こそ随分、冷えましたが、
  日中は逆で、暖かくなりました。

   たまには、アンのように庭で過ごすのも悪くありません。
  それに一時のように日陰を待ち望む必要もなくなりましたものね。
  いつの間にか日溜りが恋しくなりましたから。

   そうそう紅葉(もみじ)は、まだまだ黄色なのですが、
  その紅葉近くまで背丈を伸ばした藜(アカザ)は、
  ほんのり紅葉して、かそけき色を醸し出しています。

   
  







   今日は、久し振りにA・クリスティーの短編を取り出しました。
  1度、読んだのですが、かなり忘れています。

   それに何と言っても今日の引用文にもある、ミス・マープル。
  レースが好きなのも 同類 です。

   それにしてもレースの “指なし手袋”。
  それをして編物なのですね。何だかおシャレ!

   今日は、この本の中から 「青いゼラニウム」
  取り上げようと思ったのですが、又々、前置きが長くなりました。

   次の機会に取り上げます。
  と言っても何の事はありません。単に題名に惹かれただけなのですけれど。