音楽の喜び フルートとともに

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鞆の浦のひな祭り

2014-03-03 21:57:14 | 紀行

次男が広島の大学に通うことがきまりました。で、土日に夫と次男、私の3人で部屋を探しに行ってきました。部屋は土曜日に見つかったので日曜日はちょっと足を伸ばして鞆の浦に行ってきました。

この港は、瀬戸内の3つの潮流が合流するところにあるそうで、古くから潮待ちのためにたくさんの船がやってきて停留し、また出ていったそうです。
交益が盛んで、街の商人は栄え、豪商の家が立ち並びました。明治時代になって衰えたものの、今も商家が保存されています。
その家々を借りて、お雛様が飾られています。

これは現代の創作雛です。小さな梅の花の中、一つ一つにお雛様やお内裏様が鎮座されています。


これは、太田家といって、保命酒の作り酒屋の家に飾られていました。この写真のずっと奥の方まで太田家です。


こちらは、江戸時代のお雛様。現代のお雛様とお顔の趣が違います。

福山はお琴の生産日本一。お琴の演奏を聴きながら、たくさんのお部屋、お雛様を見せてただきました。

こちらは、池田家のお雛様。向かって左が、明治。右が昭和のお雛様だそうです。

こちらでは、ひな祭りに子どもたちが実際にお料理を作っていれたりしたお道具が展示されていました。ままごと用ですね。でも、精巧に作ってあってびっくりしました。


こちらは、太田家の番頭さんが住んでおられた家での展示で、享保時代のお雛様だそうです。


説明してくださった女性がこの家に嫁いでこられて時に持ってこられたそうです。岩手、花巻の方でそのご縁で震災で被災したお友達のお雛様をこちらで預かって展示されていました。

この被災した建物の2階にあったそうで、泥だらけだったものを洗って、それでもあまり綺麗にはならなかったけれどおばあちゃんから大事にされていたものだからと、こちらのお雛様と一緒だと寂しくないだろうと預けられたそうです。

これは、もう物質とか人形とかいうものではなくて、人々の思い、気持ち、心なんだなぁと思いました。
無くても死んでしまうことはないけれど、こういうものを全て無くしてしまうと元気がなくなります。
街の人たちがボランティアでガイドをしたり、みんなで古いものを大切にしているのが、伝わってきて、本当にいい街だなぁと思いました。