ひろの映画見たまま

映画にワクワク

アメリカ映画「ヘルプ」、黒人女性のヒューマン物語

2012-04-02 20:02:54 | アメリカ映画
おススメ度 ☆☆☆☆
     
ヘルプとは、家事手伝いのこと。

1960年、南部アメリカ。まだ、黒人差別が強かった時代。

白人は豪華な家に住み、大きな車を乗り回していた。一方、家事は、黒人に任せていた。特に、子守はまかせっきりで、子供は黒人に育てられた。

そんな環境に育ったが、大学を卒業後ライターを目指す一人の女性。彼女は黒人の置かれた現状を書いて出版しようとした。

しかし、当時の社会では、そんなことがばれたら、抹殺されるような状況だった。

そんな時、主の家で指輪を拾い、売ろうとして黒人が捕まった。

これに憤慨した黒人たちは、次々に自らの体験談を語りだした。

黒人差別という、重苦しい問題を、シリアスにならず、笑い飛ばすユーモア、それに応える演技陣の絶妙さによって、ヒューマンな映画に仕上がった。

一方で、白人社会も丁寧に描いていて、パーティに明け暮れる白人社会。同じトイレを黒人に使わすのが汚いと、外に黒人専用のトイレを作ろうと運動す女性。何事も、白人社会のルールで切り捨てようとするひとたち。

2時間余の長尺だが、飽きさせない。

(以下 ネタバレ)

























ラスト近く、ヘルプの本ができて、成功。

著者は、ニューヨークに招聘され、万々歳で終わるかと思ったが、この映画は最後に仕掛けがあった。

フォークやスプーンを盗んだとして、ヘルパーが問い詰められ解雇されるのだ。

しかし、娘は自分の母親のような彼女との別れがつらく、泣きじゃくる。

それを振り切って家を後にする彼女の凛とした態度に涙する、感動のラストだ。

コメント
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