イスラエルのBeliever Meats(創業者Yaakov Nahmias氏)という会社が、アメリカノースカロライナ州ウイルソン郡に年生産能力1万トンの動物組織培養工場を建設すると発表しました。Believer Meatsは、昔はFuture Meat Technologiesと言ってイスラエルで動物の組織培養技術の開発を進め、2021年6月には年180トンぐらいの培養組織の生産能力をもつ工場をイスラエルに建設しました。2022年11月に社名をBeliever Meatsに変更しました。
培養組織は味、食感など本物の肉のように加工され市販されます。
日本でも組織培養について法規、安全基準などを設け、実用化できるようにしてほしいとの要望が組織培養技術開発企業から政府に出ています。
人々には心情的に抵抗があると思いますが、世界の食料生産の実情を見ると、組織培養技術の応用は必要ではないかと思います。特に日本は食料自給率が非常に低く、40%以下です。食料自給自足で生活できる人口は5000万人程度と思います。長い目で見ると日本の人口は5000万人程度になると思うが、そうなるまでの食料生産に大きな問題があると思います。
なお、草食動物が植物を食べて生長する仕組みを工業に応用し、微生物技術を応用して植物の可食化を行っても日本の食料自給率を上げることができます。日本は発酵技術、つまり微生物技術が発達していますから実現は可能です。
すでに市販が始まった昆虫の食料化、餌料化などの技術も改善が望まれます。市販のコオロギせんべいを食べてみましたが、別に嫌な味はしませんでした。コオロギと思うとちょっと抵抗があります。餌料では昆虫の幼虫も非常に有望です。ニジマスを養殖してサンマのかわりに日常の食卓に供給できるようなるといいと思います。
横浜市、あるいは神奈川県は、広大な農地がありません。都市化、住宅地化の波に洗われたからです。しかし食料の工業生産は可能だと思います。