今日の小3女子のレッスン。
1816年11月、シューベルト19歳の時の作曲です。
11歳から17歳をコンヴィクト(寄宿制神学校)に在籍。
「ほら!見て。」
右手の薬指の先を立てて見せてくれました。
「あら!痛い?」
「さかむけ。痛いけど大丈夫。自分でかんじゃうの。やったらあかん。っておかあさんにも言われるけれど、やめられないねん。」
「そうなの。やめられないのね。」
「他の指もかむけど、そっちは慣れたから痛くない。」
リズムカードでゲームをした後、シューベルトの子守唄を吹いてくれました。
1816年11月、シューベルト19歳の時の作曲です。
11歳から17歳をコンヴィクト(寄宿制神学校)に在籍。
その後、父親の学校で教職についていましたが、あまり関心を持てなかったようでした。
そんな時にコンヴィクト時代の友人の一人の引合せで出会った法律家のショーバーの申し出によって、部屋と後援を得て教職を辞めました。
作曲に専心できる環境を得て書いた曲の一つがこの子守唄です。
ちょっと子守唄にしては不思議な歌詞だと思いませんか?
1. Schlafe, schlafe, holder süßer Knabe,
Leise wiegt dich deiner Mutter Hand,
Sanfte Ruhe, milde Labe,
Bringt dir schwebend dieses Wiegenband.
眠れ 眠れ 愛しい我が子
母の手で揺られながら
優しき眠りへ 穏やかなまどろみへ
母のゆりかごの中で
2. Schlafe, schlafe in dem süßen Grabe,
Noch beschützt dich deiner Mutter Arm,
Alle Wünsche, alle Habe
Faßt sie liebend, alle liebewarm.
眠れ 眠れ 心地よい墓の中で
今も母の腕に護られながら
すべての望みも すべての持ち物も
愛おしく抱きしめ とっておこう
3. Schlafe, schlafe in der Flaumen Schoße,
Noch umtönt dich lauter Liebeston,
Eine Lilie, eine Rose
Nach dem Schlafe werd' sie dir zum Lohn.
眠れ 眠れ 綿のふところで
愛の調べに包まれて
一本の百合と 一本の薔薇
眠りの後のご褒美よ
歌詞の作者は不詳です。
15歳の時に母を亡くし、翌年には父は再婚。
恋人でき、シューベルティアーゼという金銭的に苦しかったシューベルトを支える友人たちができ、父からも自立。
亡くなった母エリーザベトと父の間には12人の子どもがいて、成人したのは五人。
シューベルトが何を考えていたのかはっきりとはわかりませんが、亡き子と母の子守唄のような気がするのは、私だけでしょうか?
ただし日本人の考える死や墓のイメージとは少し違って、キリスト教の死は、天国に召されることは苦しみのない世界、穏やかな世界へ行くこと。
百合や薔薇の花に包まれて幸せになること。
そう考えると浮世離れした美しいメロディも私は納得できるのですが、本当のところはどうなのでしょうか?
あら・・私の生い立ちとそっくりで才能がないため、のほほんと生きてきましたが、
音楽に才能のあるお方は素晴らしい子守唄を
作曲なされ小学時代に習ったことがあります
素晴らしい曲は、月日の流れの中にもいつまでも後世に残りますね。
良きお話ありがとう。
シューベルトと同じような生い立ちとは!
才能って何でしょうね?
19才で壮年期、28才で晩年、31才で亡くなるなんて…。
のほほんと幸せを感じる時間があったと思いたいですね。