町づくりと考えると、自分はとてもそんな指導力はないと町づくりをあきらめてしまうでしょう。
西洗自治会は、町づくりとして実行しやすい行事、例えば人気がありそうな行事を企画実行します。お祭り、防災訓練などです。
西洗自治会の夏祭りは、盆踊り、模擬店、子供用山車、子供用お神輿と、改善が行われてきました。会場は西洗公園です。
山車やお神輿は、町の中をちょっと回りますが、町は夏祭り期間中も大変静かでお祭りの雰囲気になっていません。盆踊りを公園でやっているだけでなく、縦列行進型の踊りを工夫し、山車やお神輿に先行して、あるいは後に踊るようにして町に繰り出すと、俄然、町はお祭りの雰囲気になるのではないでしょうか。
家々は、盆踊りや山車やお神輿を、門に飾った祭り提灯などで歓迎するようにすると一段と町のお祭りの雰囲気は盛り上がります。
西洗自治会の防災訓練は、家庭防災員(横浜市は家庭防災に関する研修制度を設け、研修を受けた人を家庭防災員と呼んでいる)の中に自分が学んだことを住民に教えることに熱心な人がいたこと、また、自治会が、消火栓を使った初期消火設備の設置に熱心で、その熱心に呼応して初期消火に関心のある家庭防災員や町のボランティアが西洗火消しの会を組織し、「運動」感覚で機器の操作を覚え、毎月1回、町の3か所でやはり「運動」感覚で初期消火訓練を住民に施してきたことが継続的な力になりました。「運動」感覚は、若い人にも受け、西洗火消しの会には若い会員が多く入ってくれています。お祭りとか、火消しは若い人の血が騒ぐのでしょう。
老人会である日限山いぶき会が企画実行している秋の作品展「いぶき会展」(会場 自治会館)は、自治会福祉文化部と共催することで老人会の作品展から町の作品展に変えましたが、これは成功で、老人会に所属しない住民や子供達からも出品されるようになり、近年は観賞に来る人が倍増しています。しかし、作品展開催中の町の様子は、どこで作品展をやっているかわからないくらい静かです。自治会館だけを会場にするのではなく、町を会場にするような工夫をするといいと思います。
自治会館は展示面積に限界があるので出品できる作品の大きさ、数に制限があります。そこで自治会館に持ち込めないような大作あるいは数をつくった人は、自分の家・庭に飾り、作品展の期間中、公開するという方法があります。町のどこで見られるかわかるようにパンフレットをつくれば、町を見て回る人が増えるでしょう。
庭づくりをやっている人にとって美しい庭は作品です。庭も公開の対象にすると町の作品展はまさに町が展示会場になります。
ところで庭づくりは誰でもできることです。庭師に依頼せず、既存の庭の概念にとらわれず、最初は美しいと思わなくても、年々改善を工夫努力していると、やがて独創的、個性的に上手な庭をつくることができるようになります。
次にちょっと自信をもって道路からも見えるようにします。すると、自分の庭づくりが、町の美化、町づくりに役立っていることに気付くと思います。町づくりと考えるとむずかしいが、自分の庭づくりが町づくりに役立っているなら町づくりは楽なものです。