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映画「楢山節考」、山田洋次が選んだ日本映画100選。

2011-11-28 11:51:02 | 日本映画
1958年、木下恵介監督作品。

後に、今村昌平により映画化され、カンヌでパルムドール賞を受賞している。

これはもともと、深沢七郎が小説化したもので、中央公論新人賞を受賞、当時絶賛を受けたものだ。

木下恵介といえば、二十四の瞳のような抒情的な作品を思い浮かべるが、これはまたシリアス。

さらに、この映画、歌舞伎の舞台のようなセット主体の演出で、しかも大掛かりな山の風景もセットだというから驚きだ。

当時、カラー映画ので初めのころで、この映画にもその気配がうかがえる。

バックでは、浄瑠璃の音楽と語りが流れ、和風な感じがマッチしている。

それにしても、淡々と死を迎えるおりんの姿に胸を撃たれる。

歯を石うすで折ってしまうシーンや、山でしんしんとふる雪の中、死を迎えるシーンなど胸打つ場面も多い。

現代にもつながる老人の問題。これは永遠のテーマだ。
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