おススメ度 ☆☆☆☆☆
若い人には ☆☆☆☆
老夫婦のアパート暮らしが、ほとんどのシーンです。観客もほとんどが老人。
老老介護が、身近でないとちょっと面白くない映画かもしれません。
でも将来いずれ訪れる老いの人生を少しのぞいてみるのもいいのかもしれません。
「白いリボン」の鬼才ミヒャエル・ハネケが演出し、彼は2年連続カンヌパルムドール受賞です。
夫婦を演じるのは、ヌーベルバーグ時代の名優ジャン=ルイ・トランティニャン、エマニュエル・リヴァです、ともに80歳を超えています。
映画は、冒頭、暗いアパート、そこに数人の人が、誰もいない。そして寝室、そこには花束に飾られた死んだ老女の姿が。
場面は変わって、老夫婦が、教え子のピアノコンサートに行くところから、二人は帰ってきて、妻が突然反応しなくなる。この辺から妻の異常が始まり、結局手術することに、だが手術は失敗、右半身に異常が、妻は二度と病院には行きたくないという。
そこから始まる老老介護、実に丁寧に日常が描かれ、二人が尊厳のある音楽家夫婦であることが描かれていく。一度は、リハビリなども試み、電動車いすで部屋の中を動き回る姿も。
だが、徐々に悪化、認知症の気配も。
この前半の淡々とした描写。気配りが凝らされているので、目が離せない。娘は、心配して入院とか介護施設を提案するが、夫は、妻のお願いが頭から離れない。週に3日看護婦に来てもらい、風呂などはお願いするが、夫の負担も多い。でも二人が愛し合っていることが、そこここの動作や話しぶりからもうかがえる。
後半は、ガラッと変わって、病状の悪化とともに、痛みの表現や、食事の拒否に至るまで。風景画の挿入や、突然の夫の夢など、ハネケらしいショットが挿入される。
ラスト近くで、ある事件が。淡々と自らの少年時代の話をする夫。が一転。
ラストは例によって、意味深な終りで、あとは観客に解釈が委ねられる。
後味は「あぜん…」と言おうか?
若い人には ☆☆☆☆
老夫婦のアパート暮らしが、ほとんどのシーンです。観客もほとんどが老人。
老老介護が、身近でないとちょっと面白くない映画かもしれません。
でも将来いずれ訪れる老いの人生を少しのぞいてみるのもいいのかもしれません。
「白いリボン」の鬼才ミヒャエル・ハネケが演出し、彼は2年連続カンヌパルムドール受賞です。
夫婦を演じるのは、ヌーベルバーグ時代の名優ジャン=ルイ・トランティニャン、エマニュエル・リヴァです、ともに80歳を超えています。
映画は、冒頭、暗いアパート、そこに数人の人が、誰もいない。そして寝室、そこには花束に飾られた死んだ老女の姿が。
場面は変わって、老夫婦が、教え子のピアノコンサートに行くところから、二人は帰ってきて、妻が突然反応しなくなる。この辺から妻の異常が始まり、結局手術することに、だが手術は失敗、右半身に異常が、妻は二度と病院には行きたくないという。
そこから始まる老老介護、実に丁寧に日常が描かれ、二人が尊厳のある音楽家夫婦であることが描かれていく。一度は、リハビリなども試み、電動車いすで部屋の中を動き回る姿も。
だが、徐々に悪化、認知症の気配も。
この前半の淡々とした描写。気配りが凝らされているので、目が離せない。娘は、心配して入院とか介護施設を提案するが、夫は、妻のお願いが頭から離れない。週に3日看護婦に来てもらい、風呂などはお願いするが、夫の負担も多い。でも二人が愛し合っていることが、そこここの動作や話しぶりからもうかがえる。
後半は、ガラッと変わって、病状の悪化とともに、痛みの表現や、食事の拒否に至るまで。風景画の挿入や、突然の夫の夢など、ハネケらしいショットが挿入される。
ラスト近くで、ある事件が。淡々と自らの少年時代の話をする夫。が一転。
ラストは例によって、意味深な終りで、あとは観客に解釈が委ねられる。
後味は「あぜん…」と言おうか?