土曜日、ボタニカルアートの展覧会に行ってきました。
母の友人が出展されていて、昨年も行ったのですが、今回も母に誘われました。
先生以外は全て門下の生徒さんの作品です。
ボタニカルアートは、薬草や毒草など、植物を見分けるために、中国やエジプトではじまったといわれる絵画のジャンルで、特に、19世紀イギリスで流行して広まったと言われています。
鉛筆で縁取りし、透明水彩絵の具で彩色されます。
このハイビスカスは、母の友人、86歳のYさんの絵です。
80歳を過ぎたころに、思い立って始められたそうです。
会場で出会って、ランチを一緒に頂きました。
「私はね、へたくそなんだけどね。どこへ行っても最高齢だから、みんなに、珍しがられるの。ウフフッ。」
「こんなのね、いまさら描いてもうまくならないんだけどね。」
「そんなこと。それより90歳になったら、個展をひらいてくださいよ。」と、私が言うと、「いや、じつはね。これより、俳画をながくやっていてね。もう、何千点もあるの。」
「じゃあ、俳画展ですね。」
「俳画ってねえ、おもしろいのよ。俳句を自分で考えて、それに合った絵を描くんです。でもね。ルールが一つだけあって、俳句の中に使っている言葉そのものを絵に使ってはいけないっていうのよ。だからね、『もみじ』って言葉を使ったら、もみじを使わずに、秋らしい雰囲気の絵を描く。これが難しいの。」
あくなき、美への追求。86歳のパワーとエネルギーに圧倒されてしまいました。
90歳の個展。ぜひ見てみたい!