人情紙風船というから、人情話かと思っていたが、これはまたシリアスな映画。
1937年の作品。戦前の作品だ。
それにしても、その時代に、20代の監督がこんな立派な映画を撮っていたとは感心させられる。
評判がいいので、見たいとは思っていたが、こんなに重たい映画だとは。
でも、江戸の長屋が舞台、その貧乏だが活気のある長屋は、黒沢映画を思い出させる。黒沢といえば、監督の山中とはほぼ同世代なのだ。
で、この映画、権力に対する批判映画と見れないこともない。
長屋に住む、風来坊と仕官を夢見る浪人。この二人は、権力にないがしろにされ、その仕返しに娘の誘拐という事件を起し、結局権力のもとに、刃向えないなさけなさ。
特に、浪人の妻のたたずまいが、武士然として光っている。
一方で、長屋の連中はほがらか、酒をくらっては大騒ぎ。庶民の活力が暗さを救っている。
1937年の作品。戦前の作品だ。
それにしても、その時代に、20代の監督がこんな立派な映画を撮っていたとは感心させられる。
評判がいいので、見たいとは思っていたが、こんなに重たい映画だとは。
でも、江戸の長屋が舞台、その貧乏だが活気のある長屋は、黒沢映画を思い出させる。黒沢といえば、監督の山中とはほぼ同世代なのだ。
で、この映画、権力に対する批判映画と見れないこともない。
長屋に住む、風来坊と仕官を夢見る浪人。この二人は、権力にないがしろにされ、その仕返しに娘の誘拐という事件を起し、結局権力のもとに、刃向えないなさけなさ。
特に、浪人の妻のたたずまいが、武士然として光っている。
一方で、長屋の連中はほがらか、酒をくらっては大騒ぎ。庶民の活力が暗さを救っている。