ひろの映画見たまま

映画にワクワク

「遺体 明日への十日間」、東日本大震災、遺体収容の裏側

2013-03-02 18:05:09 | 日本映画
おススメ度 ☆☆☆
     震災に関心のある方 ☆☆☆☆

東日本大震災から2年近く経ち、最近それらを題材にした映画化が目立つ。

その中でこの映画は、実際に釜石市の死体安置所を取材した記者のノートもとに映画化された。

「踊る大捜査線」などの映画化を手掛けているフジTVの面々が取り組んでいる。

ドキュメンタリーではなく、でも限りなくドキュメンタリーっぽい映画になっている。

震災が起こり、混乱する役場でいち早く死体安置所の設置が決められたが、職員たちは何から手をつけていいか迷っているところから始まる。

民生委員で葬儀社の経験のある相葉がボランティアを買って出て、職員たちを指導することに、そのほか、検視の医師や、歯科医がいて、てきぱきと処理されていく。

ただし、その遺体は痛ましく正視できない。また遺体と対面する家族たちが痛々しい。


数々のエピソードを交えながら、遺体安置所の10日間が描かれる。

まず、遺体の火葬場が稼働せず、稼働しても処理能力に限りがあり、なかなか、整理が進まない中、若い職員たちも、自らの立ち位置を理解し働く。

遺体との対面から、入棺、そして火葬場への出棺、その間に、家族との面会など、淡々と描いていく。

なかで、自衛隊の活躍が目立つ。

役者たちも、自らの立ち位置を理解し、抑えた演技で観客の涙をさそう。

東日本大震災の教訓を描いた映画として、貴重な作品だと思う。

淡々とした描写に、物足りなさを感じる人がいるかもしれないが、やはりできるだけ多くの人に見てほしい映画だ。




コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする