ひろの映画見たまま

映画にワクワク

「消えた声が、その名を呼ぶ」、喉を切られ声を失った青年が追い求めたものは?

2016-02-04 18:42:11 | ヨーロッパ映画
おススメ度 ☆☆☆

シリアスな映画好き ☆☆☆☆

アルメニア人はおなじみでない。

まして、アルメニア人虐殺事件など知る由もない。

だが、この映画は、根底にこのアルメニア人虐殺事件がある。

時は、1915年、アルメニア人である、鍛冶職人のナザレットは、イギリスとトルコが戦闘状態にある中、トルコ軍に徴用され、砂漠のようなひどい状況で作業する中、突如、対面させられ相手の首をかき切るように命令される。

全員が死体になったその中、かろうじて生き延びるが、喉をかき切られたので声が出ない。

そしてとりあえず難民キャンプ目指して、砂漠の旅。

キャンプで、はじめ家族は全滅したと聞くが、やがて、娘たち(姉妹)が生存しているとの話を聞く。

俄然勇気を出し、レバノン、キューバ、そしてアメリカに渡ってさらに北上していく。

旅物語のようだが、それは旅というにはあまりにも過酷。

声が出ないばかりでなく、言葉は通じないは、文化の違い、まして、アルメニア人。

キリスト教信者だが、神は救ってくれない。

必死の逃避行は、あまりにも過酷。ただ一筋の光は、家族だ。

見知らぬ国の物語だが、その過酷さにはショックを受ける。

そして、ラスト。アルメニア人も神ではなかった。
コメント
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