おすすめ度 ☆☆☆☆
カンヌ映画祭で、「パラサイト」と賞を争った作品。
「レミゼラブル(悲劇)と同じ舞台(パリ郊外)。
だが、現在は、アフリカ系移民、イスラム教、貧困層の巣窟となっている。市長ら有力者も黒人だ。
監督が、この地の出身で、見聞きしたことを題材に描いたという。
アメリカで、黒人の警官による差別が問題となっているが、この映画も根底は一緒。
ライオン窃盗という些細な出来事が、子供たちの暴徒化によって、テロ的な暴走に。
子供たちに追い詰められた警官がゴム弾を発射、顔に傷を負った少年。
だが、警官は、救急車を呼ぼうとせず、ドローンの存在に目を奪われてしまう。
そして、この地の有力者にとりなしてもらう。
だが、犯罪者にされた少年たちは再び蜂起。
爆竹などで警官を追い詰める。
少年は爆竹を警官に向かって投げるか、警官が発砲するか、でエンド。
最後まで緊張感が途切れない切れきれの演出。
「悪い草もない。悪い人間もいない、悪いのは育て方だ」の言葉が耳に残る。