おすすめ度 ☆☆☆
NHK BS プレミアム 鑑賞 1959年製作
南北戦争を舞台に、北軍内の任務遂行と人間関係の軋轢を描いた物語。
南北戦争さなか、劣勢にあった北軍は巻き返しを図ろうと、マーロウ大佐（ジョンウェイン）を指揮官に任命。重要拠点ブックスバーグ奪取に、敵補給基地ニュートン駅を叩く作戦に出た。軍医のケンドール少佐（ウィリアムホールデン）も配属されたが、マーロー大佐とは犬猿の仲。苦しい行軍が進むうちに二人のいがみ合いも激しさを増してゆくが……。
南軍に追われ、待ち伏せされながらもひたすら進軍していくストーリーで、騎兵隊一本やりの映画でなく、やや、拍子抜け。最後の決戦は良い。
おすすめ度 ☆☆☆★
田村由美の人気漫画を菅田将暉主演で実写化した連続テレビドラマ「ミステリと言う勿れ」の劇場版。原作で人気のエピソード「広島編」をもとに、広島の名家・狩集家をめぐる遺産相続事件の顛末を描く。
狩集家の当主が亡くなり、四人の孫に遺産相続の条件として、それぞれに蔵のカギを与えて、蔵の中身をあるべきところに整えることが相続の権利という、へんてこな課題が出される。これ、ほぼ、横溝正史の世界。だが、主人公のキャラクターが、しゃべりまくるヲタクといった感じで、面白い。もじゃもじゃ頭の菅田将暉はまり役。
当主の孫にあたる、汐路、狩集理紀之助（かりあつまり・りきのすけ／町田啓太）、波々壁新音（ははかべ・ねお／萩原利久）、赤峰ゆら（あかみね・ゆら／柴咲コウ）の4人の相続候補者たちと
狩集家の顧問弁護士の孫・車坂朝晴（くるまざか・あさはる／松下洸平）は、遺言書に書かれた「それぞれの蔵においてあるべきものをあるべき所へ過不足なくせよ」というお題に従い、遺産を手にすべく、謎を解いていく。
広島がロケ地であるのが効いている。広島の市内は絵になる場所がたくさんあって良いなと思った。
おすすめ度 ☆☆☆★
NHK BS プレミアム 鑑賞 1971年製作
寅さんの夢に出てくるように、集団就職の時代だった。
寅さんの実母（ミヤコ蝶々）が出てきたのにはびっくりした。母親として寅に（障碍者でいいから）所帯を持ってほしいと願う。（さくらは、寅次郎とは母親違いの妹）
集団就職と障碍者の娘を登場させ、なかなかむつかしい問題を描いている。
娘と寅は、一旦いい仲になるが、娘の障碍者施設の先生が娘を連れて帰る。
寅は、そのあとを追いかけ、自殺をほのめかす。
さくらが、青森の施設まで寅を訪ねていく。そこで、元気な寅さん。
振られはしたけど、うまく収まってよかった。
おすすめ度 ☆☆★
ミステリー好き ☆☆☆
「ドライブ・マイ・カー」の脚本家・大江崇允が監督を務め、リアルとバーチャルの境界が曖昧になった世界でARアプリのカリスマ少女にのめり込んでいく男を描いたミステリー。
結婚間近だった恋人と別れた不眠症のサラリーマン・間宮は、マッチングアプリで知りあった女子高生と会うが、彼女は間宮のアパートで自殺してしまう。慌てて死体を山中に埋めようとする間宮だったが、気づくと死体は消えていた。やがて間宮は、スマホで撮影した動画を撮影場所に残せるARアプリ「王様の耳はロバの耳（通称・ミミ）」で、死んだ女子高生と瓜二つの“明日香”を発見する。明日香は「ミミ」内に多くのファンを持つカリスマ的存在で、間宮は彼女の痕跡を追ううちに現実と幻想の境目を見失っていく。
現実と架空の境界で翻弄される間宮の不安定さを落合モトキが好演。あのはその存在からして本作のメタファーそのものではないか？
おすすめ度 ☆☆☆★
NHK BS プレミアム 鑑賞 1961年製作
第二次世界大戦の最中、イギリス軍の将兵２０００名がドイツ軍に占領されたギリシアのケロス島で孤立した。彼らを救うために出航した巡洋艦や駆逐艦は島のナバロン要塞にある大砲によって悉く撃沈されてしまった、そこでこの大砲を爆破して無力化するために少数精鋭部隊が編成される。
計画の立案者であるロイ、天才的な登山家であり要塞までの崖の攻略を期待されたキース、火薬のスペシャリストであるミラー、無線連絡を担当するブラウン、父親がナバロンの抵抗組織のリーダーである若き殺し屋スピロ、そしてキースとは長い付き合いであるクレタ島出身のアンドレアが作戦実行のためにケロス島に潜入する。
荒れ狂う海の航海、絶壁の岩山の登頂、リーダーの負傷、はては、独軍に捕まるも、レジスタンスの協力を得て、独軍に扮しての脱出。
そして、大砲に仕掛ける爆薬。
困難を乗り越えて成功するが、メンバーが多彩。グレゴリーペックがリーダーに。
おすすめ度 ☆☆☆
