実家で、レッスンする時は、母のお筝を立てます。窓を開けて掃除をしていたら、17日は台風の風が吹き込んで、弦が鳴り出しました。
お筝弦をはじいたり、擦ったりして音を出しますが、風によってなる音は共振してなる音で、今まで聞いていたお筝の音とは全く違います。
グラスを擦って出るような、音。携帯の動画で撮ってみましたが、取り込めないのが残念。ずっと聴いていたかった。骨に来る感じ。
今日は、ボーンズレッスン。
フルートを持っていって、ピアノのSさんと演奏しました。
ソロで、それぞれ演奏してから、二人で演奏。
曲はふるさと。
曲を聴いてもらうことが、目的ではなく。身体と、音との連携。人と手をつなぐ時の、傾向などを見てもらいます。
演奏をする前に、目をつぶって、座っている人の肩に手を置きます。
初めは、「肩に手を置こう」と思って、乗せます。その後、「相手と安心な距離をとって、自分の位置を決めてから、相手の肩に手を置きます。」置く人、置かれる人、役割を変えてどちらもやってみます。
私は、丁寧においても、乱暴においても、初めのやり方では、木のように感じたり、自分の中に相手が入って来たように感じたり。後の方は、柔らかく、有機体のように手を感じ、相手の手と自分の手の形がはっきりわかりました。
こういうことから、人との境界線を相手によって、決められるのではなく、自分がしっかり自分の位置を決めれば、相手は共感力によって、境界線を決めることができます。
身体だけのことではなく、こういう相手との距離のとり方は人間関係も同じです。
こういうことがわかって、合わせようと思って演奏するときと、自分の身体を意識して、演奏するときの2回演奏してみました。
すると、初めのやり方の時は、合わせようと思っているのに、なんだか合わず、ちぐはぐな演奏になり、疲れてしまいました。
次に、自分の位置をしっかり決めて演奏してみると、相手の音と、自分の音がちゃんと聞こえ、聞こえているので勝手にあってしまう。そんな感覚になりました。
オブザーブしてくれていた人に聞いてみると、初めは、気持ち悪く、後はいつまでも聞いていたい。涙が出そうな演奏だった、といってくれました。
音楽の練習をする人は、いつも音楽の勉強をしていますが、人としていかに表現するのか?と、いうことも合わせて勉強しないと、なかなか難しいと私は思います。
やはり最後は音楽は人間を表現するものだと思うから。
しかし、こういうことに取り組んでみると、私にも希望があると感じられます。なぜなら、どちらも自分が持っていて、あきらかにここでやってみてできたのだから、使える可能性があるということです。こういうことは、普通自分のやり方で、及第点で生活しているだけでは、ほとんど、体験できないし、発見する機会もありません。
一度、体験しないことには、たぶん意味もわからない。本当にこのセミナーはお勧めです。