17日は、フェランディスさんのマスタークラスでした。
一人目はプーランクのフルートソナタ、二人目はドップラーのヴァラキアの歌。
曲のことも話されましたが、一番時間を割いたのは、姿勢や呼吸のことでした。
少し離れて普通に歩いてみて、相手に近づいて止まると、足はどうなりますか?
それから、椅子に前よりに腰をかけ、フェランディスさんが手を叩いたら、直ぐに立つ。というワークショップをされましたが、その時に、「体の場所で気づいたところがありますか?」と質問されました。
立つときに背中をフリーにする。
「リラックス」という言葉は好きではないそうです。力を抜いてしまうと、演奏できない。
普段の生活でやっているようなことで演奏する。もちろん、パワフルではありますが。
フリーであるということは、体がどのようにでも自由にコントロールできる、という意味です。
、で、背中をフリーにして手を叩かれた時に立つと、とても早く、静かにたつことができます。立ったあと、背骨が上に伸びたような感じがして、その後、地面に着地する。
それで演奏すると体がフリーになります。
そこで、フルートを構えてみます。吹く前に、奏者の膝の後ろをかくんと折ります。するとかかとが上がります。
これは、骨盤をフリーに動かすために、足に力が入りすぎて、固まらないためにするそうです。
演奏は、音によってするものではなく、空気によってするものです。
音を吹く前に始まっています。こうすると足の踵の下から空気が入ってきて、それを音にできます。
ランパルは骨盤を動かしながら演奏されたそうです。
ずっと動かしたり、踵をあげながら演奏する必要はありません、しかし、動かそうと思えばいつでも動く状態、つまりフリーな状態で演奏できるようにする必要はあります。
こんなふうにと、首を左右に動かしながら演奏されました。
そうすると、いくらでも演奏できます。と長いロングトーンも吹かれました。
実際に奏者のが首が前にいったり、右に曲がりすぎたりするのを、実際に手で支えて真っ直ぐにしながら吹くと、音が格段に響くようになりました。
曲については、フランスもののプーランクと、ハンガリーのジプシーの音楽を取り入れたドップラーっでは、曲風がちがいます。
フランスものは、明るく、軽く、決して深刻にはならない。そして、涙はありません。
ドップラーは、泣きます。
曲によって、音は全く変えなくてはなりません。
最悪なのは同じように吹くことです。それは、一曲の中でもそうです。
変化すること、自由に。