父親と2人で過ごした夏休みを、20年後、その時の父親と同じ年齢になった娘の視点からつづり、当時は知らなかった父親の新たな一面を見いだしていく姿を描いたヒューマンドラマ。
親子の楽しい筈の夏のひとときが、終始重苦しく感じる。一つ一つのカットは非常に美しく、特に引きで取った場面はまるで絵葉書のようだ。
ただ子供の無邪気な笑顔もキラキラ輝いているように映るが、どこか物悲しさが漂う。デュエットの拒否、バースデーソング時の困惑した表情。。確実に終わりを迎えるこの時間が、逆に父親を息苦しくさせているのか。夜中の海に向かう場面は自死をもイメージさせる。
父を演じたポール・メスカル、娘を演じたフランキー（フランチェスカ）・コリオがすばらしい。この二人によって、この傑作が生まれた。
おすすめ度 ☆☆☆
アニメ好き ☆☆☆★
大ヒットアニメ「名探偵コナン」の劇場版シリーズ26作目。
評判なので見てみたが、登場人物が多く、見慣れないと戸惑う。
世界中の警察が持つ防犯カメラをつなぐ海洋施設「パシフィック・ブイ」が東京・八丈島近海に建設され、本格稼働に向けて世界各国のエンジニアが集結。顔認証システムを応用した、ある新技術のテストが行われていた。一方、コナンたち少年探偵団は、園子の招待で八丈島にホエールウォッチングに来ていた。するとコナンのもとへ沖矢昴（赤井秀一）から、ユーロポールの職員が、ドイツで黒づくめの組織のジンに殺害されたという知らせが入る。不穏に思ったコナンはパシフィック・ブイに潜入するが、そこでひとりの女性エンジニアが黒ずくめの組織に誘拐される事件が発生。そして、八丈島に宿泊していた灰原のもとにも黒い影が忍び寄る。
仲間の危機にいつも以上に活躍するコナン。また、クライマックスではコナンのスマホを介して赤井と安室のガンダムペアが対話するお楽しみも。
おすすめ度 ☆☆☆★
NHK BS プレミアム 鑑賞 1972年製作
「男はつらいよ」シリーズ第9作目。今回の寅さん憧がれの人には、ファン投票第一位の吉永小百合が、また、“おいちゃん”役の故森川信の代役として松村達雄が出演する。
旅に出た寅さんは金沢で三人娘・歌子（吉永）、マリ、みどりに出逢い一緒に観光した。その後、柴又で三人娘に再会、それから遊びに来るようになった目元の美しい歌子に熱を上げ始めるが、歌子には好きな青年がいて、小説家の父と二人暮らしのために悩んでいた。しかし、さくらの助言で歌子は結婚を決意、寅さんはまた失恋してしまった。
吉永小百合、２７歳、美しさ花盛り、昨年「こんにちは、母さん」で山田洋次監督と再会しているが。
彼女の父親役が宮口精二、このころはいい役者が多かった。
おすすめ度 ☆☆☆
未曾有の大規模爆発事故に立ち向かう消防士と、その家族や被害者たちの運命を描いた中国発のレスキューアクション。
化学工業団地で火災が起こる。薬品に引火し、周辺一帯が吹き飛んでしまう。被害を食い止めるために、消防隊が決死の活動をするのだが、というストーリー。
ディザスターものだが、金のかかった大がかりなもの。
ドラマの方も救助活動に消火活動。一安心したら余震により再爆破と、スリリングな展開が良い。隊長、通信員、ちょっと怖がり男と、3人の男に焦点をあてストーリーが展開される。
化学薬品は有毒ガス、環境破壊など、炎以外の怖さがある。隊員の犠牲がありながらも、決死の救助と消火も迫力がある。
ジャオの婚約者ジャンは、半壊した学校内に子どもたちと一緒に閉じ込められていた。煙の充満した校舎を逃れ屋上へ避難したものの、そこには想像を絶する惨状が広がっていた。
おすすめ度 ☆☆☆
2009年に怖い話の専門サイトに登場し、瞬く間にネット掲示板でも話題となった「リゾートバイト」。禁忌の儀式や人外の存在、人間の業といった深い恐怖の要素が詰まったこの都市伝説は、今も多くの人々に語り継がれています。
このリゾートバイトの映画化作品。
登場する砒石島は、白石島として、岡山県に存在し、ロケとなった旅館やお寺は実在する。ロケ地自体なにか都市伝説を生みだしそうな雰囲気だが、実際は海水浴場として有名。
引っ込み思案で、周囲となじめないことに悩んでいた桜（伊原六花）を、気分転換にと聡は希美を誘って旅館にバイトにやってくる。
あやしい女将や夫の料理長。旅館スタッフの岩崎の勧めで、肝試しに参加してことから。幽霊が見えるようになり、悩まされる。
お寺の住職のお祓いを受けるが、ホラーシーンの連続。
監督が、本作と同様にネット上の都市伝説を映画化した「真・鮫島事件」「きさらぎ駅」を手がけた永江二朗。
まさに、ホラーの極。
