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引き揚げられた旗艦から

2023-06-10 21:10:00 | 楽器
オルラヤは、セリ科の植物だそうです。
六甲ポートアイランドに植えてありました。

バラ、カクテル。

メアリー ローズ…かも、バラは品種がありすぎて確信は持てません。

メアリー ローズというのは、1982年ソーレント水道から引き揚げられたイングランド王ヘンリー8世の旗艦に因んで1983年に作られたバラだそうです。

ヘンリー8世(1491-1547年)


と言えば、イングランド王で、キャサリン・オブ・アラゴン、アン・ブーリン、ジェーン・シーモア、アン・オブ・クレーヴズ、キャサリン・ハワード、キャサリン・パーと、6度結婚しては、離婚した王。

カトリックでは、離婚は赦されないからとプロテスタントに改宗してしまった…。

彼はイングランドにおける海軍の創始者でもありました。
戦艦メアリー・ローズは、1512年建造され、33年間、フランス、スコットランド、ブルターニュで闘いました。

1509年初めの妻キャサリン・オブ・アラゴンと結婚して2ヶ月後に建造が始められました。

アラゴンはスペイン北東部の王国で、当時神聖ローマ帝国や、フランスを
含む大連合の国々と、闘うための反フランス同盟のための政略結婚でした。


1540年に描かれた絵画『ドーバーでのヘンリー8世の乗船(金襴の陣)』。画中の船は、「メアリー・ローズ」でも使用されたものと同様の木製パネルで装飾されています。
1512年フランスに対する、スペイン、イングランドの同盟国による戦争で旗艦として初めて戦闘に参加。
フランス同盟軍のブルターニュ船を12隻拿捕し、勝利をおさめます。
その年サン マシューの海戦でも勝利します。

1513年スコットランドに、フランスの同盟軍にフロドゥンの闘いで大敗します。
その後平和が続きますが、1522年再び神聖ローマ帝国、フランス、スコットランド軍と闘い、パリの間近まで迫りました。1525年にはフランスのフランソワ1世が捕虜になり、
パヴィアのつづれ織りの一部(ベルナールト・ファン・オルレイのデザイン,1531年頃)
戦争は終結しますが、痛み分けでほとんど双方とも戦果はありませんでした。

1545年再びフランス海軍はソレント海峡までやってきます。

イギリス本土からワイト島を分けるソレント海峡を臨む衛星画像

狭い海峡で反撃が難しく、メアリー ローズは、ガレー船と戦闘中に突然傾き、砲門から浸水し急速に沈み始めます。
急激な浸水に400名のうち、35名しか生存者はいませんでした。

沈んだ原因は重い武器を積み、砲門を開いたまま急激に向きを変えたためだと後になって分析されています。

1965年学術調査が行われ、1971年ローズメアリーが発見されます。
1982年、入念な準備の結果メアリー・ローズは引き揚げられました。

博物館で展示されているメアリー・ローズ
船内から他の多くの調度品とともにフィドル2丁、演奏用の弓1丁、スティル ショーム(ドゥセイン)、ティバーパイプ、ティバードラムが発見されます。
スティル ショーム

はオーボエの前身で16世紀には姿を消した楽器でした。これを元に再現され、現在のオーボエよりも音が小さく、豊かな低音が得られることがわかっています。

フィドルは、現存するフィドルとは、形が違い、再現が試みられていますが、ヘッドと弓部分が失われていて、正確な再現はされていません。